コロナ変異株に「第2世代」ブラジル科学技術省が警告。日本でも致死率が再上昇=高島康司 | マネーボイス

コロナ変異株に「第2世代」ブラジル科学技術省が警告。日本でも致死率が再上昇=高島康司

新型コロナウイルス「第2世代の変異種」と呼ばれるものの発見について解説したい。いま世界各地で蔓延が確認されている変異種は3つ。イギリス型、南アフリカ型、そしてブラジル型だが、ブラジル型に新たな変異が見られたという。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)

※本記事は新型コロナウイルスに関する内容が含まれます。新型コロナウイルス感染症については、厚生労働省などの公的機関が発表する情報をご確認ください。

※本記事は有料メルマガ『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』2021年3月26日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

3つのコロナ変異種

新型コロナウイルス「第2世代の変異種」と呼ばれるものの発見について解説したい。

いま首都圏では2月7日から続いていた緊急事態宣言が解除され、かなり明るい雰囲気になってきた。しかし、変異種による新たな蔓延の波が起こる心配は絶えない。すでに26の都道府県で変異種が見つかっている。また東京では感染者が4週連続でその前の週を上回っている。

世界では、すでにフランスやドイツでは変異種による感染が拡大しており、新たに厳しいロックダウンの措置が発動された。

イギリスと南アフリカでは、蔓延の主体が変異種にどんどん置き換わっていることが確認されている。

すでに報道されているので周知だろうが、いま世界各地で蔓延が確認されている変異種は3つだ。「イギリス型」「南アフリカ型」そして「ブラジル型」だ。

これらのどの変異種も、ウイルスが人間の細胞に侵入するために使う細胞内の「ACE2」受容体に対する結合力が強く、従来のものよりも最大で70%高い感染力を有する。

また変異がある部分が、ウイルスが細胞と結合するスパイクタンパク質に集中している。そのため、従来の武漢ウイルスのスパイクタンパク質を前提にして、抗体を産出するようにデザインされた現在のワクチンは、変異型に対する効果が弱くなる恐れが指摘された。

いまのところワクチンは、「イギリス型」と「ブラジル型」には従来型と同程度の効力が確認されているものの、「南アフリカ型」にはやはり効果が弱まるとされている。

続々と発見される変異種

いま世界各地で新たに蔓延しているのが、こうした変異種だ。感染力が極めて強いため、短い時間で蔓延してしまう。

日本でも変異種の蔓延が目立ってきており、今後のワクチン接種の進展でどこまで蔓延が押さえられるかが焦点になっている。

一方、新たな変異種の出現は後を絶たない。当メルマガでも紹介した「カリフォルニア型」や「ニューヨーク型」などの新種の変異種が続々と発見されている。

これらの変異種も他のものと同じく、従来のものよりも高い感染力と、ワクチンで作られる抗体に反応しにくい性質を持つ。

もちろん、新しい変異種のなかには蔓延するまえに自己崩壊し、消失するものも多い。だが世界各地で蔓延してしまう変異種もある。「イギリス型」「ブラジル型」「南アフリカ型」などはその典型だ。

いまのところ「カリフォルニア型」と「ニューヨーク型」は、名前の由来したアメリカの地域でしか見つかっておらず、今後どうなるかが注目されている。

Next: ブラジル型変異種に第2世代? 油断厳禁、致死率が再び上昇している

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