第9回選定結果
全国選定で東海農政局管内から4地区が選定されました
内閣官房及び農林水産省は、令和4年11月7日(月曜日)に「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」有識者懇談会を開催し、全国で37地区の優良事例を選定しました。
東海農政局管内(岐阜県、愛知県及び三重県)からは4地区が選定されました。
ビジネス・イノベーション部門
株式会社恵那川上屋(岐阜県恵那市)
栗の農閑期栽培の高付加価値トマトと、栗・野菜の未利用部分を活用した商品開発で地域・農家が儲かる仕組みを構築し、菓子屋ならではの取り組みとして「お菓子の代わりに食べられる」、「素材の甘さだけでそのままお菓子として使える」をコンセプトとして甘さのみを追求したフルティカトマトの栽培をしています。
お菓子の代わりのおやつとしてトマトの購入者が増え、直売所には多くの人が集まり、地域の自慢作りと活性化に貢献しています。
温室ハウスでのトマト栽培
直売所のトマト商品
コミュニティ・地産地消部門
岡崎市ぬかたブランド協議会(愛知県岡崎市)
平成30年に地元の商工会、森林組合、大学、市やJA等で協議会を設立し、地元の農産物と名水を使用したかき氷、特産の鮎、棚田といった地域資源ごとに部会を設けて磨き上げ、観光コンテンツとして提供しています。
地域の農林水産物・加工品に「ぬかたブランド」マークを表示し、周遊マップの作成やYouTube等で広くぬかた地域の情報発信をしています。
「おかざきかき氷街道」地元農産物と名水を活用したかき氷
ぬかたブランドのPR
株式会社ココトモファーム(愛知県犬山市)
米の生産からバウムクーヘンの製造・販売までを自社で⼀貫して実施するなど、6次産業化をベースにした農福連携に取り組み、障がいがある人もない人も同じ賃金で雇用して所得向上を実現しています。
犬山市シルバー人材センターとのコラボ店舗の運営や、シルバー会員と障がい者の農業を通じた交流の輪の拡大に貢献しています。
自家製米粉グルテンフリーバウムクーヘン
農福連携で米を生産
個人部門
高木 幹夫(愛知県大府市)
昭和50年代、地元の在来タマネギから播種作業を始めて40年以上、種苗会社がほとんど扱わない「あいちの伝統野菜」を栽培・播種し、「次世代につなぐ採種作業」をテーマに講座・講演・食イベントを通じて「あいちの伝統野菜」の普及活動を実施しています。
県内の飲食店をあいちの伝統野菜を「食べられるお店」、「買えるお店」、「学べる教室」に認定する制度を推進しています。
あいち伝統野菜の農業体験
小学生向けに作成・無償配布した教本
東海農政局版優良事例として3地区を選定しました
東海農政局では、「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」(第9回選定)に応募のあった66地区から、東海農政局版の優良事例として、次の3地区を選定しました。
ビジネス・イノベーション部門
九鬼産業株式会社(三重県四日市市)
「三重県ごま産地化プロジェクト」を立ち上げ、既存生産者への研修会、新規生産者の掘り起こしを実施し、さらに自社ほ場での栽培試験等により栽培技術・知見を取得し現場の生産者にフィードバックするなど、ごま栽培の普及に取り組んでいます。
ごまの農薬登録や機械化の実現で慣行栽培(手作業)と比較して労働コストを約60%節減するなど、国産ごま栽培の普及に貢献しています。
ごま栽培機械化プロジェクトへの参画
福祉事業所と連携した播種作業
コミュニティ・地産地消部門
株式会社山共(岐阜県東白川村)
キャンパー向け「森林レンタル」を開始し、森林を年間契約で貸与することで木材生産以外の新しい価値を生み出し、森林経営へのモチベーション向上に寄与しています。
現在77組の利用者が年間を通じて東白川村に足を運び、契約更新率は約9割と関係人口の創出を実現しており、東白川村での仕組みを北海道、静岡県、京都府、福岡県でも展開するなど自然と人が共存できる森林活用を全国に拡大しています。
森林の中でキャンプを楽しむ利用者
利用者が切捨間伐材で作った秘密基地
個人部門
竹内 蘭(岐阜県養老町)
町のシンボルである瓢箪の栽培とともに、伝統的な瓢箪工芸の枠にとらわれないアート作品や他分野のアーティストとコラボ作品を制作しており、さらに町内の学校へ苗の配布や技術指導、各地で瓢箪文化史の講義と合わせた体験教室等も開催しています。
アート・体験・癒しなど瓢箪の新たな魅力を発信し、町のシンボルである瓢箪文化の復活・継承に寄与しています。
子どもたちへの瓢箪の普及活動
商品化された「ひょうたんバーバパパ」
参考資料
東海農政局管内の選定地区の概要(PDF : 1,680KB)
お問合せ先
農村振興部都市農村交流課
担当者:表彰事業等担当者
代表:052-201-7271(内線2528、2572、2571)
ダイヤルイン:052-223-4630