2019年9月19日
NECネッツエスアイ株式会社

　NECネッツエスアイ株式会社（本社：東京都文京区、代表取締役執行役員社長：牛島祐之、東証1973 NESIC、以下 NECネッツエスアイ）は、パートナーとの共創による新しいビジネスモデルの創造に向けた取り組みの一環として、ICT/デジタル技術を活用したサーモンの陸上養殖事業に参入します。

　本事業参入とイノベーションの実現に向け、日本におけるサーモン養殖の第一人者であり、最大の陸上養殖事業者でもある株式会社林養魚場(本社：福島県西白河郡、代表取締役：林総一郎、以下 林養魚場)とのパートナーシップを締結いたしました。そして、林養魚場が長年培った養殖ノウハウおよび最新の陸上養殖技術と当社のICT/デジタル技術を融合する役割を担うネッツフォレスト陸上養殖株式会社(本社：東京都文京区、代表取締役：貴田剛、以下 ネッツフォレスト陸上養殖)を合弁で設立し、陸上養殖の高度化を実現します。合わせて、陸上養殖により安全で高品質なサーモンを通年で生産するNESIC陸上養殖株式会社（本社：山梨県、代表取締役：新野哲二郎、以下 NESIC陸上養殖）を設立しました。

株式会社林養魚場　代表取締役　林 総一郎氏のコメント

「林養魚場としては、陸上養殖をさらに発展・高度化させ、また普及を加速するために幅広いICTに精通したNECネッツエスアイとのパートナーシップに期待しています。2社の力をあわせて設立したネッツフォレスト陸上養殖をこの分野で世界を牽引する存在に育てることを通じ、世界の水産業に変革をもたらし社会課題解決に貢献したいと思います。」

　NECネッツエスアイでは、5年・10年先の環境変化を見据えた成長戦略の１つとしてデジタルソリューションに注力すると共に、持続的な成長と高い収益性にブレイクスルーするために、長期目線でビジネスモデルの変革に挑戦しています。今回の陸上養殖事業への参入は、パートナーとの『共創』と『デジタル技術』を活用し、バリューチェーンの対応領域を、既存のICT領域から、さらにその先の付加価値領域まで取り込み・拡張することで、新たなビジネスモデルへのイノベーションを目指した戦略の一環であります。また、同時にデジタル技術で養殖水産業界のイノベーションを実現し、その仕組みをグローバルにフランチャイズ展開することで養殖水産業に対する新規参入を促し、海洋環境の保全と食糧問題という世界的な社会課題の解決にも貢献いたします。

　具体的には、AIを活用した魚の体長・体重測定自動化や水温・酸素量・給餌等の自動制御など、工業的な生産プロセスによるコスト低減や年間を通じた安定的な供給、ICT/デジタル技術を活用したトレーサビリティの実現による品質確保、遠隔での監視・制御による管理負荷の軽減など、ICT/デジタル技術で養殖水産業を行う上での課題解決を実現します。

　また、ネッツフォレスト陸上養殖では、陸上養殖への検討・参入を希望する企業・自治体などに対して、事業検討段階からプラントの建設・設備、立ち上げ、養殖のオペレーション、販路までの各段階で必要な要素をパッケージ化し、フランチャイズモデルとして提供することで、養殖水産業への参入をサポートします。NESIC陸上養殖では2019年11月よりフランチャイズ展開のモデル施設となる養殖場の建設に着手し、2022年にサーモンを初出荷する計画です。

　こうした取り組みにより、今後10年間で国内外にフランチャイズパートナーを増やし、パートナーを含めたビジネス全体の規模として年間売上300億円を目指します。
　NECネッツエスアイは、今後、陸上養殖事業のみならず、当社のICT/デジタル技術と様々な分野におけるパートナーとの共創を進めていき、バリューチェーンの拡張をはじめとしたビジネスモデルの変革に挑戦すると共に、日本のみならず世界が直面する多くの社会課題の解決にパートナーとのイノベーションで貢献してまいります。

【フランチャイズビジネスモデル】

【陸上養殖場イメージ】

株式会社林養魚場　概要

ネッツフォレスト陸上養殖株式会社　概要

NESIC陸上養殖株式会社概要　概要

・所在地：山梨県
・代表者：新野　哲二郎
・設立年月：2019年8月
・事業内容：陸上養殖によるサーモンの生産

以上