更新日:令和6年1月22日
担当:農産局農産政策部企画課
米に関するメールマガジン(第119号)(令和6年1月22日)
【本号のトピックス】
(1)需給・価格に関する情報 ・米の価格、販売動向、民間在庫の状況 (2)米政策に関する情報 ・令和6年能登半島地震に係る米に関する通知 ・令和6年度農林水産予算概算決定の概要 ・成約事例60kg~1500トンまで!米マッチング商談会2023開催中【参加無料】 ・CPTPPへの英国の加入議定書が国会で承認されました ・みどり認定拡大中!みどり投資促進税制も延長! (3)補助事業に関する情報 ・補助事業参加者の公募の御案内 (4)米の消費に関する情報等 ・2024年度に向けた業種・分野別物流の適正化・生産性向上に関する「自主行動計画」を公表しました ・「農林水産省物流対策本部」の設置について ・「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」新企画「おにぎりから日本を考える。」スタート ・膨らむ米粉の世界(備えておきたい米粉商品) |
このたびの令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた皆様に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞い申し上げます。
農林水産省では、被災地の災害状況の収集に努め、状況に応じた対策を講じて参ります。
令和6年能登半島地震に関する情報についてはこちら
https://www.maff.go.jp/j/saigai/r6notojishin.html
(1) 需給・価格に関する情報
米の価格、販売動向、民間在庫の状況
〇価格
(1)令和5年産米の相対取引価格(令和5年12月)は、全銘柄平均で15,390円/玄米60kg(対前月差+150円)です。出回りの9月からの令和5年産平均価格は15,247円(対前年産+1,403円)です。
(2)令和5年11月の小売価格(POSデータ)は、5kg当たりの平均価格で、2,003円(対前月差+35円、対前年同月差+102円)です。
上記の価格はいずれも税込価格
〇販売動向
(1)令和5年産米の全国の集荷数量(令和5年11月末)は209.9万トン(対前年同月差▲11.7万トン)、契約数量は181.0万トン(同+7.4万トン)、販売数量は38.4万トン(同±0.0万トン)です。
(2)米穀販売事業者における販売数量(令和5年11月末)の対前年同月比は105.1%(対令和元年同月比では101.8%。以下括弧内は同様)です。うち小売事業者向けが105.0%(103.8%)、中食・外食事業者等向けが105.3%(99.5%)です。販売価格の対前年同月比は、小売事業者向けが106.6%、中食・外食事業者等向けが105.6%です。
〇民間在庫
令和5年11月末の全国段階の民間在庫量は、出荷及び販売段階で304万トン(対前年同月差▲26万トン)です。
詳細については、米に関するマンスリーレポート令和6年1月号から御確認ください。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/soukatu/mr.html
(2) 米政策に関する情報
令和6年能登半島地震に係る米に関する通知
令和6年能登半島地震に係る通知について、農林水産省農産局より以下のとおり発出しておりますのでお知らせします。
・地震により破袋した米穀等の詰替えに係る農産物検査証明の取扱いについて
https://www.maff.go.jp/j/saigai/attach/pdf/r6notojishin-50.pdf(PDF:385KB)
今回の地震により保管倉庫ではい崩れにより破袋が発生したことから、災害により破袋した米穀の場合は、農産物検査員の立会いの下で詰め替えられた米穀は詰替前の検査証明を有効とする旨の特例措置を講じる旨周知しております。
・令和6年能登半島地震に係る新規需要米・加工用米の特例について
https://www.maff.go.jp/j/saigai/attach/pdf/r6notojishin-20.pdf(PDF:125KB)
避難所等への炊き出し用に、米粉などに使う新規需要米やお酒などに使う加工用米を使用することが可能となる旨を通知しております。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/saigai/r6notojishin.html
令和6年度農林水産予算概算決定の概要
令和5年12月22日(金曜日)に、令和6年度農林水産予算概算決定の概要を取りまとめました。水田農業関連の主な事業については、以下のとおりです。
1 水田活用の直接支払交付金等 3015億円
食料自給率・自給力の向上に資する麦、大豆、米粉用米等の戦略作物の本作化とともに、地域の特色をいかした魅力的な産地づくり、産地と実需者との連携に基づいた低コスト生産の取組、畑地化による高収益作物等の定着等を支援します。
(1)コメ新市場開拓等促進事業 110億円
