ザ・プーチンズのぷ寺に行ってきた
アーティストのライブといえば、普通はライブハウスで行ったり野外ステージで行ったりすることが多いと思う。
しかし今回僕が行ったライブ会場はお寺だった。新宿のど真ん中にある由緒正しいお寺で、とあるアーティストがライブを開催した。
ライブを行ったのは、ザ・プーチンズというグループだ。ライブ名は「ぷ寺」というものだ。
(引用:ザ・プーチンズ「恋愛契約書」MUSIC VIDEO - YouTube)
ロシア系怪電波ユニット。 謎すぎる音楽演劇コントを演ってます。アナタの耳元に向けて怪電波を発信中。テルミンを弾いてます
twitterプロフィールより引用(ザ・プーチンズ (@the_putins) | Twitter)
ボーカルや作詞作曲を担当する街角マチオさんと、テルミンという電子楽器を演奏する街角マチコさん、猿(人形)である川島さる太郎、そして音楽・映像プロデュース・ライブ演出を担当する演出家のSONE太郎という4人組のグループなのだが、今回のライブは本当に色んな意味でやばすぎた。
今まで僕がいったどのアーティストのライブとも違った。
僕は過去にプーチンズが主催のテルミンフェスというライブに行ったことがあるのだけど、このテルミンフェスよりもワンマンライブの方がさらに独特の世界だった。
しかもこのライブなにがすごいって、追加公演も含めてすぐにチケットが完売したということだった。
※以下ライブのネタバレをしています。追加公演に行かれるかたは注意してください。
お寺でライブをやるという時点で少しおかしいのだが、ライブの内容はさらに変わっていた。控えめに言っても頭おかしいとしか言えない。(褒め言葉)
ザ・プーチンズ「ぷ寺」ただただ笑った細かいところまで作り込まれててすごい
— ぷry (@ryhypbl) 2017年1月28日
ザ・プーチンズのワンマン「ぷ寺」。最高すぎた。仏の御加護か。来月の追加公演があるのでネタバレは避けるけど、撮影許可の出たなまはげと、今日の収穫物。
— かうる (@kaeul27) 2017年1月28日
追加公演はきちんと撮影してまたライブDVDにしてほしいなあ。会場は100席いかないくらいで、見れなかった人たくさんいるはずだし。 pic.twitter.com/pr68XcoWSp
一言ではこのライブを言い表せない。「簡潔に説明せよ」と言われれば、このライブについて僕はこういうだろう。
「セルジオ越後が降臨して、盆踊りで椅子取りゲームをして、オナラの新曲を歌って、怪談話があって、なまはげが出てきて、最後にお寺でキモチィィィ〜」
意味はわからないと思うが、今回のライブを表わせと言われたら僕はこうとしか言うことが出来ない。
ということでザ・プーチンズのライブに初めて言って、他のアーティストとはまったく違うライブ体型に驚いた。そしてとにかく笑ったのでいくつかポイントごとにまとめてみたいと思う。
- コント?音楽?なんでもありなのがプーチンズ
- 盆踊りをしながら椅子取りゲーム?観客が参加する「体験型」のライブ
- ザ・プーチンズのライブは男女が出会える!?
