プレスリリース
株式会社カネトシにおけるぽん酢しょうゆの不適正表示に対する措置について
農林水産省は、株式会社カネトシ(本社:兵庫県神戸市西区神出町小束野32番地の2。法人番号8140001032500。以下「カネトシ」という。)が製造するぽん酢しょうゆ2商品の、原材料しょうゆに使用された大豆及び小麦について、実際よりも国産大豆及び国産小麦の割合を高く、または、国産大豆及び国産小麦のみを使用したかのような事実と異なる表示をし、合計67,609本を一般用加工食品として販売したことを確認しました。
このため、本日、カネトシに対し、食品表示法に基づき、表示の是正と併せて、原因の究明・分析の徹底、再発防止対策の実施等について指示を行いました。
1.経過
農林水産省近畿農政局及び独立行政法人農林水産消費安全技術センターが、令和6年4月4日から11月6日までの間、カネトシに対し、食品表示法(平成25年法律第70号。以下「法」という。)第8条第2項及び第9条第1項の規定に基づく立入検査等を行いました。
この結果、農林水産省は、カネトシが自ら製造するぽん酢しょうゆについて、以下の行為を行っていたことを確認しました。
(1)ぽん酢しょうゆ(商品名「実生(みしょう)ゆずぽんず」)について、原材料に使用した複数のしょうゆのうち、原材料の大豆及び小麦に国産のもののみを使用したしょうゆの配合割合が10%以下であり、原材料に使用した複数のしょうゆの合計量に占める国産の大豆及び国産の小麦の重量の割合がそれぞれ50%未満であるにもかかわらず、「原材料しょうゆに含まれる大豆と小麦それぞれに国産のものを50%以上使用している」旨を表示して、少なくとも令和5年5月10日から令和6年3月13日までの間に46,148本を一般用加工食品として販売したこと。
(2)ぽん酢しょうゆ(商品名「枯木(こぼく)ゆずぽんず」)について、原材料に使用した複数のしょうゆにおいて、原材料の大豆及び小麦に国産のもののみを使用したしょうゆと、原材料の大豆及び小麦に外国産のものを使用したしょうゆを混合して使用したにもかかわらず、「しょうゆ(大豆(国産)、小麦(国産))」と表示して、少なくとも令和5年5月27日から令和6年4月16日までの間に21,461本を一般用加工食品として販売したこと。
2.措置
カネトシが行った上記1の行為は、法第4条第1項の規定に基づき定められた食品表示基準(平成27年内閣府令第10号。以下「基準」という。)第7条の表の「特色のある原材料等に関する事項」の項の規定に違反するものです(別紙参照)。
このため、農林水産省は、カネトシに対し、法第6条第1項の規定に基づき、以下の内容の指示を行いました。
指示の内容
(1)販売する全ての食品について、直ちに表示の点検を行い、不適正な表示の食品については、速やかに基準の規定に従って、適正な表示に是正した上で販売すること。
(2)販売していた食品について、基準に従った表示がされていなかった主な原因として、消費者に対し正しい表示を行うという意識及び食品表示制度に対する認識の欠如並びに食品表示制度についての内容確認及び管理体制に不備があると考えられることから、これらを含めた原因の究明・分析を徹底すること。
(3)(2)の結果を踏まえ、食品表示に関する責任の所在を明確にするとともに、食品表示の相互チェック体制の強化、拡充その他の再発防止対策を適切に実施すること。これにより、今後、販売する食品について、基準に違反する不適正な表示を行わないこと。
(4)全役員及び全従業員に対して、食品表示制度についての啓発を行い、その遵守を徹底すること。
(5)(1)から(4)までに基づき講じた措置について報告書に取りまとめ、令和6年12月23日までに農林水産大臣宛てに提出すること。
参考
本件について、農林水産省近畿農政局でも同様のプレスリリースを行っております。
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添付資料
別紙 食品表示法(抜粋)、食品表示基準(抜粋)(PDF : 211KB)
参考 株式会社カネトシの概要(PDF : 223KB)
お問合せ先
消費・安全局消費者行政・食育課
担当者:綾戸、山田
代表:03-3502-8111(内線4486)
ダイヤルイン:03-6744-2101