後藤総院長就任のご挨拶(長門記念病院前院長) | 長門記念病院

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後藤総院長就任のご挨拶(長門記念病院前院長)

   私が、病院長に就任したのは平成15年(2003年)8月であります。かれこれ20年間余りが経過して、この度令和6年3月に退任の運びとなりました。この約20年間の病院の変遷を述べさせていただきます。本来なら、このホーム・ページに最低でも年に1度は、ご挨拶するのが筋だとは思いましたが、筆不精のため失礼させていただきました。

 

   就任当時の常勤医師の数は、9名でありました。これだけでは、病院の医師定数を満たすには到底足りておりません。そのために、大分大学医学部をはじめ外部より多くの非常勤医師の派遣を受けることによって、満たすように努力しておりました。しかし、毎年の保健所による適時調査の際は、必ず定数不足を指摘されていました。改善策を文書にて報告するのに、本部長と共に無い知恵をしぼっていました。2014年に、長門仁氏(大分医大平成9年卒)が理事長に就任してからは、大分大学医学部も設立後36年が経過して、医大卒業生も多数となり、大分医大卒業生をはじめ多くの医師が当院の常勤医として就職されるようになり、現在28名の規模となっております。診療科も内科の専門科にとどまらず、救急部、形成外科、リハビリテーション科、精神科など多岐にわたっています。

病院は、2011年に特定医療法人承認、2015年に社会医療法人に承認されております。2023年日本医療機能評価機構病院機能評価3rdG:Ver2.0に認定されております。

 

   2015年から、新A棟の新築を開始して、2024年3月には新規に開設した緩和ケア病棟、回復期病棟を含む新C棟が竣工し、一連の新病棟建設が完成しました。

私の専門は呼吸器・感染症内科であります。当院では主に、職業性肺疾患である、じん肺症の患者さんを診察しておりました。当初は1300人ほどの患者さんがおられましたが、多くの患者さんが疾病の進行や高齢によりお亡くなりになり、現在は200人を切るほどになっております。呼吸器疾患では、間質性肺炎、非定型抗酸菌症、肺腫瘍、COPD,喘息などが主な疾患へと変遷しております。

 

―当地域における、これからの医療はどうあるべきなのでしょうか?

 

   当初は9万人あまりの人口でしたが、現在2/3に減少し、6万5千人ほどになっております。しかも、65歳以上の高齢者の割合は4割になっております。高齢化の進展に伴い医療・介護を要する人が増加しておりそれぞれに必要かつ適切な医療体制を提供するために、大分県構想区域地域医療構想調整会議などが開催され議論がなされております。当院も、その一翼を担い常に地域に必要とされる病院になるべく、病院機能の改革を行い、変遷し発展していってほしいと願っております。

 

   最後に、院長在任中に、現在の高度化された医療環境の中でリスクを伴う診断・治療を行っているにも関わらず、幸いに医療訴訟などは起きなかったのは、医療、看護行為に対してスタッフ一同の真摯できめ細やかな対応があったこと、また患者さんの御理解が得られてのことと感謝に堪えません。

 

『心からありがとうございました』

 

   理事長の要請もあり、いましばらく、総院長(理事)という役職で、病院の行く末を見守らせていただきたいと思います。

 

総院長  後藤陽一郎