手足口病 | 厚生労働省|厚生労働省

手足口病

【お知らせ】
手足口病について注意喚起のためのチラシを作成しました。
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手や足、口の中などに発しんはありませんか?[3.8MB]

広報誌『厚生労働』2024年7月号で夏の感染症対策について特集しています。
夏を安全に楽しもう! 感染症対策ガイド[3.0MB]
 

 

手足口病てあしくちびょうとは

口の中や、手足などに水疱を伴う複数のほっしんが出る感染症です

手足口病は、子どもを中心に、主に夏に流行します。感染症発生動向調査によると、2歳以下が半数を占めますが、小学生でも流行的発生がみられることがあります。成人を含めた小学生以上の大半は、すでにウイルスの感染(不顕性感染も含む)を受けている場合が多いため、成人での発症はあまり多くありません。  

病気の原因となるウイルスは、主にコクサッキーウイルスA6(CA6)、CA16、CA10、エンテロウイルス71(EV71)などです。
 

参考 

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主な症状

感染してから3~5日後に、口の中、手のひら、足底や足背(足の甲)などに2~3mmの水疱を伴う複数の発(ほっ)しんが出ます。発熱は約3分の1にみられますが、38℃以下のことが多く高熱が続くことは通常はありません。ほとんどの発病者は、3~7日のうちに治る病気です。
 
しかしながら、まれに、髄膜炎、小脳失調症、脳炎といった中枢神経系の合併症のほか、心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺など、重篤な合併症を伴うことがあります。特にEV71に感染した場合には、他のウイルスによる手足口病と比べて、中枢神経系の合併症を引き起こす割合が高いことが知られています。また、手足口病の典型的な症状はみられずに重症化することもありますので、注意が必要です。  

なお、近年、コクサッキーウイルスA6感染による手足口病の症状が消失してから1か月以内に、一時的に手足の爪の脱落を伴う症例も報告されていますが、自然に治るとされています。
 
手足口病にかかった場合は、経過を注意深く観察し、合併症に注意をする必要があります。

【参考写真】 感染してから数日後に複数の水疱(発しん)がみられます。

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感染経路

感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便と一緒に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)が知られています。

特に、手足口病にかかりやすい年齢層の乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは注意が必要です。このような施設の中で手足口病の患者が発生した場合、子ども同士の生活距離が近く、濃厚な接触が生じやすい環境であること、子ども達の衛生観念がまだ発達していないことから、集団感染が起こりやすいためです。

また、乳幼児は手足口病の原因となるウイルスに感染したことがなく、そのウイルスに免疫のない者の割合が高いため、感染した子どもの多くが発病します。 

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治療方法

手足口病に特別な治療方法はありません。基本的には軽い症状の病気のため、経過観察を含め、症状に応じた治療となります。

しかしながら、まれに髄膜炎や脳炎といった中枢神経系の合併症や心筋炎などが起こる場合があるため、経過観察をしっかりと行い、

  • 高熱が出る
  • 発熱が2日以上続く
  • 嘔吐する
  • 頭を痛がる
  • 視線が合わない
  • 呼びかけに答えない
  • 呼吸が速くて息苦しそう
  • 水分が取れずにおしっこがでない
  • ぐったりとしている

などの症状がみられた場合は、医療機関への受診をご検討ください。

受診を迷った場合や夜間・休日の場合は、「こどもの救急」などのWebサイトを参照したり、#8000(こども医療電話相談)にご相談ください

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予防と対策

手洗いはしっかりと。タオルの共用は避けましょう

一般的な感染対策は、接触感染を予防するために手洗いをしっかりとすることと、排泄物を適切に処理することです。中でも、保育施設などの乳幼児の集団生活では、感染を広げないために、職員と子ども達が、しっかりと手洗いをすることが大切です。特におむつを交換する時には、排泄物を適切に処理し、しっかりと手洗いをしてください。手洗いは流水と石けんで十分に行い、タオルの共用は避けましょう。

手足口病は、治った後も比較的長い期間便の中にウイルスが排泄され、また、感染しても発病しないままウイルスを排泄している場合もあると考えられることから、発病した人だけを長期間隔離しても有効な感染対策とはならず、日頃からのしっかりとした手洗いが大切です。

また、有効なワクチンや予防薬はありません。

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発生状況

国内の発生状況

国内では、毎年、夏を中心として発生し、7月下旬に流行のピークを迎えます。

手足口病は感染症発生動向調査において全国約3,000カ所の小児科定点医療機関から週単位で報告される5類感染症の一つです。定点医療基幹からの報告数は報告年ごとに大きく異なり、2009年から2019年までの10年でみると、最も報告数が少なかった報告年は2016年(69,139件)で、最も報告数が多かった報告年は2019年(402,529件)でした。

新型コロナウイルス感染症流行開始後は流行状況に変化が認められ、2020年は報告数が例年を大きく下回り、2021年から2023年は例年とは異なる時期の9月から10月にかけて定点当たり報告数がピークをむかえました。

2024年は新型コロナウイルス感染症流行前とほぼ同じく4月頃から定点当たり報告数が増加しており、過去5年間の週の平均と比較して多い水準で推移しています。

最新の発生状況については、下記の感染症発生動向調査をご参照ください。  

海外での発生状況

手足口病は、世界中で日本と同様に、子どもを中心に発生がみられる病気です。温帯地域では、主に夏に発生します。EV71による手足口病の流行は、これまでにも、アジア各国で報告されています。

一方、ほとんどの欧米諸国で手足口病はサーベイランス対象ではありません。マレーシア、台湾、中国、カンボジア、ベトナムなどでは、近年、EV71による手足口病の大きな流行が報告されています。また、2024年7月時点で、韓国では手足口病の顕著な増加が報告されているほか、台湾、香港、シンガポールなどでの手足口病又はエンテロウイルス検出の増加傾向が報告されています。

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医療機関・自治体の皆さまへ

事務連絡

感染症法に基づく医師の届出のお願い

定点として指定された医療機関は、対象の感染症の発生状況を指定の期間(週又は月)ごとにとりまとめて、保健所に届け出てください。

届出基準・届出様式

都道府県により届出様式が異なる場合がありますので、最寄りの保健所にご確認ください。
 

啓発ツール

手足口病のためのチラシを作成しました。啓発用としてお使いください。

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関連リンク

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