フォトレポート(島根県)令和6年度:中国四国農政局
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中国四国農政局

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    島根県拠点が携わった農林水産施策(会議、イベント等)や農山漁村の風景などを紹介しています。

    令和6年度
    1月12月11月10月9月8月7月6月5月4月

    令和5年度令和4年度令和3年度

    1月

    日本海の潮風に揺れるスイセン

    • 撮影場所:島根県益田市
    • 撮影日:令和7年1月25日

    日本海を一望できる益田市の唐音(からおと)水仙公園では、スイセン(日本水仙)が見頃を迎えています。

    地元の鎌手地区住民で組織する「鎌手ふるさとおこし推進協議会」が、30年前から球根の植え付けを始め、今では約3ヘクタールの斜面に200万球を超えるスイセンが植えられており、県外からも観光客が訪れる人気スポットとなっています。

    同協議会メンバーによると、2月末頃まで楽しめるとのことです。お近くにお出掛けの際は、防寒対策をして立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

    公園
    日本海を一望できる唐音水仙公園
    スイセン
    潮風に揺れるスイセン
    看板
    唐音水仙公園案内板


    中国四国農政局「ディスカバー農山漁村の宝」選定証授与式(大森雄介氏)

    • 撮影場所:島根県安来市
    • 撮影日:令和7年1月22日

    令和7年1月22日(水曜日)、島根県拠点は、中国四国農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」に選定された大森雄介(おおもり ゆうすけ)氏への授与式を執り行いました。

    大森氏は、平成28年に神奈川県横浜市からIターンされ、2年間の研修期間を経て平成30年に独立就農。地元になかった「いちご狩り園(おおもりファーム)」の開園や、いちご栽培施設を利用したメロンの二毛作営農モデルを確立する等、新規就農者ならではの視点で農家の所得向上や「安来のいちご」のPRに貢献してこられました。

    また、アメリカの若者を地域に招いた国際交流プログラムを企画・運営され、農業体験等を通じて日本や地域文化に触れる機会の提供や関係人口の拡大に取り組まれています。

    大森氏は、「現在の就農は、地域や関係機関の皆様方のご理解・ご協力があってのことであり、大変感謝している。これからは若い農家の育成等、自分自身のできることを実践し、地域へ恩返しをしたい。」と語られました。

    【関連URL】おおもりファームホームページ(外部リンク)
       https://farmomori.com/

    授与
    いちごハウス内での選定証授与式
    集合
    大森雄介氏(中央)
    いちご
    高設プランター栽培のいちご
    (おおもりファーム提供)


    島根県立出雲農林高等学校で施策説明を実施

    • 撮影場所:島根県出雲市
    • 撮影日:令和7年1月17日

    令和7年1月17日(金曜日)、島根県拠点は、島根県立出雲農林高等学校(植物科学科、環境科学科、食品科学科、動物科学科)の1年生115名を対象に、施策説明を行いました。講義は2班に分けて行い、「日本の農林水産業の未来に向けて」と題し、改正「食料・農業・農村基本法」や、みどりの食料システム戦略などの農林水産省の施策について説明を行いました。

    生徒の皆さんは、講義を聞きながら一生懸命にメモを取るなど、農業高校ならではの関心の高さと、真剣な姿が印象的でした。

    講義後に行ったアンケートでは、「今の日本農業の課題などが、詳しく分かったので良かった」、「食料自給率は上げていきたいけど、なかなか上がっていかないことが分かった」、「農業に関心を持つ若者がもっと増えていけばいい」などの感想が寄せられました。

    1班
    1班の施策説明の様子
    2班
    2班の施策説明の様子
    田代主任
    説明する田代主任農政推進官


    中国四国農政局「ディスカバー農山漁村の宝」地方奨励賞授与式(跡市環境保全組合)

    • 撮影場所:島根県江津市
    • 撮影日:令和7年1月16日

    令和7年1月16日(木曜日)、島根県拠点は江津市役所において、「跡市環境保全組合」に中国四国農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」地方奨励賞の授与を行いました。

    同組合は、地域の農地を守ることを目的に、20集落の農業者と11団体が参画する広域組織として、平成19年に設立。農地維持活動とあわせ、地域の関係者と連携し、地域活性化の取り組みについても進めてこられました。

    伝統文化「花田植え」の伝承や、地域でばらばらに実施されていたイベントを「跡市AITABI(あいたび)」として地区内外の誰もが協力・参加しやすいものとするなど、地域コミュニティの強化や関係人口の拡大などが図られています。