需要拡大が期待される作物を生産する農業へと転換するため、実需者との結び付きの下で、新市場開拓用米、加工用米、米粉用米(パン・めん用の専用品種)の低コスト生産等に取り組む生産者を支援します。
2 水田農業の高収益化の推進<一部公共>
高収益作物の導入・定着を図るため、「水田農業高収益化推進計画」に基づき、国のみならず地方公共団体等の関係部局が連携し、水田における高収益作物への転換、水田の汎用化・畑地化のための基盤整備、栽培技術や機械・施設の導入、販路確保等の取組を計画的かつ一体的に推進します。
3 米穀周年供給・需要拡大支援事業 50億円
生産者、集荷業者・団体の自主的な取組により需要に応じた生産・販売が行われる環境を整備し、産地の判断により、主食用米を長期計画的に販売する取組や海外用など他用途への販売を行う取組等を実施する体制を構築するため、民間主導のコメの周年供給・需要拡大等に対する取組を支援します。
4 経営所得安定対策 2482億円
諸外国との生産条件の格差から生ずる不利を補正する畑作物の直接支払交付金及び農業収入の減少が農業経営に及ぼす影響を緩和する米・畑作物の収入減少影響緩和交付金を担い手(認定農業者、集落営農、認定新規就農者)に対して直接交付します。
5 稲作農業の体質強化総合対策事業 0.59億円
(1)米の超低コスト生産支援
米の輸出拡大等に向けて、農業者や地方自治体、農業団体など地域の関係者が連携して、大幅なコスト低減を目指す産地に対して、コスト分析やコスト低減に係る取組状況の把握、課題抽出、必要となる技術実証、人材育成等の取組を総合的に支援します。
(2)米の付加価値向上・流通合理化支援
多様な消費者・実需者ニーズに適応するため、生産から消費に至るまでの情報の連携(スマート・オコメ・チェーン)による米の付加価値向上・流通合理化モデル創出に向けた取組等を支援します。
6 米の需要拡大 0.27億円
(1)米需要創造推進事業
米の一人当たり消費量の減少率の大きい、中高年層をターゲットとした、新たな米の需要創造のため、米の機能性など米と健康に着目した調査・広報を支援します。
(2)稲作農業の体質強化総合対策事業のうち米の付加価値向上・流通合理化支援(再掲)
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/budget/r6kettei.html
成約事例60kg~1500トンまで!米マッチング商談会2023開催中【参加無料】
業務用米に特化した「米マッチング商談会2023」を引き続き開催中!現在、【名古屋】【仙台】会場の参加者を募集しています!
〇ポイント
1.成約数量60kgの事例、1500トンの事例もあります!
2.次年産以降の商談も実施!新たな繋がりを作る絶好の機会です!
〇会場での商談会
令和6年2月9日(金曜日):名古屋
令和6年2月15日(木曜日):仙台
参加希望の生産者・実需者の方々は、以下のURLから事前にお申し込みください。
(申し込み及び商談会の詳細はこちらから)
https://kome-matching.com/(外部リンク)
オンライン商談会(11月)、東京会場(12月)の開催レポートを掲載しております!
(「米マッチング2023」に関する問合せ先はこちら)
株式会社グレイン・エス・ピー 担当:末田、砂金(03-3816-0672)
CPTPPへの英国の加入議定書が国会で承認されました
「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」(以下「CPTPP」)への英国の加入議定書が12月6日に国会で承認されました。
本議定書内では、日本から英国への輸出について、日英EPAでは関税が撤廃されていなかった次のコメ・コメ加工品の関税撤廃を新たに獲得しました。
(1)精米(短・中粒種)、玄米及び米粉の関税:即時撤廃(注)
(2)パックご飯等:段階的に5年目に関税撤廃
注 半精米等は、段階的に8年目に関税撤廃
現在、英国及びCPTPP締約国内において締結に向けた国内手続きが行われており、英国及び全てのCPTPP締約国による締結後、60日で発効されます。なお、署名後15か月以内に英国及び全てのCPTPP締約国が締結していない場合、英国及び6か国以上のCPTPP締約国が締結後、60日で発効されます。
2023年1月から11月までの英国向けのコメの輸出実績は、対前年同期比で15%増の約1.6億円(492トン)、パックご飯等は、同じく183%増の約900万円(12トン)となっています。
今回、精米等の関税撤廃を獲得できたことから、輸出拡大に一層弾みがつくものと期待しており、農林水産省としては、引き続き、一般社団法人全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会を中心とした海外需要開拓・プロモーション等を通じ、皆様の輸出に係る取組を支援してまいります。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/kokusai/tpp/index.html
みどり認定拡大中!みどり投資促進税制も延長!
