【公演終了】「出会い」シリーズ1 和田ながら×新垣七奈 ジャン・コクトー『声』 | 公演・展示情報情報 | 那覇文化芸術劇場 なはーと | NAHA CULTURAL ARTS THEATER NAHArt

公演・展示情報

  1. 【公演終了】「出会い」シリーズ1 和田ながら×新垣七奈 ジャン・コクトー『声』

この公演・展示情報は終了しました

【公演終了】「出会い」シリーズ1 和田ながら×新垣七奈 ジャン・コクトー『声』

【公演終了】「出会い」シリーズ1 和田ながら×新垣七奈 ジャン・コクトー『声』

★ご来場ありがとうございました!!★

女。一人。ベッドの上。受話器を手にし、耳にあて、声を出す。沈黙が訪れ、また声を出す。その繰り返し。
相手は、男か。別れた恋人か。彼女は繋がらないことを、切断されることを、過度に恐れているように見える。会話を、無理に引き伸ばしているように見える。
彼女と相手を結ぶ線は、次第に彼女の首に巻きついていき……。


*毎週火曜更新(連載終了)*

舞台写真

舞台写真:北上奈生子
 

掲載情報

8/14 ステージナタリー|和田ながら・新垣七奈が“出会う”、ジャン・コクトー原作「声」沖縄で上演
10/13 沖縄タイムス|女性の心 一人芝居で表現 21・22日那覇 ジャン・コクトー「声」
10/18 琉球新報|京都と沖縄のアーティスト合作 なはーと「出会いシリーズ」第1弾 21、22日に戯曲「声」

10/22 ステージナタリー|和田ながら×新垣七奈のコラボ、“これまでで最もポップ”なジャン・コクトー「声」開幕
11/3 沖縄タイムス|名作戯曲に新たな一面 作り手が出会い「遊び」 なはーと公演「声」

11/15 artscape|高嶋慈のレビュー/プレビュー
12/6 琉球新報|100年越え新たな視点 新垣七奈が一人芝居 ジャン・コクトー「声」

 

 なはーとでは、出会いシリーズと題し、新たな形で舞台作品を創造していくシリーズを立ちあげました。
 20世紀の代表的なフランスの作家で、ジャンルを問わない前衛作家として小説、映画、演劇、オペラなど多くの作品を生んだジャン・コクトー(1889-1963)。
 今回は1930年に初演された戯曲『声』に、京都を拠点に活動し、いま注目の演出家・和田ながらと「演劇ユニット多々ら」として沖縄県内で精力的に活動する新垣七奈が新創作します。
 さらに、舞台美術には現代演劇に初挑戦となる彫刻家・丹治りえと、ドラマトゥルクに劇作家・兼島拓也を迎え、挑みます。

◇「出会い」シリーズとは…
違う地域で活動するアーティスト同士の“出会い”。観客のみなさまと演劇の戯曲との“出会い”。様々な出会いのなかでたちあがる舞台作品をなはーとでお楽しみいただくシリーズです。

日時

2023年10 月21日[土]19:00/22日[日]14:00
開場は開演の30分前
上演時間約90分(途中休憩なし)
*各回終演後、トークを予定しております。
21日[土]19:00…登壇者:和田ながら(演出)、丹治りえ(美術) 進行:兼島拓也(ドラマトゥルク)
22日[日]14:00…登壇者:和田ながら(演出)、新垣七奈(出演) 進行:兼島拓也(ドラマトゥルク)

鑑賞サポート

■聞こえづらいお客様
 全日程でヒアリングループ(磁器ループ)席がございます。
 磁気コイル付補聴器・人工内耳を装用の方に、舞台音声を伝える機器をご用意しています。(補聴器をお持ちでない方には専用受信機の貸出あり)数に限りがあるため、事前予約が必要になります以下よりお申込みください。
 【申込】https://logoform.jp/form/swKR/363371

■車椅子でご来場のお客様
 車椅子席をご用意しております。座席に限りがございますので以下にお問い合わせください。※バリアフリー駐車場利用可
 【那覇文化芸術劇場なはーと】
  電話:098-861-7810
(受付時間10時~19時)*第1・第3月曜日(休館日)を除く
  メール:nahart@city.naha.lg.jp

