相続税の申告手続をしない税理士がいるのはなぜ? - 税理士のひなどりブログ

相続税の申告手続をしない税理士がいるのはなぜ?

こんにちは、こうのとりです。

私の働いている事務所では「会社の顧問税理士に相続の申告手続を頼もうと思ったんだけど、うちでは相続の申告手続はやらないと言われてしまった。そちらで相続の申告手続はできますか?」という問合せが時々あります。

会社の顧問税理士さんから「うちのお客さんの相続申告手続をしてもらえますか?」と問合せの連絡をいただくこともあります。

「え?相続の申告手続をしない税理士がいるの?」と疑問に思われるかもしれませんね。相続の申告手続をしない税理士がいる理由をお話しします。

別の専門があるため

さて、先ほど「会社の顧問税理士が相続の申告手続をしてくれない」というご相談があることをお話ししました。

その税理士は意地悪でも怠慢ではなく、会社の顧問税理士として税務と会計をサポートするのを専門としているため、ほかの分野の仕事を受けないのです。

会社では様々な人が働いているので、社長や取締役が亡くなることもあれば、一般の従業員の方やそのご家族が亡くなられることもあります。本来であれば、そのすべてをサポートできるのが理想ですが、専門分野以外のものとなると、なかなかそうもいかないようです。

税理士の仕事の中で、相続税の申告は決して多くない事実

相続税の申告手続を得意とする税理士はいるものの、相続税の申告手続は決して数が多いとは言えません。

都市部では相続税の申告手続が必要になるケースは増えているものの、相続税の申告は相続全体の8パーセントとも言われていますので、仕事の数そのものが少ないのも、相続税の申告手続をしない理由と言えます。

相続税の計算と申告手続は面倒

また相続税の計算と申告手続は面倒です。中には相続税申告手続に不慣れな税理士が担当してしまい、間違えたまま申告手続と支払を行った例もあります。

私が聞いた話では税理士がその間違いに気がついたのは、相続発生から10ヶ月以上過ぎてからだったため、お客様は延滞税を支払わなくてはいけなくなったというのです。こんなことが起きては困りますね。

相続を得意とする税理士を選ぶことは大切

相続税の申告手続をしない税理士がいる理由をお話ししましたが、少しご理解していただけたと思います。

お近くの税理士に相談する際には、まず相続税の申告手続を取り扱っているか、確かめてください。

また、身近なところに相続税の申告手続を扱う税理士がいるかわからない場合には、ぜひお近くの税理士会にご相談ください。