種苗管理センター
品種登録に係る栽培試験
種苗法では、植物の新品種を育成した者の権利を保護し品種育成を振興するため、品種登録制度が設けられています。種苗管理センターでは、法第15条第2項に基づき、国が行う品種登録の審査に必要な出願品種と既存品種との区別性等のデータを得るための「栽培試験」を実施しています。
栽培試験は、農林水産省からの通知に基づき、出願者から提出された登録出願品種をほ場や温室で栽培し、同一条件下で栽培される対照品種(既存の品種のうちで登録出願品種と最も類似するとして選定したもの)と比較しながら品種登録の要件である区別性、均一性及び安定性について調査します。
植物の草丈、色、形等の形態的特性については、植物体の観察・測定による調査により、植物体の病害抵抗性、含有成分等の生理生態的特性については、病原菌の人為的な接種や生化学的な手法による検定・調査により、特性審査に用いる資料を作成し、農林水産省に報告しています。
現在、本所、八岳農場、西日本農場、雲仙農場等において、その自然条件等を活用しつつ実施しています。
また、種苗管理センターは、海外機関との連携を積極的に進めており、Naktuinbouw(オランダの栽培試験実施機関)と共同で特性調査マニュアルを作成しています。
このほか、令和4年4月1日に施行された改正種苗法により、種苗管理センターにおいても現地調査の実施が可能となりました。これまで栽培試験を実施していた植物種類の一部について、現地調査に移行することとし、以下の現地調査移行対象リストに整理しています。
- 栽培試験で使用する種苗の提出形態について(栄養繁殖性品種)
- 栽培試験における各植物種類の栽培方法
- 種苗管理センターが作成した特性調査マニュアル
- Naktuinbouw(オランダの栽培試験実施機関)と共同で作成した特性調査マニュアル(キャリブレーションマニュアル) 現地調査移行対象リスト【PDF:556KB】
※現地調査移行対象リストに掲載した植物種類であっても、出願される品種の特性によっては栽培試験となる可能性があります。
※栽培試験から現地調査へ移行する植物種類として、未公表も合わせて202種類を対象とすることを想定しています。未公表分については、準備が整い次第公表します。