会場

大スタジオ

原作

ジャン・コクトー
“LA VOIX HUMAINE” by Jean COCTEAU

翻訳

渡辺守章
[デュラス/コクトー 渡辺守章:訳『アガタ/声』光文社古典新訳文庫]

演出

和田ながら[したため]
【コメント】

『声』は電話がとても重要なモチーフとして登場する戯曲、ということで、いろいろ調べものをしたところ、グラハム・ベルが電話の実験に初めて成功したときのフレーズが"Mr. Watson, come here - I want to see you.”だと知りました。離れた場所にいる人と通じあうためのメディアに最初に響いた声は、「ここに来て」と言っていた。人間はこれまで開発してきたあらゆるテクノロジーをひたすら誰かとのおしゃべりのために蕩尽してきたのかもしれない、というわたしの思いつきの仮説を信じてみるならば、手を変え品を変えても、わたしたちはずっと、ベルと同じ声を反復しつづけているのかもしれません。演劇というメディア/テクノロジーも例外ではありません。いやむしろ、演劇はこの声にのみ賭けている。だって演劇は観客がいなければ成立さえしないのですから。だから、あなたにもしこの声がかすかにでも聞こえたなら、ここに、つまり劇場に、ぜひお越しください。お待ちしています。

出演

新垣七奈[演劇ユニット多々ら]
【コメント】

今回『声』に出演いたします新垣七奈です。
私も落ち着きのある賢いコメントを残したい。のですが、できる訳もなく。
 
めちゃくちゃ緊張していて。まだまだぎこちないです。
私の声や身体はまだ頼りなく、どうこの作品に馴染んでいくのか、今のところ楽しさよりも怖さの方が若干優勢です。正直者なので全部言います。
怖い。ひとりで舞台に立つのは。すごく怖い。
本番が終わった後、笑っている自分をイメージ出来ないほど不安でいっぱい。
でも、今、すごく楽しい。楽しくて、楽しくて、どうしようって感じ。
 
稽古が始まってしまえば、本番まで一気に駆け抜けてしまうのが演劇。
尊敬し信頼できる皆さんと、ひとりでは辿り着けなかった想像へ
 
この声が、届きますように。

ドラマトゥルク

兼島拓也[チョコ泥棒・玉どろぼう]
【コメント】
自分から出力された台詞ではないテキストによって演技が生成されるという現場は、実は今回のクリエーションがはじめてです。コクトーによって1930年に書かれた『声』が、2023年の私たちにどう聞き取られるのか。そして私たちは聞き取った「声」を、どういうかたちに変換して舞台の上で発するのか。その声はどう響き、どう客席に届くのか。
いやむしろ、声は客席から聞こえるのかもしれない。いまも世界中のあらゆる場所で発生している「声」は、交叉したり絡まったり、意味がわからなかったり、言葉がわからなかったり、でもそれでもできることがあって、それが聞くことであり、聞かれることである。と、高尚を装ったあやふやな言葉を記し、この文章を終えます。ぜひたくさんの方に聞いて(観て)ほしいです。

美術

丹治りえ[美術家・彫刻家]
【コメント】
今回初めて、舞台美術に参加することになりました。お話をいただいた時は、「経験もない私でよいのだろうか?」と、とても恐縮しましたが、新しいことに挑戦する機会をいただきとても嬉しく思い今は楽しみでいっぱいです。普段制作している美術(彫刻)は基本一人で向き合い作品にする仕事です。しかし演劇は、演出家、俳優、美術、照明、音響などたくさんのスペシャリストな人たちと一緒に創り上げ、そして観客の皆さまとその現場を共有し共存できる演劇の同時性はとても素晴らしい時間だと思います。ジャン・コクト―の「声」という戯曲をもとに、みんなでイメージを共有し話を深めながら、自身の中になかった言葉や事柄を吸収しながら舞台美術として表現することに挑戦します。演出家の和田ながらさんはじめ、新垣七奈さん、兼島拓也さん、素晴らしいスタッフの皆さんとの創出をここ沖縄でぜひ体感してください。

