TRY-GAP!!
GAP(ギャップ)は、良い農業を実践することです。
GAPに取り組むことは、「販売先の信頼確保」、「資材の在庫削減」、「従業員の意識改革」等のメリットがあります。
「TRY-GAP!!」では、主に農業者を対象としてGAPの実践に必要な情報を紹介しています。
まだGAPに取り組んでいない農業者の方は、「TRY-GAP!!」をきっかけにGAPにトライしてみてください。
1.GAP(農業生産工程管理)とは
生産者、消費者、環境にとって、「Good」な農業の取組のことをGAP(ギャップ)といいます。
GAPは、Good Agricultural Practicesの頭文字をとった言葉で、直訳すると「よい農業の取組」という意味ですが、一般的には「農業生産工程管理」と呼ばれています。
工程管理とは、言い換えれば、「農産物を作る際に適正な手順を守り、モノの管理を行い、持続可能性を確保する取組」のことです。
具体的には、日頃の農業生産における各工程・各作業、例えば、栽培時における農薬の散布、農産物を出荷する際の梱包作業などについて、食品安全や環境保全、労働安全等の観点から、危険性や問題点を考え、それぞれに対策を行い、改善していく取組です。
GAPに取り組むことによって、経営者も労働者も変わります。
2.GAPに取り組むことがSDGsへの貢献につながります
SDGs の「S」持続可能性(サステナビリティ)とは、「これからも将来にわたって変わらずに続けていくことができる」ということです。SDGs は、その持続可能性の実現のために掲げられ、課題を統合的に解決しながら、持続可能なよりよい未来を築くことを目指しています。
GAP は農業者が守るべき法律や規範等をまとめたものであり、食品安全、労働安全、環境保全、人権保護、農場経営管理の5分野について、「持続可能性を確保する」ために取り組むものです。つまり、SDGs と目指しているところが同じなのです。GAP に取り組むことは、持続可能な世界をつくるSDGs にも貢献できる、と言うことが出来るのです。
- SDGsに関連する国際水準GAPガイドラインの例はこちら(PDF : 730KB)
3.GAPの内容を知り、実際に取り組んでみましょう!
農林水産省では、これからGAPに取り組む農業者に向け、GAPの基礎を学べるオンライン学習ツール「これから始めるGAP」を公開しています。
まずは同ツールを活用し、GAPへの理解を深めましょう。
- オンライン学習ツール「これから始めるGAP」のテキストや理解度テストはこちら
農林水産省では、食品安全、環境保全、労働安全、人権保護、農場経営管理の5分野を含むGAPを国際水準GAPと呼称し、普及を推進しています。
国際水準GAPの共通の取組基準として、「国際水準GAPガイドライン」を策定しています。また、都道府県でも独自のGAPの基準(都道府県GAP)を策定している場合がありますが、それらの基準が国際水準GAPガイドラインに準拠したものとなっているか、確認を行っています。
- 国際水準GAPガイドラインはこちら
農林水産省では、本ガイドラインに基づく国際水準GAPの指導が全国で展開されるよう、本ガイドラインの普及促進や都道府県が行うGAP指導活動の支援等を行っています。国際水準GAPの指導を受けたい方は、まずは所在する都道府県のGAPに関する相談窓口までお問合せください。
- 都道府県のGAPに関する相談窓口はこちら
GAP認証等の取得を検討しましょう!
