クイズでチェック! 足元の災害リスク | 水害に備える | カワナビ

vol.7... クイズでチェック! 足元の災害リスク

大地のルーツを知る


地理情報から、
足元の災害リスクを知る
昨今の痛ましい土砂災害被害を受け、
平成26年11月に土砂災害防止法(※)が一部改正されました。
そこで今回は、土砂災害や水害から身を守るために、
クイズ形式で地形や土地利用について知ることの重要性を考えていきます。
少し前と比べると、地形や土地利用、防災情報を知ることができる
ツールは大変充実してきました。これを活かさない手はありません。

Q.1... 土砂災害クイズ
全国に、土砂災害警戒区域に指定されている箇所は、
全部でいくつあると思いますか!?
下の①~③の中で、正解と思うものをクリックしてみてください。
正解ページに、解説があります。

① 約3,700区域
② 約37,000区域
③ 約370,000区域


※土砂災害警戒区域とは、土石流、地滑り、急傾斜地の崩壊が発生した場合に 住民等の生命や身体に危害が生じる恐れがあると認められ、都道府県知事が指定をしている区域を言います。

ヒント:実は、コンビニの数よりよほど多いかも・・・


Q.2... 水害クイズ
ここは、1998年(平成10年)に、床上浸水8341棟、
床下浸水8966棟の大きな水害被害があったところです。
この中で、最も浸水被害の激しかった地域はどこでしょうか!?
右の①~③の中で、正解と思うものをクリックしてみてください。
正解ページに、解説があります。


Q.3... 微地形クイズ
これは、埼玉県の川島町を撮影した写真です。
よ~く地形を見てみると、道が通っているように見える場所が、
ところどころにあります(※)。
これは一体、何の跡でしょうか!?
下の①~③の中で、正解と思うものをクリックしてみてください。
正解ページに、解説があります。

※画像をクリックすると線入りの画像が見られます >
川島町空中写真


「地名」よもやま話

「地名」が、その場所の地形や土地利用を意味している場合があります。
必ずしもそうとは限りませんが、「谷」や「丘」がついていると、
そういう場所にあることが多いです。
そこで! 水害や土砂災害になんらかの関係があると思わしき地名について、
地名や地図の文献も参考に、列挙してみました。
過去に水害が!?
カワチ(川内)、ナダ(灘)、ウシ(牛)、サワ(沢)、
フカ・フケ(深)、リュウ(竜)


これらの文字がつく地名は、過去に水害があったことを示す場合があると言われています(あくまでも場合、です)。確かに、川や沢、深という文字は川や水に関係していることがすぐイメージできますが、灘、牛、竜はちょっと不思議ですね
崩壊地名!?
ハゲ・・・ ハケ、ハスケ、ハッケイ
地面が剥(は)げている「ハゲ」を由来にしていると思われる地名が各地にあるようです。高知県四万十市には、四万十川に面した斜面に、半家(ハゲ)という地名がついており、崩壊地をさす地名だと考えられています。 禿(ハゲ)以外にも、羽毛・端気(ハケ)、波介(ハスケ)、八景(ハッケイ)なども、斜面や崖を意味するところがあるようです。

湿地や泥地に関係する地名!?
フケ、フカ(深)、クテ、大人の地名も・・・
フケと読む地名は、「泥が深い」に由来して、湿地や沼沢地に関係しているという見方があります。泓、湫、瀁、漲、深、布気、更など、様々な文字が当てられているとのことですが、さんずいがつく文字が多いのが興味深い所です。愛知県や岐阜県では「クテ」となるそうで、愛・地球博(2005年)が開催された長久手は有名です。

また、浮気とかいて「フケ」という地名もあるそうです。どう見てもウワキとしか読めませんが・・・ 面白いですね。

インタビュー: 今尾恵介さん
「地図から景色を想像する」


なるほど、地名はいろいろなことを教えてくれそうです。
この他にも、クボ(窪:窪地)のように、地形を表すと考えられる
地名も随所にあります。地名は変わっている可能性もあるので、
古い地図や郷土史で、昔の地名を調べてみると面白そうです。
ただし! 必ずしも地名がその土地の特徴や由来を表しているとは
限らないので、そこは重々ご理解を。

以上は『地名の社会学』(角川選書)、『地名の謎』(ちくま文庫)等を
参考にご紹介しました。今回は、この他にも地名や地図に関する
多くの著作がある今尾恵介さんに、地名や地図の面白さについて、
楽しいお話を伺ってきましたので、ぜひご覧ください!!
インタビューへ >


注目: 土砂災害防止法が変わりました
基礎調査の結果の公表義務づけなど、対策が強化されます
2014年8月に広島県で発生した土砂災害等を受け、土砂災害防止法(正式名称:土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律)が改正され、基礎調査の結果の公表義務づけなど、以前にも増して対策が強化されることになりました(報道資料へのリンク >)。

また、国土交通省のホームページでは、各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域情報へのページがあります。

政府広報オンラインには、土砂災害から身を守る3つのポイントなど、土砂災害への注意について、分かりやすく説明しているページがあります。

よくよくご確認の上、普段からの備えに活用してください。