コキーコヤスガエル / 国立環境研究所 侵入生物DB
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コキーコヤスガエル

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基本情報
和名 コキーコヤスガエル

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コキーコヤスガエル
分類群 両生綱 無尾目 コヤスガエル科
(Eleutherodactylidae, Anura, Amphibia)
学名 Eleutherodactylus coqui
英名等 Puerto Rican coqui
自然分布 プエルトリコ
形態 体長は雄は34mm程度,雌は41mm程度の,やや小型の樹上性のカエル.指先に吸盤を持つ.体色には様々なバリエーションがあり,背面はふつう一面灰色~褐色だが,肩付近にM字型の暗色模様を持つ場合,吻端~後肢つけねの体側に黒点のある明色帯を持つ場合,細い明色の背中線を持つ場合など,様々な変異がある.
生息環境 非常に幅広い環境で生息.主に樹上性だが,林床も利用する.水辺でなくとも湿度が十分であれば繁殖できる.
温度選好性:不明だが,低温には弱い.
繁殖生態 繁殖期:繁殖力が旺盛,雨期が中心
卵は地上に産みオスが守る.オタマジャクシを経ず,カエルの姿で孵化する.産仔数:16~41個(平均28個)の卵を約8週間おきに年に4~6回産出する.
生態的特性 夜間や雨天時に活発に行動する.オタマジャクシの期間を持たず湿った地上で卵から直接孵化するため,水域がなくても湿った環境があれば繁殖可能.鳴声が大きく,コーキーと2回づつ鳴く.
食性:昆虫などの節足動物
侵入情報
国内移入分布 国内未定着 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 国内未定着
侵入経路 海外では,貨物などに紛れて移動したと考えられている.フロリダではプエルトリコからの植物(ブロメリア類)の移送に随伴したという見解がある.
侵入年代
影響 競合,駆逐.繁殖力が強いため在来カエル類の生息空間を占領したり駆逐する可能性がある.また,外来ヘビ類・肉食哺乳類の餌となって食物網を変化させる可能性も指摘されている.
法的扱い 外来生物法で特定外来生物に2次指定された.
同属のオンシツガエル E. planirostris(米国本土ハワイなどに定着)も2016年より特定外来生物に指定(外来生物法).
防除方法 手で捕まえる等.ハワイでは甲状腺機能を阻害する薬剤による駆除も試みられている.
問題点等 情報整理中
海外移入分布 小アンチル(セント・トーマス島,セント・ジョン島,バージン諸島),フロリダ南部の一部,ハワイ(マウイ島,ハワイ島),ガラパゴス諸島.
備考
IUCNの「世界の侵略的外来種ワースト 100」に選定されている.

令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査においては,侵入が確認されなかった. 調査結果の詳細について,以下のURLから一覧表を参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx
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