更新日:令和5年7月20日
担当:農産局農産政策部企画課
米に関するメールマガジン(第113号)(令和5年7月20日)
【本号のトピックス】
(1) 需給・価格に関する情報 |
(1) 需給・価格に関する情報
米の価格、販売動向、民間在庫の状況
〇価格
(1)令和4年産米の相対取引価格(令和5年6月)は、全銘柄平均で13,865円/玄米60kg(対前月差▲42円)です。出回りの9月からの令和4年産平均価格は13,859円(対前年産+1,055円)です。
(2)令和5年5月の小売価格(POSデータ)は、5kg当たりの平均価格で、1,890円(対前月差▲46円、対前年同月差+52円)です。
※上記の価格はいずれも税込価格
〇販売動向
(1)令和4年産米の全国の集荷数量(令和5年5月末)は269.1万トン(対前年同月差▲21.4万トン)、契約数量は254.3万トン(同▲12.5万トン)、販売数量は151.6万トン(同▲3.8万トン)です。(2)米穀販売事業者における販売数量(令和5年5月末)の対前年同月比は106.5%(対令和元年同月比では103.8%。以下括弧内は同様)です。うち小売事業者向けが106.7%(107.7%)、中食・外食事業者等向けが106.4%(99.1%)です。販売価格の対前年同月比は、小売事業者向けが105.5%、中食・外食事業者等向けが102.9%です。
〇民間在庫
令和5年5月末の全国段階の民間在庫量は、出荷及び販売段階で185万トン(対前年同月差▲19万トン)です。
詳細については、米に関するマンスリーレポート令和5年7月号から御確認ください。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/soukatu/mr.html
(2) 米政策に関する情報
令和4年産の加工用米、新規需要米の用途別作付・生産状況の実績値について
この度、令和4年産の加工用米、新規需要米の用途別作付・生産状況の実績値を公表しました。先月号で、水田における作付意向について(令和5年産第2回中間的取組状況(4月末時点))お知らせしましたが、農林水産省では引き続き、生産者や集荷業者・団体が自らの経営判断による需要に応じた生産・販売を着実に推進していくため、きめ細やかな情報提供を行ってまいります。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/seisan/jyukyu/komeseisaku/attach/pdf/index-30.pdf(PDF:124KB)
令和5年産水稲の作柄表示地帯別10a当たり平年収量
本年3月16日に、全国及び都道府県別の令和5年産水稲の10a当たり平年収量(ふるい目幅1.70ミリ)を決定しました。全国は前年産から変動はなく536kg、都道府県別は北海道と茨城県について前年産から引き上げました。
今般、この内訳として、作柄表示地帯別の10a当たり平年収量を決定しました。併せて、令和6年産から8年産の作況指数算定に用いるふるい目幅を決定しました。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/press/tokei/seiryu/230628.html
第2回米産業活性化のための意見交換の議事録について
農林水産省は、令和5年5月31日(水曜日)に、米の生産者、集荷団体及び卸売事業者等の参加のもと、「第2回米産業活性化のための意見交換」を開催しました。
令和4年産の販売・在庫状況、令和5年産の作付動向、令和4年産の引取状況等について農水省及び委員から情報提供の後、米の需要動向、令和5年産作付状況、事前契約、価格転嫁について意見交換しました。この度、当日の意見交換の議事録を公表いたしましたので、御覧ください。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/komesangyou_ikenkoukan/attach/pdf/ikenkoukan-15.pdf(PDF:690KB)
第3回米産業活性化のための意見交換の開催について
農林水産省は、米の現物市場の議論の一環としての「情報共有の場」として、米の生産から消費に至るビジネスに関わる関係者が参加する「米産業活性化のための意見交換」の第3回を令和5年8月9日(水曜日)に開催します。本会議はオンライン傍聴で公開いたします。傍聴を希望される方は、令和5年8月7日(月曜日)17時までに申込フォームからお申込みください。
