基本・侵入情報 | 参考資料リスト |
侵入情報 | ||
国内移入分布 | ほぼ日本全国.島嶼部でも,ほとんどの主要な有人島に分布. |
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません 詳細マップはこちら |
移入元 | 米国. | |
侵入経路 | 愛玩用に輸入されたものが遺棄されている. | |
侵入年代 | 輸入は1950年代に始まり,野外では1960年代後半からみつかるようになった. | |
影響 | 競合,捕食.在来のカメ類とは亜科もしくは科のレベルで異なるため,交雑のおそれはほぼない.ヒトへのサルモネラ菌の感染例がある. 影響を受ける在来生物:競合及び卵の捕食にさらされる在来淡水カメ類,及び食物となるさまざまな水動植物が影響を受ける. 農業被害:観賞用ハス、ジュンサイ、ヒシの食害 | |
法的扱い | 条例公表種(愛知県内での野外放逐禁止,愛知県 自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例).移入規制種(佐賀県内での野外放逐禁止,佐賀県 環境の保全と創造に関する条例). 人畜共通感染症の観点から,アメリカ合衆国内では甲長4インチ以下の幼体の販売が国内法で禁止されており,輸出のみが認められている.オーストラリア,韓国,南アフリカ共和国でも本亜種の輸入が禁止されている. 2023に施行された改正外来生物法で新たに設けられた,規制の一部を当面の間適応除外するカテゴリーである「条件付特定外来生物」に指定された. | |
防除方法 | 水域に広く分散して生息するため,効率よく駆除することは困難.魚のアラ等をエサとしたトラップを多数設置することである程度の捕獲が可能とみられる.また,淡水魚の捕獲に用いられるえりに入ることもある. | |
問題点等 | カメ類のみならず,ペットとして流通している爬虫類の中で最も多数が輸入,流通している.年により数十万~百万個体近くの幼体がアメリカ合衆国から輸入され,ペットとして安価に販売されている.遺棄や逸走が頻繁に生じているとみられ,たとえ再生産が少なくても,都市近郊の水辺には本亜種が高密度でみられる.在来の淡水性カメ類に比べて産卵数が多く,水質汚濁の進んだ,より悪化した環境への耐性もある. | |
海外移入分布 | 同種はハワイ,インドシナ,インド,ヨーロッパなどに移入されている. |
備考 |
日本の侵略的外来種ワースト100
アカミミガメ Trachemys scripta 全亜種は,要注意外来生物(外来生物法)および世界の侵略的外来種ワースト100. 本種の性比は,多くの地域で雄に偏るが,日本国内(主に兵庫県・大阪府の野外および飼育個体に対する調査)では,著しく雌に偏っている. 令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果は,市区町村単位の分布地図※及び一覧(下記URL)にて参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx ※都道府県単位の分布地図(本ページ掲載に)は,学術誌や記事,通報などをもとに,標本や画像データを確認して作成されたものである. 市区町村単位の分布地図(詳細マップ)は,自治体へのアンケートをもとに作成されたものである. 従って,両者の分布情報が一致しない部分がある. |
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