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食事にひそむキケン~おいしく安全に食べるヒント~
第7回テーマ:ノロウイルス
たびたびニュースになる食中毒事件。発生しやすい時期や調理・保存方法などのポイントを押さえておけば防げるはず。
それぞれの時期に起きやすい食中毒と、その予防方法などについて紹介します。
冬はノロウイルスによる食中毒に注意
食中毒患者数を原因別に見ると、ノロウイルスが最も多く、約4割を占めています。ノロウイルスによる食中毒は年間を通して起きていますが、発生時期別に見ると11~3月が多いので、冬は特に注意が必要です。
潜伏期間は24~48時間で、発症すると吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、微熱が1~2日間続きます。症状が出ない場合や、軽い風邪のような症状が出ることもあります。また、乳幼児や高齢者の場合は、嘔吐物を誤嚥することによる肺炎や窒息にも注意が必要です。
食中毒における感染経路は、ノロウイルスに汚染された二枚貝を生または加熱不十分で食べることのほか、感染した調理者を介して汚染された食品を食べたことによる事例があり、後者が約8割と多数を占めています。そのため、調理者は日常的な健康管理や手洗いが重要です。
ノロウイルスの予防の基本は手洗いです。石けんを十分泡立て、指と指の間、親指の周りや手首など、汚れが残りやすい所は念入りに洗いましょう。また、一般にウイルスは熱に弱く、加熱処理はウイルスの活性を失わせる有効な手段です。ノロウイルスの汚染のおそれのある二枚貝などの食品の場合は、中心部が85~90℃で90秒以上の加熱が望まれます。
家庭や集団で生活している施設においてノロウイルスが発生した場合は、蔓延を防ぐために、二次感染、人から人への直接感染、飛沫感染の対策をしっかりと行いましょう。
感染が疑われる場合は、最寄りの保健所やかかりつけの医師にご相談下さい。
「ノロウイルス等の食中毒防止のための適切な手洗い」の動画はこちら
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出典: 広報誌『厚生労働』2024年10月号 発行・発売: (株)日本医療企画(外部サイト) 編集協力 : 厚生労働省 |