環境にやさしい農業に取り組む農業者は、みどりの食料システム法に基づき、都道府県の認定(みどり認定)を受けると、税制や無利子融資、予算の優先採択等のメリットを受けられます。
特に、みどり投資促進税制は、政府税制大綱で適用期限を2年延長(令和8年3月31日まで)することとされました。本税制を活用すると、水田除草機や色彩選別機等を導入する際、導入当初の所得税・法人税の負担が軽減され、資金繰りの改善が期待できます。
(詳しくはこちら)
〇みどり認定について
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/attach/pdf/houritsu-26.pdf(PDF:1,672KB)
〇みどり投資促進税制の対象機械カタログ
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/attach/pdf/midorihou_kibann-117.pdf(PDF:2,035KB)
(3) 補助事業に関する情報
補助事業のうち米関係の公募情報についてお知らせします。
令和5年度米粉利用拡大支援対策事業のうち米粉製品製造能力強化等支援対策事業の公募について
国内で自給可能な穀物である米を原料とした米粉の利用を拡大することは、食料安全保障上極めて重要であることから、本事業では、米粉製粉・米粉製品製造能力を強化するため、米粉製粉事業者又は食品製造事業者の施設整備、製造設備の増設等を支援することにより、米粉の利用拡大を推進します。
公募期間:令和6年1月9日(火曜日)~令和6年1月31日(水曜日)
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/supply/hozyo/nousan/240109_161-9.html
(4) 米の消費に関する情報等
2024年度に向けた業種・分野別物流の適正化・生産性向上に関する「自主行動計画」を公表しました
我が国の物流は、国民や経済を支える重要な社会インフラであり、いわゆる「物流の2024年問題」への対応が喫緊の課題となっています。 このため、令和5年6月に決定された「物流革新に向けた政策パッケージ」では、「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」(令和5年6月2日 経済産業省・農林水産省・国土交通省策定)を踏まえ、荷主企業・物流事業者が物流の適正化・生産性向上に関する「自主行動計画」を作成し、政府においても年内目途にそれらを公表することとされております。 今回、荷主企業や物流事業者の方々が業種・分野別に作成した物流の適正化・生産性向上に関する自主行動計画を公表しましたのでお知らせいたします。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/ryutu/231226_12.html
「農林水産省物流対策本部」の設置について
農林水産省は、令和5年12月27日(水曜日)に、農林水産省の各品目・業界担当部署が参画する「農林水産省物流対策本部」(本部長:農林水産大臣)を設置し、第1回会合を開催したほか、同日に「農林水産品・食品物流問題相談窓口」を本省及び地方農政局に設置しました。
「農林水産品・食品物流問題相談窓口」では、皆様から状況をお伺いし、必要な場合には当省関係部局の職員等の現地派遣を行って、対応方策の御提案等をいたしますので、お気軽に御相談ください。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/ryutu/231226.html
「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」新企画「おにぎりから日本を考える。」スタート
農林水産省は、食と農とのつながりの深化に着目した国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」を展開しています。
この度、日本人にとって身近な食である「おにぎり」をテーマに、1月17日(水曜日)の「おにぎりの日」より新たなプロジェクト「おにぎりから日本を考える。」をスタートしました。また、おにぎりから日本の食料事情を分かりやすく解説した「おにぎりから日本を考える。」動画を公開しています。
さらに、「おにぎりから日本を考える。」の一環で、「ヴィレッジヴァンガード」で働くスタッフが、これまでにない新たな発想のおにぎりのアイデアを考案し持ち寄る「おにぎりアイデアグランプリ」を開催します。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/240117_7.html
ニッポンフードシフト おにぎりから日本を考える。 特設サイト
https://nippon-food-shift.maff.go.jp/onigiri/(外部リンク)
ニッポンフードシフト おにぎりアイデアグランプリ 特設サイト
https://nippon-food-shift.maff.go.jp/onigiri/grandprix/(外部リンク)
膨らむ米粉の世界(備えておきたい米粉商品)
米粉商品には、長期保存ができるクッキーや米粉パン、米粉麺もあります。今回は、水やお湯を注ぐだけで簡単に食べることができる「アルファ化米粉」についてご紹介します。
アルファ化米粉とは、炊飯されたごはんを急速乾燥させて製粉した米粉のことです。
炊き立てのごはんを急速乾燥しているため、水分が少なく保存性が高い、消化が良いなどの優れた特性を持っています。
アルファ化米粉は、水やお湯を注ぐとトロンとし、消化にも良いため離乳食や介護食などに使用できます。また、保存性が優れていることから非常食としても有効です。さらに、パンなどを作るときの乳化剤や増粘剤等の代替としても活用できます。アルファ化米粉も活用していきたいですね。
お問合せ先
農産局企画課
担当者:企画班
代表:03-3502-8111(内線4972)
ダイヤルイン:03-6738-8964