- なまはげが登場
- 最後にお寺で「キモチィ〜!!」
当日の会場は新宿区四谷の東長寺というお寺で行われた。
(引用:http://www.tochoji.jp/about_tochoji)
ライブを行う場所は本堂だった。これどうやって許可とったんだろうということが気になった。
普通にお寺に「ライブやりたいんですどけど…」って連絡しても、間違いなく頭おかしいと思われるよね。
ライブなのにお寺という異空間に身をおいてるからなのか、夜のお寺の雰囲気のせいなのかもしれないが、ライブが始まる前は妙な高揚感があった。夜に学校に忍び込んでいるような背徳感でワクワクした。
コント?音楽?なんでもありなのがプーチンズ
ザ・プーチンズのライブは、普通のアーティストのライブとはまったく異なる。僕はバンドのライブにはたまに行くのだが、それらのライブとは根底からまったく違う。
まずライブ中にコントをする。「え?」と思われるかもしれないが、アーティストなのにコントをするのである。
例えば今回のライブの始まりも、いきなりコント形式ではじった。
今回のライブでは会場がいきなり真っ暗になったと思うと、プーチンズの街角マチコさんが祈祷師風な感じで登場した。
そして今から「有名人を降臨させる」と言い出した。
この時点で???な感じだと思うが、会場も???と笑いが入り乱れていた。ここですでにザ・プーチンズの世界に迷い込んでいると言ってもいいのかもしれない。
(引用:https://www.youtube.com/watch?v=D-xgJk5migM)
街角マチコさんが謎の呪文を唱えると、それに合わせて街角マチオさんがセルジオ越後やエディ・マーフィーの顔パネルを持って暗闇の中で登場する。
(ロバートの秋山の体モノマネのような感じ)
「あれ?今日ってアーティストのライブに来たんだよな?」ということを忘れそうになる始まり方だ。
ザ・プーチンズにはこういったコント風の演出が非常に多かった。僕にはこれが衝撃的だった。
バンド系のライブと言えば、MCが短く5分くらいしゃべったらすぐに次の曲に行くと思う。
ザ・プーチンズはMCが長い。長いものだと15分近くやっている。曲ありきというわけでなく、ザ・プーチンズという世界観をとにかく重視しているように感じた。
そして、このコントがものすごく独特でシュールなものが多くておもしろい。ある人いわく「ラーメンズ」が好きな人は絶対に好きになるらしい。
曲中もおもしろくする工夫がされている。
最初の芸能人降臨コントが約10分に渡って行われたところで、ようやく一曲目の「シンデレラⅢ」という歌に入る。
タイトルからはこの曲のことはまったく想像できないと思うが、この歌はお米のことをひたすら歌っている曲である。
この「シンデレラⅢ」を歌っている間は、マチコさんが客席にひたすら餅太郎をくばっていた。
米が関係する駄菓子を配っているということなのだろうけど、本当に世界観がシュールすぎる。
盆踊りをしながら椅子取りゲーム?観客が参加する「体験型」のライブ
ザ・プーチンズのライブがコントをやること以外に特徴的なのは、観客が参加する催しが多いということだ。
今回のライブでは、観客が参加する盆踊りと椅子取りゲームが行われた。
どういうことだと思われるかもしれないけど、書いている僕も本当に「何言っているんだろう」とわけわからなくなってきた。
「せっかくお寺に太鼓があるのだから踊りを踊ろう!」
「古墳音頭って歌が僕達にあるからそれに合わせて椅子取りゲームをしよう」
という超展開だった。始めどういうことか全く意味がわからなく、観客全員が困惑していたと思う。
最前列のお客さんと最後列のお客さんが立ち、会場をグルグル周って古墳音頭に合わせて盆踊りをするというのだ。
さらに盆踊りをして立っている人のイスをいくつか取ってしまい、古墳音頭が止まった瞬間に椅子取りゲームを開始するのだという。
いよいよここまでくるとアーティスのライブなのか?と疑いたくなってくる。この説明だけ聞くと、町内会の催しと言われても信じるかもしれない。
でもこれが、めちゃくちゃおもしろいんですよ。大人になってから、こういう変なことをみんなでやる機会ってないじゃないですか。
「ザ・プーチンズのライブを見に来ている」とうい共通認識があるので、妙な一体感が生まれるんですよ。
とにかくザ・プーチンズのライブは見ているだけでなく、参加がすることができるので他とは一味ちがうというのがわかると思う。
ザ・プーチンズのライブは男女が出会える!?
ザ・プーチンズのライブでの定番と言えば、「ライブで男女が出会える」ということだ。
恋愛契約書という男女の仲を契約書のように歌う曲があるのだが、この曲の途中で男女をステージに呼び出し、会場の前に立たせて手を繋がせるのである。
しかも足元に回転台のようなものを置いてあるので、立たされた男女はステージ上で回るのである。これは恥ずかしい…
しかし女子と手を繋げるまたとない機会なので、めちゃくちゃ羨ましい…!
なんて変な企画であろうか。合言葉は「ザ・プーチンズのライブは出会えるらしいぜ」。
なまはげが登場!!
