(ママチャリ日本一周の記事一覧)
(前日の記事)
山口県の長門市で起床
今日は長門市の橋の下で起床した。バスケットコートがあり、川も近くにあってキレイな場所だ。
前日はアメリカ人の親子が夕暮れでバスケットをやっていて、ハリウッド映画の撮影かと思うくらいイカしてた。なんで欧米人はあんなにカッコイイのだろうか。1日で良いから顔面交換したい。出来るんだったら10万は出す。
周りに誰もいないことを確認して、トイレの蛇口からペットボトルに水を入れて川の近くまで持っていき、それで頭と顔を洗う。スッキリ!!
トイレの蛇口の水って旅に出る前は汚いと思っていたけど、日本一周のような過酷な環境では命の恵み。トイレはオアシス。
それから朝飯食べてすぐに出発する。今日は島根県の益田市というところを目指す。
今日も191号線をひたすら直進でわかりやすいのだが、さっそく峠を超えなきゃいけないのを知っていたので気が重い。
朝からいきなり登ることになる鎖峠
今日は鎖峠といういきなりの急坂を登らなければならない。寝起きから峠はきつい。朝起きてから突然誰かに連れ去られて「じゃあ今から私が終わりの合図をだすまで走っていてください」みたいに言われる感じですよ。SAW(ソウ)みたいに唐突に無情な恐怖を叩きつけられる感じ。
押してるだけでもジリジリと体力が奪われていくし、峠は本当に終わりが見えない。ゴールのわからないマラソンを走らされている気分。
押して、乗って、休んで、押して…を繰り返す。峠はもう無理せずに自転車を押して進むと決めている。乗って超えるのは僕には無理だ。まあ押して進んでも辛いことには変わりないんだけど。
そんでひたすら坂を登って萩市へ。道は狭いし森だから虫は多いし辛かった…今日はいきなりクライマックスだったな…
萩市に着いたら峠を攻めたのでスポーツドリンクを買って少し休憩してから出発。「峠を攻める」って書くと頭文字D感が出てカッコイイな。
萩市の次は須佐駅という場所を目指す。そこでお昼ご飯にしようと思っていた。須佐駅までは川沿いなどを通って行くので、道はそこまでキツくなくのらりくらりと進んでいけた。
(なんの銅像が覚えていないけどカッコイイと思って撮った記憶はある)
のらりくらりと進んでいると、途中で道の駅の発祥という阿武町についた。
1993(平成5)年発行の『道の駅の本』(ぎょうせい出版/建設省道路局監修)には、1990(平成2)年1月に中国地域づくり交流会のシンポジウムで「道路に駅があってもよいのではないか」と提案があり(*1)、1991(平成3)年10月から1992(平成4)年4月にかけて山口県、岐阜県、栃木県の3地域において仮設の休憩施設を利用して「道の駅」の実験がおこなわれたことが記されています
1990年からって考えると、道の駅の歴史ってそんなに長くないんだなーと思った。正式に制度が実施されてからは1993年ということになるらしい。
中に入ってみるとなぜかデカデカとシロクマが立っていた。「頑張ろう日本!!」と書きながらなぜか人を襲うシロクマ。食べられるという逆境から頑張ろう!という意味が込められているのかもしれない。
しかし胴体から上はいいけど、下半身が適当な作りだ。美脚?
須佐駅でお昼を食べて益田市へ。そして残金の確認
阿武町をでて須佐駅を再び目指す。
海の近くを走っているときに遠くに島が見えた。「あれが大島なのかなー」とか想像しながら走るのは楽しい。
このとき僕はなぜか異常にカントリーロードという歌にハマっていて、1番しか知らないけど走っている間ずっと歌っていた。
歌詞の「この道ずっと行けば あの街に続いてる カントリーロード」というのに自分の自転車旅行を重ねていたのかも…あっ痛い、、、やめてください…JASRACさん…歌詞を勝手に載せました…すいません、、、あ、、、痛い叩かないでください…
のらりくらりと走っているとお昼少しすぎくらいには須佐駅に着いた。
胸に「すさ」とうっすら書かれているだろうキャラクターが立っている。あああああ!このキャラは!!
チャンピオンで連載されていた侵略!イカ娘に設定似ていて「パクリだ!」と言われ話題になった海野みことだ!うわー実物初めて見た!!!!
調べてみたら非公認キャラだった。色々と大変なんだな…
しかもこれ女子高生が考案したものらしい。叩かれたこと考えると胸が痛くなってきた…
萌えキャラのことは置いといて、誰もいない駐車場を見つけて昼飯にした。
買っておいてカップラーメンの焼きそばとわかめスープを食べる。色んな種類のやつあるから飽きないし最高。コーンスープとかわかめスープは粉末だから腐る可能性も低いし、持ち運べるからすごく助かる。
そんで須佐駅を出発して、そっからはひたすら益田市を目指す。益田市まではけっこう坂の登り下りが激しくかなり精神的に消耗した。
さらに朝登った峠の疲れが効いてきて、体力的にもガリガリに削られていく。辺りもだんだんと暗くなってきたし、早く益田市に着いて寝床を探そう…!!
かなり苦労しながらも益田市に到着。買い物をしてから外にでたら、すぐに良い橋の下が見つかった。寝床探しがあっさり完了してよかった。
ふー…今日も疲れた。やっぱり橋の下は落ち着く。
腰をおろしてから気づいたんだけど、もう島根県に入っていた。うむ順調に進んでいる。
川が近くにあるときは必ず川に飛び込んで身体を洗うことにしている。もちろん川が汚い場合も余計に汚くなる可能性もあるけど、高津川はキレイだったので安心して入った。
川だとシャンプーとか使えないのが痛いんだよな…公園の蛇口とかだったら思う存分に頭とか洗えるんだけどね。
川からあがって空を見上げると夕日がめちゃくちゃ綺麗だった。この旅をしてて思うんだけど、有名な観光名所とかキレイな景色が見れるスポットっていっぱいあるけれど、結局は自分が頑張っているときに見たときのなんでもない景色が一番心に残るんだよなーと思う。
今日も1日頑張ったと夕日が言ってくれているように感じる。明日も頑張ろう。
自転車日本一周の残金
この日から、いくら使っていくら残金があるのかをメモしてあった。だからそれをここにも載せていきたいと思う。
だいたい一日1000円をめどに使うようにしていた。
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スポーツドリンク¥168
食パン ¥98
くし団子 ¥78
油揚げ ¥54
まんじゅう ¥20
ちゃんぽん麺 ¥29×2
食パン ¥62
歯磨き粉 ¥98
お惣菜 ¥48×2
ピーナッツバター ¥160
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計897円
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残金:7万9103円
残日:61日
(残日は母に「3ヶ月以内に帰る」と約束したため、その残りの期日を記している)
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長門市(山口)~益田市(島根) 約60km
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この日から残金のメモをしている。今思うと「8万もあんのかよ!!」って感じだが、当時は本当に心細かった。
自転車が一回壊れて書い直したこともあるし、今乗っているママチャリも異音がしていつ壊れるかわからない。そうなった場合は残金が一気に5万を切ってしまう。
そんな心配があったので、余計なお金を使わないようにここからは1日1000円しか使わないことを心がけて旅をすることにした。
もうね、この旅の最大の苦労は本当にお金なんですよ。常に怯えながら旅をしていましたよ。お金がなくなったらケガしても帰れませんからね。
ということで、ここからは
・残金がなくならずにゴール出来るのか
・残り日数までに果たして地元である神奈川県に辿りつけるのか
そのあたりに注目してぜひ見てくださいー!!
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