    同組合の野田組合長は、「この度、地方奨励賞を受賞させていただいたことを励みにして、引き続き地域の農地保全に努めるとともに、地域活性化にも積極的に取り組んでまいりたい。」と抱負を語られました。

    授与
    地方奨励賞授与式の様子
    集合
    跡市環境保全組合の皆さま
    取材
    ケーブルテレビの取材を受ける野田組合長


    中国四国農政局「ディスカバー農山漁村の宝」地方奨励賞授与式(青戸裕司氏)

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和7年1月14日

    島根県拠点は、ゲストハウスかたゑ庵において、中国四国農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」地方奨励賞に選定された青戸 裕司(あおと ゆうじ)氏への授与式を執り行いました。

    青戸氏は、ジオパークにも認定されている素晴らしい環境にありながら、人口は減少の一途を辿る松江市美保関町片江地区の将来を案じ、令和元年に築100年の古民家を改装したゲストハウスかたゑ庵を開業。ジオパークを生かしたカヤック体験ツアーやフォトツーリズム等を提供し、国内外から観光客を呼び込み、地域の活性化に大きな効果をもたらしています。

    青戸氏は、「この素晴らしい自然環境があるからこそ、多くの人が訪れて地区の皆さんとの交流も生まれ、片江の良さを実感していただける。コロナ禍で中止したが宿泊客の夕食を地区の家庭で提供する「民食」など、ゲストハウスの運営等は、地区の皆さんの理解や協力により成り立っている。このような取組により、この地区に移住者が増えることも期待したい。」と、環境の素晴らしさや地区の皆さんへの感謝の言葉を何度も口にされ、受賞を喜んでおられました。

    【関連URL】かたゑ庵ホームページ(外部リンク)
       https://kataean.com/

    授与
    授与式の様子
    青戸氏
    選定証を授与された青戸氏(左)
    取材
    地元ケーブルテレビの取材を受けながら意見交換
    意見交換
    片江地区の素晴らしさを熱く語る青戸氏

    12月

    「ディスカバー農山漁村の宝」優秀賞受賞(中上光氏)~隠岐の豊かな海で育む『隠岐のいわがき』~

    • 撮影場所:島根県西ノ島町
    • 撮影日:令和6年12月24日

    島根県拠点は、「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」第11回選定において優秀賞(個人部門)を受賞された中上 光(なかがみ ひかり)氏を取材しました。

    中上氏は、大学卒業後は故郷の海を活かした生活がしたいと考え、昭和53年に西ノ島町でイタヤ貝の養殖を始めましたが、収入時期が限定的であるため、地元の海に生息していた大きな天然のイワガキに着目。 様々な苦労を乗り越え、平成4年に全国で初めてイワガキの完全養殖を成功させました。これをきっかけに、隠岐地域でイワガキ養殖業が広がり、令和5年度では31経営体が営んでいます。このイワガキ養殖技術は全国へ普及し、漁業者の所得向上のみならず、地域の雇用創出にも大きく寄与されています。

    養殖イワガキは通常3年程度で出荷しますが、中上養殖場では5~6年養殖した後に出荷します。養殖期間が長い分、イワガキを吊るすロープが切れたり、貝が剥がれるリスクも高いとのことでした。「この受賞を機にこれからも頑張ります」と意気込みを語っておられました。

    陸揚げ場
    作業場から見た養殖イワガキの陸揚げ岸壁
    中上氏
    説明を行う中上光氏(左)
    イワガキ
    養殖4年目のイワガキ、さらに1年養殖し大きくして出荷
    集合
    左から三浦技師(県隠岐支庁)、中上光氏、
    守屋地方参事官


    中国四国農政局「ディスカバー農山漁村の宝」地方奨励賞授与式(吉川岳氏)

    • 撮影場所:島根県海士町
    • 撮影日:令和6年12月24日

    島根県拠点は、中国四国農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」地方奨励賞に選定された吉川 岳(よしかわ たかし)氏への授与式を執り行いました。新築されたばかりの海士町(あまちょう)役場庁舎のオープンスペース「しゃばりば(※)」をお借りし、大江町長ご臨席の下、晴々とした表情の吉川氏に守屋地方参事官から選定証を授与しました。