農業者がGAPに取り組んでいることを取引先等に示す手段として、GAP認証があります。世界には様々なGAP認証がありますが、日本では主に以下のGAP認証が普及しています。いずれも民間団体が運営する認証で、国際規格(ISO)に基づく第三者機関の審査により、生産者(又は生産者団体)が正しくGAPに取り組んでいることを客観的に証明するものです。
GLOBALG.A.P.(グローバルギャップ)
(運営主体:FoodPlusGmbH【ドイツ】)
・Webサイトはこちら(外部リンク)
(GAP普及推進機構のWebサイトはこちら(外部リンク))
・認証産地検索はこちら(外部リンク)
※青果物、穀物のみ準拠確認英語でのページになります。日本語での検索方法はこちら(外部リンク)
JGAP(ジェイギャップ)
(運営主体:(一財)日本GAP協会【日本】)
・Webサイトはこちら(外部リンク)
・認証農場検索はこちら(外部リンク)
また、独自のGAPの基準を策定している都県の中には、農業者の取組状況を確認する仕組みを有する都県もあります。国際水準GAPガイドラインへの準拠が確認された都道府県GAPのうち、農業者の取組状況を確認する仕組みを有するものを紹介します。
国際水準GAPガイドラインに準拠した都道府県GAP
安全で美味しい島根の県産品認証制度(美味しまねゴールド)
ふくしま県GAP ※青果物、穀物のみ準拠確認
詳しくは こちら(外部リンク)
GAP認証や都道府県GAPの確認(GAP認証等)を取得することにより、取引先の信頼確保につながり、また、外部の者による審査を受けることが、自身の農場のGAPの取組のレベルアップにつながります。
GAP認証等の取得には費用が必要※ですが、上述のメリットを踏まえ、取得することを検討しましょう。
※一部の都道府県GAPは無料
関連情報|もっと詳しく知りたい方へ
農業者の皆様にGAPへの理解を広めるため、以下の資料やコンテンツを用意しています。・GAPのパンフレットを作成しました!
用途に応じてご活用ください。
国際水準GAPとは(PDF : 518KB)
初級編(リスクから考えるGAP)(PDF : 982KB)
中級編(国際水準GAPガイドラインの解説書)(PDF : 1,109KB)
・GAP(農業生産工程管理)をめぐる情勢はこちら(令和6年10月版)(PDF4,401KB)
【分割版】本体(その1)(PDF:1,993KB)本体(その2)(PDF:2,429)参考資料(PDF:1,976KB)
GAPに関する最新情報、政策情報等をまとめています。
・GAP取組事例集はこちら
農業者がどのようにGAPに取り組んだか、また、GAPの取組を通じてどのような効果があったのかを、
事例別に掲載しています。
・イベント情報はこちら
GAPに関するイベントを掲載しておりますので、是非ご参加ください。
輸出に向けたGAP認証取得について
農林水産省では、輸出等の一定の条件の下に、GAP認証の新規取得に要する審査費用等を支援する補助事業を措置しており、不定期で対象者の公募を行っています。
公募を行う際は、以下のページでお知らせしますので、興味のある方は定期的にご確認ください。
4.GAPパートナー
近年、世界的な人口の増加による食料問題、地球温暖化などの環境問題が懸念される中、2015年に持続可能な開発目標(SDGs)が国連サミットで採択されました。
また、環境や社会等に配慮した企業に投資を⾏うESG投資の増加、食品安全確保のための衛生管理手法であるHACCPの義務化に伴い原材料への安全性の担保を求める動きが進んでいること等もあって、環境保全や⾷品安全等の取り組みが網羅されたGAPに対して、製造・卸売・⼩売業や飲⾷業等の実需者の関⼼が⾼まっています。
一方、農業者からは、GAP認証の取得を契機に販路を拡大したいといった声もあります。
これらを受け、農林水産省では、GAP認証農産物を求める意向を有する実需者を「GAPパートナー」として登録し、農林水産省のホームページ等で紹介しています。
開始後約1年間でおよそ30社が登録され、その後も増加しており、実需者からの関心の高まりが目に見えて判る状況となっています。
また、「GAPパートナー」への産地情報の提供や、「GAPパートナー」が求める産地等の情報を都道府県に提供する取組を行い、マッチングを推進しています。
興味をひかれた農業者は、ぜひ一度、GAPパートナー一覧をご覧ください。
- GAPパートナー一覧はこちら(GAP-info)
お問合せ先
農産局農業環境対策課
担当者:GAP推進グループ
代表:03-3502-8111(内線4852)
ダイヤルイン:03-3502-5951