オオクチバス / 国立環境研究所 侵入生物DB
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オオクチバス

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 オオクチバス, ブラックバス

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オオクチバス
分類群 硬骨魚綱 スズキ目 サンフィッシュ科
(Centrarchidae, Perciformes, Actinopterygii)
学名 Micropterus salmoides
英名等 Largemouth bass
自然分布 北米
形態 全長30~50cm.上顎の後端が眼の後縁の直下よりも後方に達する.背鰭の軟条部と棘条部は僅かにつながる.背鰭棘条部・尻鰭・尾鰭の基底は鱗で覆われていない.側線鱗数は59~68.
生息環境 山上湖,ダム湖,平地の天然湖沼,小規模なため池から河川中~下流域,汽水域に至る多様な水域.
繁殖生態 繁殖期:水温16~20℃前後の春~初夏
雄が作ったすり鉢状の巣で産卵が行われる.産出された卵および孵化後3週間くらいまでの仔魚は雄親に保護される.産仔数:オオクチバスの卵は沈性付着卵であり,その直径は受精時で1.5~1.7mmである.北米での報告によると,雌一匹当たりの抱卵数は2,000~145,000個であり,体サイズの大きな雌ほど多くの卵を産むことが知られている.国内では,体長20~23cmの3年魚の抱卵数が17,200~29,500個であることや,1産卵床あたり約5,000~43,000粒の卵が確認されている.
生態的特性 春から秋にかけては,水草地帯や障害物のある岸辺近くで活発に餌を求めて動き回り,水温が10℃前後になる晩秋には深いところへ移動し,厳寒期には沈木その他の障害物の間で群をなして越冬する.
食性:通常はオイカワ,ヨシノボリ類などの魚類やエビ・ザリガニ類などの甲殻類を主食としその他水生昆虫や水面に落下した陸生昆虫や鳥のヒナまで捕食する.
侵入情報
国内移入分布 ほぼ全国.隠岐・佐渡など一部離島を含む. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
詳細マップはこちら
移入元 不明.
侵入経路 1925年に釣り対象,食用として神奈川県芦ノ湖に導入
侵入年代 1925年.1965年頃から生息水域が増加した
影響 捕食や競争を通じ,様々な在来生物に直接的または間接的な影響を及ぼす.
影響を受ける在来生物:在来生物群集
法的扱い 特定外来生物(外来生物法).多数の都道府県で,移殖放流が(内水面)漁業調整規則により禁止されている.移入規制種(佐賀県 環境の保全と創造に関する条例).
防除方法 稚魚のすくい取り,産卵床の破壊,人工産卵床の設置,地引き網等
問題点等 バス釣り人口は300万とも言われバス釣りに依存した産業が形成されている.社会的側面を併せ持つ.
海外移入分布 情報整理中
備考
世界の侵略的外来種ワースト100,日本の侵略的外来種ワースト100

令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果は,市区町村単位の分布地図※及び一覧(下記URL)にて参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx
※都道府県単位の分布地図(本ページ掲載に)は,学術誌や記事,通報などをもとに,標本や画像データを確認して作成されたものである. 市区町村単位の分布地図(詳細マップ)は,自治体へのアンケートをもとに作成されたものである. 従って,両者の分布情報が一致しない部分がある.
基本・侵入情報 参考資料リスト