テレビ番組で紹介された『彼氏にしたい職業ランキング』がネット上で男性蔑視だとして物議を醸しました。上位の職業を見ると、結婚まで考えた場合はほぼ地雷です。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)
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プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。
彼氏にしたい職業ランキング
先日、日本テレビの番組『今夜くらべてみました』で、「彼氏にしたい職業ランキング2020」という内容が発表されてネット上で話題になっていました。余計なお世話だとは知りつつ、私の勝手な感想をご紹介したいと思います。
以下、番組の公式ツイッターアカウントが結果を発表しています。
【彼氏にしたい男の職業ランキングベスト3!】
番組内で紹介した「彼氏にしたい職業ランキング」の結果はコチラ!
1位:メガ系企業のデベロッパー
2位:大手企業エンジニア卒IT起業家
3位:法曹三者気になる職業があったらぜひ教えてください♪#今夜くらべてみました pic.twitter.com/Es00HOCJ2f
— 今夜くらべてみました(日本テレビ) (@ntvkonkurabe) July 15, 2020
まずこれは「彼氏にしたい」ということなので、それは本人の好きにすればいいだけの話です。彼氏であれば、付き合うのも別れるのも自由、「好きにしてください」としか言いようがありません。
ちなみに、この職業分類カテゴリーが非常に細かく具体的過ぎるのが、かなり演出がかっていて笑えます。番組では「意識高い系女子138人が選出」と説明がありましたが、20代女性でここまで詳細な職業を提示できるとは思えないので、おそらく番組制作会社が勝手に作ったか、あるいは製作会社が作った選択肢の中から選ばされたような印象を持ちました。
結婚を考えると地雷だらけ?
しかし、これが「結婚したい相手」となると、「ちょっと冷静になりましょう」という話になります。
ランキングを見る限り、「収入」「見栄」にフォーカスしている印象がありますが、長い結婚生活の中で、職業も収入も一定とは限らないからです。
付き合うだけならたかだか数年のことでしょうが、結婚すれば30年・40年・50年と一緒です。その中で転職・昇進・降格・異動・転勤・解雇・吸収合併があるということへの想像力を欠いては、「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねません。
不規則な就業形態ですれ違い、家事育児はまったくできないとか、転勤族で子どもへの影響があ
ることもあるでしょう。
たとえば、相手が転職や起業をしたいと言ってきたときに、もし収入が大幅減少あるいは一時的にゼロになるとしたら?
それでも相手を「あなたがやりたいことなら応援するから」「あなたの代わりに私が稼ぐから」と背中を押してあげられるかどうか。
さらに起業家・経営者・自営業・フルコミッション営業といった職種では、当然ながら収入の浮き沈みがあります。景気の影響を受け、倒産・自己破産ということだってあり得るわけです。
その際、「一緒にがんばろうね。私も協力するから」と貧困も一緒に乗り越えていく覚悟が女性側にあるのかどうかです。
「お金の使い方」も重要
また、相手がどんなにお金持ちだとか、収入が多かったとしても、そのお金を使わせてくれるかどうかは別問題です。
もしかしたら、実はドケチでお金が自由にならないとか、逆に浪費癖が激しくまったく貯金ができない人という可能性もあるわけです。
恋愛はドキドキ・トキメキであったとしても、結婚とは生活そのものであり、ときには家事育児を支え合い、病気になったら看病し、親の介護があり、自身の老後はいたわり合うなど、その長い年月を協力しながら築いて行くわけです。
デートの時は見栄もありますから男性も寛容かもしれませんが、結婚すれば家計も含めてガチなリアルなのです。