ブルーギル / 国立環境研究所 侵入生物DB
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ブルーギル

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基本情報
和名 ブルーギル

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ブルーギル
分類群 硬骨魚綱 スズキ目 サンフィッシュ科
(Centrarchidae, Perciformes, Actinopterygii)
学名 Lepomis macrochirus
英名等 Bluegill
自然分布 北米東部
形態 全長25cm.背鰭の棘条部と軟条部は広く膜で連なっている.背鰭軟条部の基底の長さは,尻鰭軟条部の基底より長い.上顎の後端は眼の中央の直下には達しない.体高は高い.体形及び体色は,生後約1年目までの幼魚ではやや細く,7~10本の暗色横帯のある体側は青みがかった黄緑色に光る.成長するにつれ体高は高くなり体色は濃灰褐色から暗褐色に黒ずみ,横帯はやや不明瞭になってくる.雌雄とも,鰓蓋後端のやや突出した部分の色が濃紺ないし黒である.産卵期に雄は顎に淡青色の帯と腹部に黄色からさび朱色の鮮やかな婚姻色を呈する.
生息環境 止水環境や流れの緩やかな河川の下流域に生息.
繁殖生態 繁殖期:6~7月(西日本)
雄が作ったすり鉢状の巣で産卵が行われる.雄には繁殖に関わる多型が知られる.「なわばり雄」は全長15~30cm程度で繁殖集団を形成し,すり鉢状の産卵床を作る.底に産卵雌が訪問して放卵,放精が始まるが,その場に雌擬態雄やスニーカーが加わる.「なわばり雄」は卵から孵化した仔魚が稚魚になる寸前まで7~10日程度保護する.産仔数:ブルーギルの卵は沈性付着卵であり,その直径は0.9~1.3mmである.1回の産卵数は平均的なサイズの個体で21,000~36,000粒であり,魚体サイズが大きいほど1回の産卵数は顕著に増加し,全長235mmの個体では64,000粒に達する.本種は一産卵期に多回産卵を行うことが広く知られている.
生態的特性 雄には繁殖に関わる多型が知られる.「なわばり雄」は全長15~30cm程度で繁殖集団を形成し,すり鉢状の産卵床を作る.底に産卵雌が訪問して放卵,放精が始まるが,その場に雌擬態雄やスニーカーが加わる.「なわばり雄」は卵から孵化した仔魚が稚魚になる寸前まで7~10日程度保護する.
食性:基本的に動物食.様々な底生動物を利用するほか動物プランクトンを専門についばむ個体もいる.日本では水草や藻類を大量に食べる個体も多く確認されている.浮遊動物.
侵入情報
国内移入分布 ほぼ全国 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
詳細マップはこちら
移入元 不明.
侵入経路 当時の皇太子殿下が訪米の際の手みやげとして持ち帰ったものを水産庁が各地の試験場などに分与した.各地で放流された.又,放流種苗に混入していた例もある.
侵入年代 1960年
影響 捕食や競争により在来種に影響を与えている可能性がある.
影響を受ける在来生物:多くの在来魚種,水生植物
法的扱い 特定外来生物(外来生物法).多数の都道府県で,移殖放流が漁業調整規則により禁止されている.移入規制種(佐賀県 環境の保全と創造に関する条例).
防除方法 特定の生活史段階や季節に集合する習性の利用,様々な種類の刺激など,捕獲対象を積極的におびき寄せる方法の開発が望まれる.モンドリでの捕獲も効果がある
問題点等 情報整理中
海外移入分布 情報整理中
備考
日本の侵略的外来種ワースト100

令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果は,市区町村単位の分布地図※及び一覧(下記URL)にて参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx
※都道府県単位の分布地図(本ページ掲載に)は,学術誌や記事,通報などをもとに,標本や画像データを確認して作成されたものである. 市区町村単位の分布地図(詳細マップ)は,自治体へのアンケートをもとに作成されたものである. 従って,両者の分布情報が一致しない部分がある.
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