新型コロナワクチンの接種後の死亡事例の報告について(1例目)

【照会先】

医薬・生活衛生局医薬安全対策課
課長補佐 塩川
課長補佐 藤井
(直通電話)03-3595-2435
健康局健康課予防接種室
室長 林
室長補佐 坪井
(直通電話)03-3595-3287

 

報道関係者各位

新型コロナワクチンの接種後の死亡事例の報告について(1例目)

 
新型コロナワクチンの接種後の副反応疑い報告において、死亡事例が報告されたため、情報提供します。
 
No. 事例 ワクチン名 接種日時 発生日時 年代・性別 基礎疾患等 報告者の評価
1 死亡 コミナティ筋注 令和3年2月26日 令和3年3月1日 60代・女性 なし 本剤との因果関係は評価不能
 
 
 
 
ワクチン接種後には、体内に異物を投与するため、様々な反応が生じます。この副反応疑い報告は、国がワクチンの安全性の評価を行うために、ワクチン接種によるものではない偶発的な症状も含めて、広く収集しているものです。本プレスリリースは、副反応疑い報告制度の透明性の向上及び周知等のため、当面、接種後にアナフィラキシー又は死亡の報告を受けた際に公表するものです。
今後、厚生労働省では、専門家によるワクチン接種との因果関係の評価や審議会での検討を速やかに行い、ワクチン接種の安全性を評価する予定です。

 

<用語の説明>
・副反応疑い報告制度:予防接種後に発生した特定の症状(アナフィラキシー)や、医師等が予防接種との関連を否定できない重篤な症状の報告を行う制度です。そのため、報告には、偶発的なものや他の原因によるものなど、予防接種との関連がないものも含まれ得ます。
・副反応:予防接種後に発生した病気や症状のうち、予防接種との因果関係が否定できないものです。
・因果関係の評価:国内外の科学的知見等をもとに、外部専門家と連携し、個々の副反応疑い報告事例について、ワクチン接種との関連の評価を行います。さらに、因果関係の評価結果を踏まえ、厚生労働省の審議会で、ワクチン接種の安全性を評価します。
※厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会
 
 

 (参考)ワクチン接種後に生じる様々な事象について

 
 
 
 
 

 
令和3年3月2日
 
新型コロナワクチンの接種後の死亡事例の報告概要(1例目)
 
医療機関からの副反応疑いの報告の概要は以下のとおりです。
※詳細は調査中です。
 
(1) 事例
・60歳代の女性。基礎疾患及びアレルギー歴:無
・接種日:2月26日(金)、発生日:3月1日(月)
・報告日:3月2日(火)
・死因:報告者によると、くも膜下出血と推定されると報告されています。
 
(2) 接種されたワクチンについて
ファイザー株式会社「コミナティ筋注」 ロット番号:EP2163
 
(3) ワクチン接種との因果関係(報告者の評価)
報告者は、現時点では評価不能と報告しています。
 
(4) 専門家の意見
○森尾友宏 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会長
死因として疑われているくも膜下出血は、40~60歳台の方に比較的起こりやすい疾患とされており、今のところ海外における接種事例でも、くも膜下出血と新型コロナワクチンに関連があるとはされていないようである。偶発的な事例かもしれないが、この症例についても更に情報を収集し、今後の審議会で評価していく必要がある。
 
○岡明 薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会長
くも膜下出血と考えられるということであるが、そうであれば一般には以前からあった動脈瘤などの破裂が原因となることが多く、こうした年代の方々に生じうる疾患と考えられる。ワクチンとの関連については、海外での治験や接種後の報告でも、新型コロナワクチン接種後にくも膜下出血が増加するとの知見は報告されていない様である。事例に関する情報等を更に収集した上で、今後の審議会で検討することになる。