総合防除の普及推進を図るための全国キャラバン（令和6年度）

    有害動植物の防除は、地域の農業生産の安定や農業の持続的な発展を支え、食料の安定供給の確保を図るために極めて重要です。しかしながら、近年の温暖化等の気候変動を背景として、有害動植物の発生地域の拡大や発生量の増加、発生時期の変化が散見され、従来の対策では十分な防除効果が得られない事例が報告されています。また、有害動植物のまん延リスクの高まりのみならず、薬剤抵抗性を獲得した有害動植物の顕在化に対応するとともに、「みどりの食料システム戦略」に基づき、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立を実現していくためには、化学農薬のみに依存しない様々な手法を組み合わせた「総合防除（IPM）」の取組拡大が重要かつ急務となっています。
  このため、改正植物防疫法に基づき、農林水産省として、総合防除基本指針（令和4年11月15日農林水産省告示第1862号）のもと、都道府県や農業者団体等と連携し農業者に対して総合防除の必要性など認知を広め、科学的知見の収集や防除技術の研究開発及び実証等を通じてその推進を図り、各都道府県においては、地域の実情に応じて策定された総合防除計画に即して、予防・予察に重点を置いた防除体系の実証や防除指導等が進められる必要があります。
  つきましては、都道府県や農業者団体等が中心的役割を担う各地域における総合防除の普及推進のため、全国の地域毎にキャラバンを開催し、都道府県の方針や産地での具体的な取組事例、新規技術の共有等を通じて気運を醸成することとします。なお、キャラバンでは、改定を検討しているIPM実践指針（平成17年9月策定）について、総合防除の普及拡大に向けた課題や対応策等に係る意見交換も兼ねるものとします。

（お知らせ） －次回キャラバンは、12月19日に北海道ブロック（北海道札幌市内）で開催します！

【第一部：産地で普及が進められる取組や今後期待される技術について】
（1）総合防除の推進に向けて（農林水産省より）
（2）グリーンな栽培体系への転換サポートによる取組
（3）JAグループにおける環境負荷低減の取組について
（4）総合防除の普及に資する新たな技術について

【第二部：総合防除の普及拡大に向けた課題や対応策等に係る意見交換】
（1）都道府県における総合防除の普及に向けた方針や具体的取組み
（2）総合防除の推進に向けた課題及び提案
（3）IPM実践指針の改定に向けて（農林水産省より）

東北農政局ブロック  開催要領(PDF : 160KB)

関東農政局ブロック  開催要領(PDF : 147KB)