水路やため池の通水障害を起こす外来生物の見分け方_ホテイアオイ
ホテイアオイ
国内分布
- 明治中期に輸入され、昭和初期ごろから野生化の記録がある。
- 国立環境研究所の情報によれば、北海道を除く46都府県で分布が確認されている(2023年1月時点)。
(出典:「侵入生物データベース」国立環境研究所)
主な生育場所
- 河川、ため池、水路などに広く分布。
- 日当たりのよい温暖な場所を好み、水質に対する適応性は極めて高い。
- 過繁茂して水面を覆うと、遮光して他の植物の光合成を阻害したり、水中の酸素不足や水温・水質低下を招き、様々な生物の生息環境悪化の原因となる。
河川での発生状況
水路での大繁茂の状態
頭首工での発生状況(9月)
群落の状況(9月)
繁殖・生育拡大の方法
- 栄養や日射量、気温の高さといった条件がそろえば、走出枝(横に這う茎のこと)を伸ばして次々と子株をつくり増えていく(クローン成長)。
- 1株から数千の子株に増えることもあり、気温が高くなるほど成長は旺盛になる。
形態・特徴
- 水中に根を垂らし、水面に浮いた状態で生活する浮遊植物(多年生)。
- 高さは0.1m~0.8m。
- 葉のつけ根の部分が膨らんで浮き袋になる。密生時には、葉のつけ根の膨らみがなくなり長く伸びることもある。葉には毛がなく、光沢がある。
- 開花期は6~11月。3cm程度の淡紫色の花をまとまって咲かせることから、ウォーターヒヤシンスとも呼ばれる。
葉のつけ根が丸く膨らんだ葉(5月)
(写真提供:環境省)
つけ根の部分が膨らまず長く伸びた葉(12月)
淡紫色の花が総状につく(9月)
間違えやすい種との見分け方
- ホテイアオイは、同じく外来種のボタンウキクサと似ている。
- これら2種は、葉の特徴(毛、膨らみ、長さ)や花の特徴(色、形)で区別することが可能。
(写真提供:環境省)
注意すべき事項
- ホテイアオイは、生態系被害防止外来種リストのカテゴリ区分で、甚大な被害が予想されるため、対策の必要性が高い「重点対策外来種」に選定されている。
- 特定外来生物のように法律の規制はないが、繁殖力が高いため、移動や運搬の際に拡散させないよう、注意して取り扱う必要がある。
参考情報
- 環境省自然環境局:特定外来生物 同定マニュアル 植物,https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/manual/10hp_shokubutsu.pdf
- 環境省自然環境局:日本の外来種対策,特定外来生物の解説,https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/list/L-syo-11.html
- 国土交通省河川局河川環境課(2013):河川における外来植物対策の手引き,https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/kankyo/gairai/tebiki.html
- 国立環境研究所生物多様性領域生態リスク評価・対策研究室侵入生物研究チーム:侵入生物データベース,https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/
- 農林水産省農村振興局農村政策部鳥獣対策・農村環境課(2022):子株で大量に増えて水利施設に押し寄せる,https://www.maff.go.jp/j/nousin/kankyo/kankyo_hozen/attach/pdf/gairai-12.pdf
※写真の無断転載はできませんのでご注意ください。
※このページの情報は、令和5年3月のものです。
お問合せ先
農村振興局農村政策部鳥獣対策・農村環境課農村環境対策室
担当者:生物多様性保全班
代表:03-3502-8111(内線5490)
ダイヤルイン:03-3502-6091