先輩技官インタビュー05 埼玉県春日部保健所 担当課長|厚生労働省 看護系技官 採用情報
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INTERVIEW05
時代のニーズに応じて
医療や保健が動いているのを
実感できます。

平成24年4月入省
埼玉県春日部保健所
担当課長

平野 真紀 Hirano Maki

平成24年
医政局看護課 看護教育係長
平成25年
保険局総務課医療費適正化対策推進室 主査
平成29年
大臣官房厚生科学課 主査
平成30年
保険局高齢者医療課 保健事業推進専門官
令和2年
埼玉県保健医療部保健医療政策課、感染症対策課 主査
令和3年
現職
埼玉県春日部保健所 担当課長 平野 真紀

入省の経緯、入省前の経験などを教えてください。

看護師として数年間の病棟勤務を経たのち、大学で看護学部の教員として働き、その後、国立がん研究センターでの研究職を経て、厚生労働省に入省しています。研究職をしていた時に、国の協議会を傍聴する機会、また医療従事者やマスメディア関係者等の異業種が広く議論する勉強会に参加する機会があり、そこで看護系技官が医療政策の策定に関わっていることを知りました。研究による分析・評価を政策づくりに活かせることに魅力を感じて看護系技官を志しました。

これまでの職務内容を教えてください。

保健師助産師看護師国家試験出題基準改定部会の事務局運営、特定健診・保健指導の検討に関わる検討会の事務局運営、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施の検討に関わる議論の整理など、これまで行ってきた業務は多岐に渡ります。なかでも、「総合科学技術・イノベーション会議」の省内調整は、AI戦略や「Society 5.0」の議論が始まった時期で、医療以外にも視野が広がりとても勉強になりました。また、私は保健師としての現場経験がなかったので、以前から自治体への出向を希望しており、今回、埼玉県へ出向する機会を得ることができました。ちょうど新型コロナウイルス感染症が拡大し始めるタイミングと重なったため、埼玉県庁で調整本部の立ち上げなどにも関わり、混乱した状況の中で、国よりも住民に近い自治体がどのような課題に直面し、どのように解決を導いていくのか、経過を通した貴重な経験となりました。難しい局面も多々あり、「明日こそはよりよい状況になる」と信じて、職員が力を合わせて日々を紡いでいる感覚でした。このような、あらゆる経験が今後につながっていくと思っています。

埼玉県春日部保健所 担当課長 平野 真紀

仕事を通じて感じていることは何ですか?

とにかくスピードが求められます。厚生労働省で検討会の事務局運営をする際には、検討会が終わるごとに議論結果をまとめ、次の検討会までに資料作成をする必要があります。資料作成をする際には専門家の意見を聞きながら進めますので、次の開催が迫っているときには、スケジュール通りに進められるかどうかが常に気になってしまいます。また、検討会で議論された内容がニュースとして即日配信されることもあります。発信した情報が世の中に波及していくスピードも速く、影響力も大きいため、限られた時間の中で妥協なくベストなものを作り上げたいという思いがあります。あとは、この仕事に求められるのは体力だと思います。私の場合、朝7時に保育園が開くと同時に子どもを預けてから出勤し、仕事をし、夜19時までに保育園と学童保育の迎えをして、帰宅、という日課で、毎日ダッシュしています。マルチタスクをこなすために体力は欠かせません。

看護系技官に興味がある方にメッセージを

人生100年時代と言われる昨今、社会のニーズも時代に応じて刻々と変化していきます。厚生労働省に入省して、法律や制度は一度作られたら完成ではなく、その変化に応じて検討がなされ、その時々のニーズに応じて改正されていくことを、経験を通じて学びました。立場を越えて、職種を越えて、その時にベストだと思えるものを作り上げるために、妥協なく、真剣に、議論できる土壌が厚生労働省にはあります。看護系技官は、看護職としての視点を活かしながら、政策立案を通してヘルスプロモーションを推進していくことができます。省での経験を少しずつ積み重ねながら、その視点をどのように政策に活かせるのかを考えることは奥が深いです。興味を持っていただけた方、ぜひ業務説明会やインターンシップにも参加してみてください。お待ちしています。

埼玉県春日部保健所 担当課長 平野 真紀