プレスリリース

株式会社ハートフレンドが運営する総合食品スーパー「フレスコ」における挽肉及び合挽肉の不適正表示に対する措置について

農林水産省近畿農政局は、株式会社ハートフレンド(京都府京都市下京区若宮通五条下ル毘沙門町33-1。法人番号6130001022108。以下「ハートフレンド」という。）が、傘下店舗において製造し販売した挽肉（牛肉又は豚肉のもの）及び合挽肉（牛肉と豚肉の合挽のもの）について、原料に国産と外国産を混合したにもかかわらず、原産地又は原料原産地名について「国産」と事実と異なる表示をして一般消費者に販売していたことを確認しました。
このため、本日、ハートフレンドに対し、食品表示法に基づき、表示の是正と併せて、原因の究明・分析の徹底、再発防止対策の実施等について指示を行いました。

1.経過

農林水産省近畿農政局が、令和5年9月14日から10月20日までの間、ハートフレンド及びハートフレンドフレスコ山崎店(大阪府三島郡島本町山崎3-1-1。以下「山崎店」という。)に対し、食品表示法(平成25年法律第70号)第8条第2項の規定に基づく立入検査等を行いました。
この結果、農林水産省近畿農政局はハートフレンドが、山崎店において製造し、山崎店及びハートフレンドフレスコ上牧店(大阪府高槻市神内2-13-40。以下「上牧店」という。)で販売した挽肉及び合挽肉について、以下(1)から(5)のとおり事実と異なる原産地又は原料原産地名を表示して、少なくとも令和3年1月4日から令和4年10月14日までの間及び令和5年1月4日から8月31日までの間に、合計12,444パック(2,301.9kg、外国産混入重量80.8kg)を一般消費者に販売したことを確認しました(別紙1参照)。
(1) 挽肉(商品名「国産牛ミンチ」)について、国産牛肉にオーストラリア産又はアメリカ産のいずれかの牛肉を混合したにもかかわらず、「国産」と事実と異なる原産地を表示して1,043パック(142.9kg、外国産混入重量3.0kg)を販売したこと。
(2) 挽肉(商品名「国産豚ミンチ」)について、国産豚肉にカナダ産又はアメリカ産のいずれかの豚肉を混合したにもかかわらず、「国産」と事実と異なる原産地を表示して5,375パック(1,054.7kg、外国産混入重量47.8kg)を販売したこと。
(3) 合挽肉(商品名「国産牛豚合挽ミンチ」)について、原料牛肉に、国産牛肉にオーストラリア産又はアメリカ産のいずれかの牛肉を、原料豚肉に、国産豚肉にカナダ産又はアメリカ産のいずれかの豚肉をそれぞれ混合したにもかかわらず、それぞれ「牛肉(国産)」、「豚肉(国産)」と事実と異なる原料原産地名を表示して3,499パック(725.9kg、外国産混入重量20.6kg)を販売したこと。
(4) 合挽肉(商品名「国産牛豚合挽ミンチ(小)」)について、原料牛肉に、国産牛肉にオーストラリア産又はアメリカ産のいずれかの牛肉を、原料豚肉に、国産豚肉にカナダ産又はアメリカ産のいずれかの豚肉をそれぞれ混合したにもかかわらず、それぞれ「牛肉(国産)」、「豚肉(国産)」と事実と異なる原料原産地名を表示して2,217パック(306.7kg、外国産混入重量8.6kg)を販売したこと。
(5) 合挽肉(商品名「牛豚合挽ミンチ(牛肉(オーストラリア産)、 豚肉(国産))」)について、原料豚肉に、国産豚肉にカナダ産又はアメリカ産のいずれかの豚肉を混合したにもかかわらず、「豚肉(国産)」と事実と異なる原料原産地名を表示して310パック(71.7kg、外国産混入重量0.8kg)を販売したこと。

2.措置

ハートフレンドが行った上記1の(1)及び(2)の行為は、食品表示法第4条第1項の規定により定められた食品表示基準(平成27年内閣府令第10号。以下「基準」という。)第18条第1項の表の「原産地」の項の規定に、上記1の(3)、(4)及び(5)の行為のうち山崎店販売分は、基準第9条第1項第13号の規定に、上記1の(3)、(4)及び(5)の行為のうち上牧店販売分は、基準第3条第2項の表の「原料原産地名」の項及び基準第9条第1項第13号の規定にそれぞれ違反するものです(別紙2参照)。
このため、農林水産省近畿農政局は、ハートフレンドに対し、食品表示法第6条第1項の規定に基づき、以下の内容の指示を行いました。

指示の内容

(1) 販売する全ての食品について、直ちに表示の点検を行い、不適正な表示の食品については、速やかに基準の規定に従って、適正な表示に是正した上で販売すること。
(2) 販売していた食品について、基準に定められた遵守事項が遵守されていなかった主な原因として、消費者に対し正しい表示を行うという意識及び食品表示制度に関する認識の欠如並びに食品表示制度についての内容確認及び管理体制に不備があると考えられることから、これらを含めた原因の究明・分析を徹底すること。
(3) (2)の結果を踏まえ、食品表示に関する責任の所在を明確にするとともに、食品表示の相互チェック体制の強化、拡充その他の再発防止対策を適切に実施すること。これにより、今後、販売する食品について、基準に違反する不適正な表示を行わないこと。
(4) 全役員及び全従業員に対して、食品表示制度についての啓発を行い、その遵守を徹底すること。
(5) (1)から(4)までに基づき講じた措置について報告書にとりまとめ、令和5年12月7日までに農林水産省近畿農政局長宛てに提出すること。

食品表示法違反の事実に対しては、食品表示連絡会議を構成する各行政機関(消費者庁、警察庁、国税庁、農林水産省)で連携しつつ、厳正な対応に努めてまいります。

添付資料

別紙1 不適正表示一覧表(PDF : 26KB)
別紙2 食品表示法（抜粋）、食品表示基準（抜粋）(PDF : 153KB)
参考 株式会社ハートフレンドの概要(PDF : 56KB)