    吉川氏は、徳島県出身で9年前に海士町に家族でIターン。素潜り銛突き漁師として鍛錬を積み、漁は一日最大で5尾まで、小さく痩せている魚は獲らないと決め、資源管理を意識し日々の漁に励んでおられます。また、銛突き直後に水中で血抜き・脳天〆を施し、陸揚げ後は神経〆、胃の洗浄、冷やし込みなど独自の技術による鮮度維持方法を確立。顧客の手元まで届くのに時間がかかる離島のハンディを熟成期間にかえて、市場価格の約3倍の高単価取引を実現しています。

    吉川氏は、本表彰を機に「海の中は年々荒れてきている。山の環境も含めて牛飼いの方や農家にも呼び掛け、自然環境を維持する取組を模索したい。今後もサステナブルな漁に磨きをかけ、スローフード運動も広めていきたい。」と決意を新たにしています。

    (※)しゃばりば:島民と行政、地元住民とUIターン者が集い、人と人、人とコトがつながり、未来へとつなぎ引き合う、そんな綱引きのような「しゃばる(方言で「引っ張る」の意)」場所の愛称です。

    町長
    祝辞を述べる海士町の大江町長(奥)
    吉川氏
    地方奨励賞受賞の吉川氏
    記念撮影
    守屋地方参事官(左)吉川氏(中央)大江町長(右)
    意見交換
    意見交換の様子


    えーひだカンパニーが天皇杯受賞を島根県知事に報告

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年12月18日

    令和6年12月18日、島根県庁において、令和6年度「農林水産祭むらづくり部門」で天皇杯を受賞した、安来市のえーひだカンパニー株式会社の川上義則代表取締役をはじめ役員など4名が、丸山達也島根県知事に対し受賞の報告を行いました。

    同社は、人口減少や高齢化により地域の存続が危ぶまれる安来市比田地区において、地域住民が主体となって作成した88項目の「地域ビジョン」を実現するために設立された会社です。農産物の生産や商品開発、農作業受託に加え、高齢者の買い物支援と見守り活動を兼ねた移動販売車の運行、子会社が指定管理を行う温泉施設での高齢者の冬季一時居住の試行など、地域の生産と生活を支える活動を行っています。

    当日は、知事への報告のあと、なごやかな雰囲気の中で懇談が行われました。川上代表取締役からは「地域で必要とされる事業を展開するため、安定的な組織にしていきたい。」と今後の抱負を述べられ、丸山知事からは「県としても地域の取組を支援していきたい。」と発言がありました。

    島根県拠点からは、「この受賞をきっかけとして、同様の課題を抱える県内中山間地域の維持・活性化の優良事例として、取組の横展開に取り組んでいく。」と伝えました。

    【関連URL】令和6年度(第63回)農林水産祭天皇杯等の選賞について(農林水産省ホームページ)
       https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/bunsyo/241002.html

    記念撮影
    丸山知事(中央)との記念撮影
    (中央左が川上代表取締役)
    懇談
    懇談の様子


    島根県立益田翔陽高等学校と島根県立矢上高等学校で施策説明を実施

    • 撮影場所:島根県益田市、邑南町
    • 撮影日:令和6年12月13日、18日

    島根県拠点は、令和6年12月13日(金曜日)に島根県立益田翔陽高等学校生物環境工学科の1年生40名、12月18日(水曜日)に島根県立矢上高等学校産業技術科の2年生17名を対象に「日本の農林水産業の未来に向けて」と題し、我が国の食料・農業をめぐる課題と、みどりの食料システム戦略などの施策等について説明を行いました。

    生徒の皆さんは熱心に講義を聞き、スマート農業などの動画では興味深そうに見入っている様子が印象的でした。

    講義終了後に行ったアンケートでは、「日本の食料自給率や農業への担い手が不足していることは知っていたが、とても深刻な問題であることを改めて感じた」、「スマート農業やその水準を詳しく知ることができた」、「てまえどりをして、食品ロスを抑えたいと思った」などの感想が寄せられました。

    講義
    益田翔陽高校での講義の様子
    阿部
    説明する阿部農政推進官(益田翔陽高校)
    阿部矢上
    矢上高校での講義の様子
    新田
    説明する新田行政専門員(矢上高校)


