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新型コロナウイルス最前線
第28回
抗原定性検査キットの選び方と自己検査の留意点
本連載では、新型コロナウイルス感染症の動向や対策などを紹介しています。今回は、国が承認し身近となった一般用医薬品(OTC)の抗原定性検査キットの選び方や、自己検査で注意することについてまとめました。
●国が承認した医薬品を選びましょう
——どのようなときに検査を行うのですか。
喉の痛みや発熱などの気になる症状が出たら、あらかじめ薬局やインターネットなどで購入しておいた検査キットを用いてご自身で検査しましょう。
——抗原定性検査キットは、どのようなものを選べばよいですか。また、どこで買うことができますか。
新型コロナウイルス感染症の抗原定性検査キット(以下、検査キット)は、国が承認した「体外診断用医薬品」を選びましょう。国が承認した医療用医薬品または一般用医薬品(OTC)の検査キットは、「体外診断用医薬品」か「第1類医薬品」と表示されています。
取り扱い薬局や薬店(インターネットを含む)で薬剤師に相談して、使用法などをよく理解して購入しましょう。
国が承認した検査キットの情報はウェブサイトで確認できます。
「研究用」と称して販売されているものもありますが、それは国が承認しておらず、性能などが確認されたものではないことにご注意ください。
・抗原検査キット(医療用)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11331.html?
・抗原検査キット(一般用)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27779.html?
●説明書をよく確認してから検査キットを使いましょう
——検査キットを使うときの注意点には、どんなことがありますか。
検査キットには鼻腔または唾液から検体を採取するものがあるため、検査キットの使用方法の説明書などをよく確認してから使用しましょう。
検査キットの結果が陰性でも、新型コロナウイルス感染症や季節性インフルエンザに感染している場合があります。症状がある場合は、軽度であっても外出や移動を控えるとともに、症状がない場合であっても、引き続き外出時のマスクの適切な着脱、手をよく洗うなどの基本的な感染対策を続けましょう。
また、使用した検査キットや、検体の採取に使用した綿棒などは一般廃棄物として、ゴミ袋に入れてしっかり縛って封をする、袋が破れている場合は二重にゴミ袋に入れるなど、お住まいの自治体の廃棄方法に従って適切に廃棄をお願いします。
——検査キットを用いた自己検査で陽性の判定が出た場合は、どのように対応したらよいでしょうか。
重症化リスクの高い方(高齢者、基礎疾患を有する方、妊婦など)については、症状がある場合、速やかに発熱外来やかかりつけ医を受診してください。
一方、基礎疾患のない若い方など重症化リスクの低い方については、自己検査で陽性の判定が出た場合には、まずは、お住まいの自治体の健康フォローアップセンターに連絡・登録のうえ、自宅などでの療養をお願いします。
陽性の判定後、療養中に体調が変化したときや、症状が重いと感じるときなどは、同センターに速やかに相談し、かかりつけ医・発熱外来の受診や、電話診療・オンライン診療の活用をご検討ください。
・新型コロナ・インフルエンザの大規模な流行が同時期に起きる場合に備えた重症化リスクが低い方の外来受診・療養の流れ
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001006272.pdf
・健康フォローアップセンターについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html?
●家族が自己検査で陽性のときの注意点
——自宅療養するときに気をつけることを教えてください。
家族が新型コロナウイルスに感染したときに注意したいこと、自宅療養するときに注意したいことをご紹介します。
① 部屋を分ける
個室にしましょう。部屋を分けられない場合は2m以上の距離を保つ、仕切りやカーテンを設置することをおすすめします。
② 窓を開けて換気
窓を開けて定期的に換気しましょう。共用スペースや他の部屋も窓を開けっぱなしにするなど換気しましょう。
③ マスクの着用
マスクを隙間なくフィットさせ、正しく着用しましょう。外すときは表面に触らないように紐部分を持ち、外した後は手洗いを。
④ こまめな手洗い
こまめに石鹸で手洗いし、アルコール消毒しましょう。手で触れるドアの取っ手、ベッド柵、トイレ、洗面台など共用部分を消毒しましょう。
⑤ 汚れたリネン・洋服を洗濯
汚れた衣類やリネンは、手袋とマスクを着用し、一般的な家庭用洗剤で洗濯し、完全に乾かしてください。
⑥ ゴミは密閉して捨てる
鼻をかんだティッシュなどは、すぐにビニール袋に入れ、室外に出すときは密閉して捨てましょう。手洗いも忘れずに。
お世話はできる限り、限られた方で対応し、ご家族、同居されている方も熱を測るなど健康観察をしましょう。
出 典 : 広報誌『厚生労働』2023年2月号 発行・発売: (株)日本医療企画(外部サイト) 編集協力 : 厚生労働省 |