開催日時:令和5年8月9日(水曜日)14時から16時まで
議題:(1)農林水産省からの情報提供(前年産の需給実績、当年産の作付等について)
(2)委員からの情報提供
(ア)生産者及び集荷団体の委員から当年産の作付状況、生育状況等について
(イ)卸売業者及び実需者の委員から前年産の在庫・販売状況、当年産の事前契約状況等について
(3)オブザーバーからの情報提供(米の現物市場開設の検討状況について)
(4)意見交換
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/syotor/230714.html
「精米物流の効率化に向けて」(令和4年度精米安定供給のための物流実態把握及び改善に関する実証事業の報告書)を公表しました
物流の2024年問題を含む、物流をめぐる状況を踏まえ、今後とも精米の安定供給を確保するため、令和4年度精米安定供給のための物流実態把握及び改善に関する実証事業を実施しました。本事業では、主に精米卸事業者から量販店向けの精米の配送を対象に、配送方法の実態把握及び共同配送実証の取組を行いました。
このたび、本実証事業の結果を踏まえ、精米物流の効率化に向けた共同配送の実施手順や対応すべきポイント等を整理した資料「精米物流の効率化に向けて」を公表しましたので、お知らせします。
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/index-38.pdf(PDF:1,685KB)
【募集中】環境負荷低減の取組をわかりやすく「見える化」してみませんか?
農林水産省では、みどりの食料システム戦略に基づき、環境負荷低減に取り組んで生産された農産物について、生産者の努力をわかりやすく消費者に伝えるため、温室効果ガス削減の「見える化」を進めております。
具体的には、化学肥料・化学農薬や化石燃料の使用削減、バイオ炭や堆肥の施用、水管理(水田)などの生産者の栽培情報を用いて、定量的に削減率を算定し、等級ラベルで表示するものです。 この取組にご関心をお持ちいただき実証に参加されたい生産者の皆様、流通・小売事業者の皆様を募集しております。
すでに複数の米生産者、米卸業の皆様から参加希望をいただいており、ありがとうございます。
ご関心のある方は、以下の宛先にご一報ください。詳細等をご案内させていただきます。
(宛先)
農林水産省大臣官房みどりの食料システム戦略グループ地球環境対策室 岩瀬、笠原、須沼、中山
E-mail:SCAFFF★maff.go.jp(送付の際には、★を@に置き換えてください)
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/being_sustainable/mieruka/mieruka.html
みどりの食料システム戦略:
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/
(3) 補助事業に関する情報
補助事業参加者の公募の御案内
補助事業のうち米関係の公募情報についてお知らせいたします。
1令和4年度米粉利用拡大支援対策事業のうち米粉製品製造能力強化事業及び米粉種子増産事業の4次公募について
(1)米粉製品製造能力強化事業
米粉製品製造能力強化事業では、米粉製粉・米粉製品製造能力の強化を促進のため、米粉製粉事業者又は食品製造事業者の施設整備、製造設備の増設等を支援します。
(2)米粉種子増産事業
米粉種子増産事業では、今後も拡大が見込まれる米粉用米の安定供給に向けて、米粉専用品種の種子の増産を行う取組に対して、施設整備等を支援します。
補助対象者:
(1)の事業:製粉企業、食品製造事業者等
(2)の事業:生産者、農事組合法人、特定農業団体、JA、農業者団体、民間事業者等
(1)及び(2)の事業の公募期間(事業実施主体の公募):
令和5年6月26日(月曜日)~7月24日(月曜日)
(詳しくはこちら)
https://www.maff.go.jp/j/supply/hozyo/nousan/230626_161-4.html
(4) 米の消費に関する情報等
膨らむ米粉の世界(米粉料理ピンサ)
みなさんは、ピンサという料理をご存知でしょうか?
