「自分だけの専門性を活かす力」と、「変わりゆく社会を生きる力」の2つを育む

　世界はこの2年余り新型コロナで大変な状況が続いていますが、一方で私たちは、「コロナのお陰」で色々なことに気づきました。「日本の医療は世界水準」のはずがコロナ禍で病床はあっという間にひっ迫し、「日本は何でも作れるモノづくり王国」は幻想で、マスクや医療器具などが国内調達できませんでした。日本の常識だった「人口集中による繁栄」は完全に覆りました。そこから、新たな動きも始まっています。例えば地方へのIターン・Uターンの増加です。首都圏にあった本社機能と住まいを、自らが育った新潟市に移したIT経営者は「新潟は通勤時間が短く、 四季の確かな自然の中で人間らしく暮らせる。何より子育てに向いているし、ビジネスで不利な点は何もない」と話しています。コロナ禍で価値観が大きく変わり、地方都市が見直される中、新潟市では新しい時代の到来に敏感な若者たちが行動を開始しています。

　新潟青陵学園の「建学の精神」は、「実学の教授」です。「実学」とは、暮らしを豊かに、そして良くしていくための学問で、具体的には「自分だけの専門性を活かす力」と、「変わりゆく社会を生きる力」の2つを育むことです。新潟青陵学園では「揺れ動く社会に適応できる実学」を学び、専門性と広い教養を身につけ、自ら学び続ける人材を育成しています。

　そして次代を支える若者たちが行動を開始している新潟市にある学園だからこそ、様々な人と出会え、座学だけでない経験・体験を通じて、地域に大きく貢献できる人材を育てていけると確信しています。

理事長　篠田 昭