最近、海外で旅行者を狙い睡眠薬を使った強盗事件が多発しています。
その手口と身を守る方法を紹介します。
睡眠薬盗難の手口
睡眠薬強盗とは、睡眠薬を盛って、被害者が昏睡している隙に荷物や現金を盗む手口の強盗です。
旅先では、現地で偶然出会った人と仲良くなることがありますよね。海外旅行の思い出としては最高です。
でも、すべての人がそういった心の交流を求めて近づいてくるとは限りません。
フレンドリーに話しかけてくる人がいたら、念のため用心して接してください。
実際に起きた睡眠薬強盗の事例をいくつかご紹介しますので、ぜひ防犯のための参考にしてみてください。
【事例】「初対面の人+飲食」がキーワード!
睡眠薬強盗に共通する特徴は、「俺のおごりだ!」「私にごちそうさせてください」などと、太っ腹な言葉で食事に誘うこと。たとえ、相手がおごると言い出さなくても、海外旅行で初対面の人と一緒に食事をすることになったら、警戒してかかるべし。
実際に起きた睡眠薬強盗を見ていきましょう。
ケース1:タイ(バンコク)
観光地として人気の高いバンコクでも、睡眠薬強盗が起きています。
被害に遭ったのは、バックパッカーの20代男性。夜11時ごろにバックパッカーの聖地とも呼ばれるカオサンストリートをぶらぶらと歩いていたところ、タイ人ではない東南アジア系外国人に話しかけられます。「飲もうよ!おごってやるよ!」と誘われ、買ってもらったビールで路上で飲み始めます。渡航2日目で気持ちがオープンになっていた男性は、外国人から聞かれた年収や貴重品のありかに関する質問にも気軽に答えてしまいます。実はこのとき、金目の物を持っているかチェックされていたのです。途中で何度か外国人にビールを持っていてもらう機会があり、そのときに睡眠薬を入れられたようです。その後、人通りの少ない川辺へ移動し、川岸に腰を下ろしたところで記憶がなくなりました。
被害は、現金、スマホ、パスポート、クレジットカードなどポーチの中身すべて。睡眠薬が抜け切る前に歩き回って路上のさまざまなものにぶつかり、打撲や切り傷ができてしまいました。
参考:バンコクで睡眠薬??! その1
ケース2:カンボジア(シェムリアップ)
このケースも、被害者は旅慣れたバックパッカーでした。20代男性の旅行者は、イラン人を名乗る男性に話しかけられました。自称イラン人は気前良く「俺が全部おごる」といって飲みに誘います。何度かビールで乾杯したことは覚えていますが、その後の記憶がなく、気づいたときには見知らぬホステル(安価な宿泊施設)にいたといいます。
被害は現金のみでしたが、やはりその日は睡眠薬の影響で頭がはっきりせず、立ちくらみが続いたそうです。
参考:カンボジアで「睡眠強盗」にあったので、その対処法をお教えします!
ケース3:イタリア(ローマ)
実は、睡眠薬強盗はアジアだけではなくヨーロッパでも頻発しています。
以下はイタリアで起きた例です。
被害に遭ったのは、やはり一人旅の20代男性。バックパッカー風の旅行者を装ったアラブ系外国人に話しかけられ、道を聞かれたりカメラのシャッターを押してほしいと頼まれたりするうちに一緒にバールへ入ることに。ビールを飲んだところ、意識を失ったとのこと。
被害は、現金、パスポート、時計などでした。
海外では、自分のグラスやお皿から目を離さないで!
上でご紹介したのは睡眠薬強盗ですが、ほかに「首絞め強盗」の事例も報告されています。
白昼堂々、首を絞められて狭い路地に連れ込まれ、意識を失った瞬間に金品を奪われるというもので悪質です。
海外旅行中は、ただ街を歩いているだけでウキウキとした気分になるものですが、常にある程度の緊張感を持つようにしましょう。
「ツアーだから大丈夫」と安心してしまう人もいるようですが、ツアー客が自由時間に被害にあうケースも多発しています。
睡眠薬強盗に限っていえば、自衛のためには、初対面の人からもらった食べ物や飲み物には口をつけないことが一番です。
もしも一緒に食事をすることになったら、自分のグラスやお皿などから目を離さないようにしましょう。
トイレに行くときもグラスを持っていった方が良いといわれるくらいなのです。
入れられる睡眠薬の強さや量によっては、物を盗られる以上に健康面での被害も深刻です。
命に関わってくる可能性もあるので、くれぐれも用心しましょう。
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