    「有機農業の日(12月8日)」に施策説明を実施

    • 撮影場所:島根県安来市
    • 撮影日:令和6年12月8日

    令和6年12月8日(日曜日)、島根県拠点は、安来市のJAしまねやすぎ地区本部やすぎ生産センターにおいて、「令和6年度島根大学地域人材育成コース生プロジェクト」の一つとして「有機農業の日」(※)に合わせ開催された、「農業現場体験」企画・実践プロジェクト(有機農業コース)の学習会で、「みどりの食料システム戦略」についての施策説明を行いました。

    この学習会は、農業の現場体験を通じて、学生の有機農業をはじめとした島根農業への理解、関心の醸成につなげることを目的に、JAしまね協力のもとに開催され、島根大学の学生12名が参加されました。講義では、学生の皆さんが資料にメモを書き込むなど熱心に聞く姿が印象的で、有機農業に対する関心の高さを感じました。

    学生の皆さんは、この後、安来市内の有機野菜生産者のほ場での収穫、調製等の作業体験や生産者との交流会に参加されました。

    (※)「有機農業の日」とは、2006年12月8日に有機農業推進法が成立してから10周年を記念し、2016年に、12月8日が記念日「有機農業の日(オーガニックデイ)」として制定されました。

    様子
    施策説明の様子
    総括
    講義を行う谷本総括農政推進官


    「みえるらべる」給食が提供されました

    • 撮影場所:島根県浜田市
    • 撮影日:令和6年12月6日

    令和6年12月6日(金曜日)、浜田市の弥栄小学校において、「みえるらべる」を表示したにんじんを食材に使用した「みえるらべる」給食が提供されました。このにんじんは、浜田市弥栄町の農家が、畑にもみ殻くん炭を散布し有機栽培で生産されたものです。もみ殻くん炭の土壌散布は、土壌への炭素貯留効果によって、温室効果ガスの排出削減に貢献することが期待されます。

    給食を提供する前に、農林水産省大臣官房環境バイオマス政策課の吉田係長が、児童に対して「みえるらべる」について説明を行いました。「みえるらべる」は、生産者の環境負荷低減の取組を評価し、星の数で分かりやすく表示したものです。

    島根県内では「みえるらべる」が表示された農産物はまだまだ少数ですが、「見える化」に取り組む事業者等を増やしていくため、農林水産省としても生産者や流通・小売業者だけでなく、消費者へも周知活動などを行うこととしています。

    吉田係長
    児童に「みえるらべる」を説明する吉田係長
    にんじん
    収穫直後の「みえるらべる」にんじん
    メニュー
    「みえるらべる」給食の1メニュー
    食事
    児童と給食を食べる守屋地方参事官


    大井谷棚田でライトアップやっています

    • 撮影場所:島根県吉賀町
    • 撮影日:令和6年12月4日

    つなぐ棚田遺産に選定されている吉賀町の大井谷棚田では、棚田の保全活動を行っている助(たすけ)はんどうの会(三浦満会長)が、2,800個のLED照明で稲刈りの終わった棚田を照らすライトアップを、令和3年度から毎年実施しています。

    ライトアップは日没から4時間行われ、15分間隔で4色(赤、金、青緑、紫)に変化するライトが、幻想的な棚田の景観をつくりだしています。令和6年度は、来場者の「長い期間見たい」という要望に応えて、令和7年1月下旬まで実施する予定です。

    大井谷棚田は、約8.2ヘクタールの面積に、石積みの約600枚の棚田が広がっています。大井谷集落全戸が構成員となっている同会では、以前より棚田オーナー制度に取り組むとともに、地元小学校の体験学習の場を提供してきました。しかしながら、高齢化などにより耕作されない水田が増えてきており、同会では年2回の草刈りを行い、貴重な棚田の景観を守ってきました。

    このような中、令和3年、コロナ禍の中、地域を元気にしたいとの思いから、このライトアップに取り組みだしたとのことで、今後も毎年続けていき、この棚田の美しい景観を守っていきたいとしています。

    のぼり
    ライトアップののぼりが立つ大井谷棚田
    ライトアップ赤
    ライトアップされ幻想的な棚田の景観
    (助はんどうの会提供)
    ライトアップ金
    照明は15分おきに4色に変化する
    (助はんどうの会提供)


    消費者団体との意見交換会

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年12月3日

    令和6年12月3日(火曜日)、島根県拠点は、「食料・農業・農村基本法」の基本理念の中心に位置付けられた「食料安全保障の確保」につながる「食料の円滑な入手(食品アクセス)の確保」、「食品ロス」、「食料の価格形成」をテーマに、消費者団体との意見交換会を同拠点において開催しました。