スタッフ

舞台監督:大塚聖一[那覇文化芸術劇場なはーと] 音響:甲田徹 照明:棚原栄作[(株)エムエルスタジオ] 衣裳:かもめだかもめ フランス語指導:ジリ・ヴァンソン ドラマトゥルク監修:林立騎[那覇文化芸術劇場なはーと] 舞台技術:(株)新舞台
宣伝美術:アイデアにんべん スメント防止研修:植松侑子 制作:島袋景子[シマシマ企画]、平岡あみ[那覇文化芸術劇場なはーと] プロデューサー:土屋わかこ[那覇文化芸術劇場なはーと]
協力:したため、演劇ユニット多々ら、チョコ泥棒・玉どろぼう

プロフィール

【原作】ジャン・コクトー
1889年、パリ郊外のメゾン=ラフィットに生まれる。
詩作から芸術活動を開始し、以後、小説、演劇、絵画、映画などあらゆる分野で才覚を発揮。ジャンルを越境した創作を続け、その多彩さ(多才さ)により「芸術のデパート」と称される。
1963年、親友の訃報を聞きつけた直後に心臓発作を起こし、死去。享年74歳。


【演出】和田ながら/わだ・ながら
演出家。1987年生まれ。京都造形芸術大学芸術学部映像・舞台芸術学科卒業、同大学大学院修士課程修了。2011年2月に自身のユニット「したため」を立ち上げ、京都を拠点に活動。主な作品に、作家・多和田葉子の小説を舞台化した『文字移植』や『祖母の退化論』、妊娠・出産を未経験者たちが演じる『擬娩』などがある。美術、写真、音楽、建築など異なる領域のアーティストとも共同作業を行う。NPO法人京都舞台芸術協会理事長。
http://shitatame.blogspot.com/

したため#8『擬娩』(2023)撮影:宇田川俊之

出演】新垣七奈/あらかき・なな
演出家、俳優。沖縄県浦添市出身。高校で演劇部に入り、演劇を始める。2016年に演劇ユニット多々らを結成、翌年17年に第一回公演『girl』を上演。近年の主な出演作には、20年コロナ禍でオンラインの開催が話題となった九州・沖縄版『未開の議場』オンライン(作:北川大輔)や、21年神里雄大が演出した『琉球怪談』(原作:小原猛、演出:神里雄大)に出演している。

演劇ユニット多々ら第2回公演『夜明けとワンピース&それは、ただ甘い』(2018)

【ドラマトゥルク】兼島拓也/かねしま・たくや
劇作家。1989年、沖縄市出身。 演劇グループ「チョコ泥棒」および「玉どろぼう」主宰。主に沖縄県内で演劇活動を行い、沖縄の若者言葉を用いたコメディやミステリなどのオリジナル作品を創作している。2022年、『ライカムで待っとく』(KAAT神奈川芸術劇場プロデュース)で、第30回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。同作で第26回鶴屋南北戯曲賞および第67回岸田國士戯曲賞の最終候補となる。今回初めてドラマトゥルクとして参加する。
http://chocodorobo.com/

美術】丹治りえ/たんじ・りえ
美術家、彫刻家。1983年福島県生まれ、沖縄県在住。沖縄県立芸術大学大学院彫刻専修修了。建造物の中の日常空間をモチーフに建築資材や日用品など身近にある多様な素材を用い、記憶と日常の脆弱さを可視化するインスタレーション作品を発表している。主な展示に個展「みおぼえのある風景」(2023年、RENEMIA/Luftshop)、個展「仮設|部分」(2022年、gallery rougheryet)、「REDRAW TRAGEDY」(2021年、クンストフォーラム ボン)。
https://tanji-rie.tumblr.com/

タイトル:仮設|間仕切り、White Wallpaper/素材:木材、コンパネ、パネルに壁紙、ペンキ/制作年:2020


★★なはーとグルっとまーい対象公演★★

このページについてのお問い合わせ

那覇文化芸術劇場なはーと
電話:098-861-7810(受付時間10時~19時)*第1・第3月曜日(休館日)を除く
  メール:nahart@city.naha.lg.jp