プレスリリース

株式会社仙令平庄における加工魚介類の不適正表示に対する措置について

農林水産省は、株式会社仙令平庄（本社：千葉県柏市若柴91番地32。法人番号4040001065852。以下「仙令平庄」という。）が小分け加工する加工魚介類3商品について、輸入品であるにもかかわらず原産国名「中国」を表示しない等の不適正な表示をし、少なくとも令和3年8月9日から令和6年7月24日までの間に、合計19,319パックを一般用加工食品として卸売業者に販売したことを確認しました。
このため、本日、仙令平庄に対し、食品表示法に基づき、表示の是正と併せて、原因の究明・分析の徹底、再発防止対策の実施等について指示を行いました。

1.経過

農林水産省東北農政局及び独立行政法人農林水産消費安全技術センターが、令和6年7月16日から9月13日までの間、仙令平庄釜石工場（岩手県釜石市新浜町一丁目1番6号）及び仙令平庄仙台支社（宮城県仙台市若林区卸町4-7-8仙台水産ビル4F）に対し、食品表示法（平成25年法律第70号。以下「法」という。）第8条第2項及び第9条第1項の規定に基づく立入検査等を行いました。
この結果、農林水産省は、仙令平庄が自ら小分け加工する加工魚介類について、以下の行為を行っていたことを確認しました（別紙1参照）。
（1）加工魚介類（商品名「するめいかソーメン」）について、原材料名を原材料に占める重量の割合の高いものから順に表示せず、輸入品であるにもかかわらず表示すべき原産国名「中国」を不表示、原材料に「するめいか」を使用していないにもかかわらず名称及び商品表面に「するめいかソーメン」と表示、及び原材料に使用した「ペルー産」のいかを「国産」と表示、また、加工魚介類（商品名「焼きあじ」）について、輸入品であるにもかかわらず表示すべき原産国名「ベトナム」を不表示、及び原材料に使用した「ベトナム産」のしまあじを「タイ産」と表示して、少なくとも令和3年8月9日から令和6年7月24日までの間に、「するめいかソーメン」5,144パック、「焼きあじ」9,122パックを一般用加工食品として卸売業者に販売したこと。
（2）加工魚介類（商品名「炙り焼きえいひれ」）について、表示すべき原料原産地名「えい加工品（ベトナム製造）」又は「えい加工品（えい（ベトナム））」を表示せず、少なくとも令和4年4月1日から令和6年7月24日までの間に5,053パックを一般用加工食品として卸売業者に販売したこと。

2.措置

仙令平庄が行った上記1の（1）の行為は、法第4条第1項の規定に基づき定められた食品表示基準（平成27年内閣府令第10号。以下「基準」という。）第3条第1項の表の「原材料名」の項、第3条第2項の表の「原産国名」の項及び第9条第1項第13号の規定に、（2）の行為は基準第3条第2項の表の「原料原産地名」の項の規定に違反するものです（別紙2参照）。
このため、農林水産省は、仙令平庄に対し、法第6条第1項の規定に基づき、以下の内容の指示を行いました。

指示の内容

(1)販売する全ての食品について、直ちに表示の点検を行い、不適正な表示の食品については、速やかに基準の規定に従って、適正な表示に是正した上で販売すること。
(2)販売していた食品について、基準に従った表示がされていなかった主な原因として、消費者に対し正しい表示を行うという意識及び食品表示制度に対する認識の欠如並びに食品表示制度についての内容確認及び管理体制に不備があると考えられることから、これらを含めた原因の究明・分析を徹底すること。
(3)(2)の結果を踏まえ、食品表示に関する責任の所在を明確にするとともに、食品表示の相互チェック体制の強化、拡充その他の再発防止対策を適切に実施すること。これにより、今後、販売する食品について、基準に違反する不適正な表示を行わないこと。
(4)全役員及び全従業員に対して、食品表示制度についての啓発を行い、その遵守を徹底すること。
(5)(1)から(4)までに基づき講じた措置について報告書に取りまとめ、令和6年11月5日までに農林水産大臣宛てに提出すること。

参考

本件について、農林水産省東北農政局及び関東農政局でも同様のプレスリリースを行っております。

食品表示法違反の事実に対しては、食品表示連絡会議を構成する各行政機関(消費者庁、警察庁、国税庁、農林水産省)で連携しつつ、厳正な対応に努めてまいります。

添付資料

別紙1 不適正表示一覧(PDF : 50KB)
別紙2 食品表示法（抜粋）、食品表示基準（抜粋）(PDF : 226KB)
参考 株式会社仙令平庄の概要(PDF : 179KB)