ピンサはイタリア発祥の料理で見た目はピザに似ています。
ではなにが違うのかというと、一般的にピザの生地は小麦粉で作られていますが、ピンサは小麦粉に加え、米粉も混ぜて作られています。
先日、そのピンサを食べてみました。ピザでもなくパンでもない初めての感覚で、これがピンサか!と思った時には、ペロっと食べ終えてしまいました。生地は軽くてサクっとふわっとしており、やみつきになります。おかわり!
米粉担当としても、まだまだ知らない可能性に満ち溢れた米粉料理を探求していきます。ぜひみなさんも色んな米粉料理を召し上がってみてはいかがでしょうか。
アンケートへの回答コーナー(米の事前契約について)
このコーナーでは、アンケートに寄せられた取り上げて欲しい内容、今後追加して欲しい情報、御意見から担当がピックアップし、回答していきます。
「米に関するメールマガジン」では、読者の皆さまにより有益な情報配信ができるよう、アンケートを実施しています。「米に関するメールマガジン」で取り上げてほしい内容、質問したい内容、メールマガジンに対する御意見や御感想等ありましたら、アンケートからお知らせください。
(アンケートへの回答はこちら)
https://www.contactus.maff.go.jp/j/form/seisaku_tokatu/kikaku/160815.html
質問:米の複数年契約や米の買取価格の播種前提示について取り上げて欲しい。
回答:
(需要に応じた生産の重要性)
近年、主食用米の需要は毎年10万トン程度減少し、また、その消費形態については、家庭内での消費割合が減少し、中食・外食での消費割合が増加しています。このような消費構造の変化の中、今後、産地において需要に応じた生産・販売に取り組むためには、あらかじめ販売先や販売数量の見通しを立てることが必要です。その際、需要に応じた生産と販売を徹底していく観点からは、川下のニーズが作付に反映されるよう、実需者等のニーズを生産に反映するための事前契約を拡大するとともに、播種前契約や複数年契約の締結を進めていくことが重要です。
(事前契約の現状)
集出荷業者と卸売事業者等との間の取引においては、主食用米の事前契約の取組は年々増加していましたが、平成30年産以降は、集出荷業者の取扱量の約5割と、ほぼ横ばいで推移しています(※1)。一方、令和3年産の集出荷業者の仕入計画数量のうち、播種前契約の割合は28%で、このうち実需者と結びついたものの割合は5%に留まっております(※2)。
(※1) 年間取扱量5,000トン以上の集出荷業者において、収穫前の段階において確認書等により販売数量が決定している数量の販売数量に対する比率。
(※2)年間取扱量500トン以上の集出荷業者において、播種前(3月末まで)において確認書等により販売数量が決定している数量の仕入計画数量に対する比率。
(事前契約の意義)
事前契約は、量の確保や価格変動のリスクヘッジなどを通じて、個々の事業者にとって取引や経営の安定を図るためのものであり、その拡大は、米のフードチェーン全体において、需給や価格の安定をもたらすと期待されます。
(事前契約のポイント)
事前契約にあたっては、生産者から実需者までのニーズを踏まえた契約を締結し、関係者のニーズに応えるよう、契約を確実に履行することが必要です。また、契約内容を遵守するための違約措置等や売渡等数量の調整方法をあらかじめ取り決めておくなど、豊凶変動等のリスクに対応した契約事項を盛り込んでおくことも重要です。
(事前契約に関する事例)
以下の参考資料において、生産者から実需者までが結びつき、マーケットインの視点から作付品種等を選定し、生産コスト、収益を見据えた価格設定で事前契約を行い、生産者の収益向上にもつながっている事例を紹介しておりますので、御覧ください。
また、農林水産省補助事業において、生産者・産地と中食・外食事業者等の実需者のマッチングを推進する米マッチング商談会を開催予定ですので、こちらも是非御活用ください。
(参考資料)
米取引の事前契約について:
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/jizenn.html
米の生産者の収益向上の実現事例:
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/index-21.pdf(PDF:620KB)
お問合せ先
農産局農産政策部企画課
担当者:企画班
代表:03-3502-8111(内線4972)
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