今回のライブではなんとライブ途中になまはげが登場するというサプライズまであった。
これも一見めちゃくちゃに感じるが、これにはちゃんとした理由がある。
なんとザ・プーチンズが「なまはげをPRするための楽曲を作ってくれ」と直々に頼まれたらしい。
なので、今回はなまはげを題材にした新曲も発表された。
ザ・プーチンズのライブがおもしろいのは、こういった演出があったときに写真撮影ポイントを作ってくれるということだ。
「悪い子はいね〜が〜
写真を撮ってSNSに拡散しない悪い子はいね〜が〜!!」
といった感じで写真撮影を促してくるのである。これには会場も爆笑しながらの大撮影会になる。
写真を禁止するのが当たり前なのに、写真を欲してくるなんてアーティスト他にはなかなか存在しないと思う。
最後にお寺で「キモチィ〜!!」
ザ・プーチンズの代表曲と言えば、ナニコレという曲だ。
この楽曲は街角マチオさんが、「キモチィィ〜〜」と歌いながら、渋谷を徘徊するというめちゃくちゃおもしろい楽曲で、ザ・プーチンズでも大人気の曲となっている。
この曲は最後のアンコールで行われたのだが、登場の仕方がすごかった。
客席でステージに向かってみんあでアンコールをしていた。すると観客の背後の扉がいきなりすべて開いたのである。
そして本堂とは反対の場所に街角マチオさんが登場。
キーモチィィーマチオさん🐨
— むにゅ (@munyumuunyu) 2017年1月30日
神々しいマチオさん…👼遠くにいてもこちら側は、ワァーーってなってて、マチオさんが、目の前に現れたとき、みんな一斉にキャーーッてなって、みんなの大すきが飛びまくってて、ひとつになったあの瞬間、忘れられません…(∵)#プーチンズ pic.twitter.com/0LDSGRNWzz
この登場には会場は大盛り上がりし、予想外の場所にいたので爆笑の嵐だった。まさか真後ろから登場するとは。これは本当に展開が読めなくて驚いた。
毎回この「ナニコレ」という曲のときの登場の仕方は、ザ・プーチンズの一つの目玉になっているらしい。
みんなで「キモチィィ〜〜〜」と盛り上がるのは本当に最高に楽しかった。
ザ・プーチンズのライブを見て
この他にもライブでは様々なことがあった。
- 「オナラ」を題材にした新曲の発表
- 観客に急にコントを任せる(台本あり)
- 突然始まる怪談話し
- ブーブークッションを使った罰ゲームを観客に行う
いやはや本当にめちゃくちゃだった。そしてとにかく笑った時間だった。
当代一の怪電波バンド(バンド?)、ザ・プーチンズによるお寺ライブ「ぷ寺」!
— 松 宏彰 Hiroaki Matsu (@HiroakiMatsu) 2017年1月29日
「都市のナマハゲ」主題歌「ナマハゲランド」もついに初披露されました!!
NO NAMAHAGE!NO LIFE!! #都市のナマハゲ pic.twitter.com/2HkyJVGQIj
ザ・プーチンズ
— kachuuu☆utage (@h_kachuuu) 2017年1月29日
「ぷ寺」1/28東長寺
コワくてサイコーでした。
”なまはげ”感ハンパない。 pic.twitter.com/iUMHnQ6cFv
今年初めてのライブ、ザ・プーチンズ「ぷ寺」に行きました!楽しい!なんて丁寧なんだ!やっぱり見逃せない。新曲「おならのソムリエ」感動したな。6月に決まったぷ道館も楽しみ!!! pic.twitter.com/m1hAZC1L2P
— 吉澤嘉代子 (@yoshizawakayoko) 2017年1月28日
(この日はシンガーソングライターの吉澤嘉代子さんも観客として来ていた)
ザ・プーチンズは普通の音楽のライブとは全く違う。コントもありの一風変わった者になっているということがわかってくれたと思う。
楽曲もおもしろいものが多いので、PVもみてほしい。というかライブに行けばその魅力がわかると思う。
ということで、次は6月にライブがあるらしいので、また楽しみだ。
キモチィィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
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