カダヤシ / 国立環境研究所 侵入生物DB
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カダヤシ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 カダヤシ

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カダヤシ
分類群 硬骨魚綱 カダヤシ目 カダヤシ科
(Poeciliidae, Cyprinodontiformes, Actinopterygii)
学名 Gambusia affinis
英名等 Mosquitofish, Topminnor
自然分布 北米大陸のミシシッピ川流域からメキシコ北部まで
形態 体長は雌5cm雄3cm.雄の尻鰭は変形して交尾器となり,前後に動かすことができる.メダカに似るが,体がもっと青っぽく尾鰭が丸い.グッピーの雌よりもカダヤシの雌の方が尻鰭に対して背鰭が後方に位置する.
生息環境 流れの緩い河川下流や灌漑用水.塩分や水の汚れに比較的強く、産卵に水草などを必要としない.
温度選好性:北米の半砂漠地帯では42℃の温泉中にも生息する.低温には弱く,水温18℃以下では活動が鈍る.
繁殖生態 繁殖期:関東では5~10月頃.低緯度地方ではより長期.
一度交尾した雌は体内に精子を蓄えることが出来る.卵ではなく直接仔魚を産む.産仔数:1回に数十匹の稚魚を産み,およそ月1回のペースで産み続ける.1腹の仔魚数100~300.
生態的特性 メダカなどに比べて攻撃性が強い.太陽コンパスによって方向定位するという研究報告もある.
食性:雑食性で落下昆虫や水生昆虫,動植物のプランクトン.
侵入情報
国内移入分布 福島県以南の本州,四国,九州,沖縄,小笠原. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
詳細マップはこちら
移入元 台湾
侵入経路 ボウフラの駆除
侵入年代 1916年(台湾→奈良).1919年(台湾→沖縄).1970年以降各地に放流.
影響 メダカとの競合,仔魚・稚魚の捕食.
影響を受ける在来生物:メダカ Oryzias latipes
法的扱い 外来生物法で特定外来生物に指定された.移入規制種(佐賀県 環境の保全と創造に関する条例).
防除方法 情報整理中
問題点等 水田の水管理の在り方の変化がカダヤシに有利に働いている.極端な場合1尾のメスの侵入により個体群を確立することが可能である.メダカを駆逐しつつある水域もある.
海外移入分布 太平洋の島嶼多数を含む世界各地
備考
世界の侵略的外来種ワースト100,日本の侵略的外来種ワースト100.

令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果は,市区町村単位の分布地図※及び一覧(下記URL)にて参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx
※都道府県単位の分布地図(本ページ掲載に)は,学術誌や記事,通報などをもとに,標本や画像データを確認して作成されたものである. 市区町村単位の分布地図(詳細マップ)は,自治体へのアンケートをもとに作成されたものである. 従って,両者の分布情報が一致しない部分がある.
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