広報誌「厚生労働」2023年1月号 新型コロナウイルス最前線|厚生労働省

新型コロナウイルス最前線

第27回
新型コロナ・インフルの感染拡大に備えて
~救急車の利用を迷ったときの対応と年末年始に注意したいこと~

本連載では、新型コロナウイルス感染症の動向や対策などを紹介しています。今回は、冬本番での感染拡大に備え、救急車利用を迷った際の対応や、年末年始に注意するべきことなどについてまとめました。


 

——新型コロナウイルス感染症や季節性インフルエンザの感染拡大への備えを教えてください。

これから冬本番、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの感染拡大時は発熱外来をはじめとした医療機関がひっ迫する可能性があります。重症化リスクの高い方(高齢者、基礎疾患を有する方、妊婦など)を守るためにも、事前準備をしておきましょう。

●ワクチン接種
早めのオミクロン株対応ワクチンの接種をお願いします。また、季節性インフルエンザワクチンについても、希望される方は早めの接種をご検討ください。

●新型コロナウイルス感染症の抗原定性検査キット、解熱鎮痛薬の準備
発熱などの体調不良時に備えて、あらかじめ薬局などで新型コロナウイルス感染症の抗原定性検査キットや解熱鎮痛薬を購入し、自己検査やセルフケアの準備をしておきましょう。あわせて、食料や生活必需品を用意しておきましょう。
 

——自己検査で新型コロナウイルス感染症陽性となった場合は、どのように対応したらよいでしょうか。

同時流行や感染拡大が生じた場合に医療のひっ迫を招かないよう、基礎疾患のない若い方など重症化リスクの低い方は、自己検査で新型コロナ陽性が判明した場合には、自治体の案内に従い、健康フォローアップセンターに連絡・登録のうえ、自宅などでの療養をご検討ください。

体調が変化したときなどは、同センターなどにご相談ください。

なお、症状が重いと感じるなど、受診を希望する場合には、受診・相談センターに相談し、かかりつけ医・発熱外来の受診や電話診療・オンライン診療の活用をご検討ください。

重症化リスクの高い方(高齢者、基礎疾患を有する方、妊婦など)については、速やかに発熱外来やかかりつけ医を受診してください。

また、小学生以下のこどもについては、症状は年齢などによってさまざまであるため、機嫌がよく、つらそうでなければ、慌てずに様子を見て、かかりつけ医をはじめ地域の小児科医などに相談しましょう。

▶厚生労働省特設HPはこちらから
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00003.html


——万が一、体調が悪化した場合や救急車の利用を迷ったときは、どのように対応すればよいでしょうか。

救急車の利用を迷った場合、まずは「救急車利用マニュアル」を確認しましょう。

どのような場合に救急車を呼んだほうがよいか、高齢者、大人、子どもに分けて詳しく記載されています。緊急時に備えて、事前に目を通しておくとよいでしょう。

それでも判断に迷った場合は、かかりつけ医や地域の相談窓口に相談しましょう。夜間、休日の場合は、受診・相談センターなどお住まいの地域の相談窓口、♯7119(救急要請相談)、♯8000(こども医療相談)への相談や、「こどもの救急」などの関係Webサイトも参考にすることができます。

▶救急車利用マニュアルはこちらから
https://www.fdma.go.jp/publication/portal/post2.html

 

——年末年始の過ごし方や注意点について教えてください。

特に、年末年始の期間中、帰省する場合には、地元で高齢の親族など多くの人と接する機会が多いため、帰省前および帰省先から戻った際には検査を受けるようにしましょう。

また、適切なマスクの着脱、手指消毒、換気などの基本的な感染対策の徹底に取り組みましょう。暖房のために窓を閉め切りがちになりますので、定期的な換気をお願いします。

過度な行動自粛は必要ありませんが、それぞれの立場で身近でできる感染対策を引き続きお願いします。

▶厚生労働省新型コロナウイルス感染症はこちらから
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

 

出  典 : 広報誌『厚生労働』2023年1月号 
発行・発売: (株)日本医療企画(外部サイト)
編集協力 : 厚生労働省