    意見交換会には、特定非営利活動法人消費者ネットしまね(朝田良作理事長)と松江市消費者問題研究会(万代悦子会長)から6名の出席をいただきました。中国四国農政局から情報提供を行った後、両団体の活動紹介を含めて意見交換を行いました。

    出席者からは、「国民が平等に食料を入手できることが最も重要で、この環境づくりの政策を進めてほしい。」、「『買いすぎない』、『作りすぎない』ことなどを意識し、何とか食品を無駄にしない覚悟が必要だと思う。」、「どのような価格が適正かの判断は難しい。」、「今後もこのような意見交換を行ってほしい。」などの意見・要望が出され活発な意見交換会となりました。

    様子
    意見交換会の様子
    様子1
    発言される朝田理事長(左)
    様子2
    発言される万代会長(右から2人目)
    出席者
    意見交換会出席の皆様

    11月

    ジビエを楽しんでみませんか

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年11月29日

    農作物の鳥獣被害防止対策等のための鳥獣捕獲が増加する中、捕獲した野生鳥獣を地域資源ととらえ、ジビエ(野生鳥獣肉)として有効活用する取組が全国で拡大しています。

    松江市を拠点に活動する合同会社弐百円(佐藤朋也代表社員、森脇香奈江代表社員)は、捕獲された有害鳥獣をなるべく埋設処理することなく食肉加工処理等を行い、肉だけでなく骨・皮なども活用していくことを推進する「icas(いかす)プロジェクト」に取り組んでいます。同社は、松江市の熊野大社駐車場に「安分亭」を開店し、季節の野菜と猪肉の定食やそばなどを提供するほか、イベント出展などを通じジビエの利活用に関する情報発信をしています。

    農林水産省では、ジビエの普及、需要拡大に向け、全国ジビエフェアを開催しています。ジビエメニューを提供する全国の飲食店(「安分亭」も掲載)やご当地フェア等の情報を特設サイトで紹介していますので、この機会にぜひジビエを楽しんでみてください。

    開催時期:令和6年11月1日(金曜日)から令和7年2月28日(金曜日)まで

    【関連URL】全国ジビエフェア特設サイト(外部サイト)
       https://www.gibier-fair.jp/

    安分亭
    安分亭(松江市八雲町)
    代表
    森脇代表社員(右)とスタッフ
    安分ランチ
    取材日の安分ランチ(猪カツライス)
    猪カレー
    猪カレー


    「島根県石見地域農業振興政策研究会」の勉強会に参加しました

    • 撮影場所:島根県吉賀町
    • 撮影日:令和6年11月27日、28日

    令和6年11月27日~28日の2日間、吉賀町において、⽯⾒地域農業の振興に寄与することを目的とした、島根県石見地域農業振興政策研究会の第5回勉強会が開催され、島根県拠点から職員2名が参加しました。

    1日目は、「石見9市町の多様な農業者確保に向けた現状と課題」をテーマに、浜田市ほか6市町からそれぞれの地域の現状、支援対象者の位置づけと支援策、農業者に対する担当者の思いなどについて発表、農林水産省職員から、地域計画の推進についての講演の後、島根県、JA担当者等も含めた全参加者52名を6グループに分けてグループワークを行い、将来の農業・農村に明るい展望を描く新たな人材の確保や、支援について様々な意見が発表されました。

    2日目は、吉賀町真田地区の天端幅(てんばはば)を2メートルに整備し、トラクターでの除草が可能になった幅広畦畔ほ場や、スマート農業等の先進的な取組について現地視察を行い、理解を深めました。

    この勉強会は、令和5年度から6年度6回シリーズでの開催計画で、令和7年2月に最終の勉強会開催が予定されています。

    グループワーク
    グループワーク発表の様子
    現地視察
    現地視察の様子
    幅広畦畔
    幅広畦畔の説明を行う農事組合法人役員


    アスパラガス栽培による新規就農で産地形成を目指す

    • 撮影場所:島根県大田市
    • 撮影日:令和6年11月27日

    島根県拠点は、令和6年11月27日(水曜日)に大田市において、産地形成を図るため新規就農により栽培面積が拡大しているアスパラガス生産者を集め、就農のきっかけや栽培開始後における経営上の課題を聞き取り、施策反映の一助とすることを目的に、意見交換会を開催しました。

    石見銀山アスパラガス生産組合(川島文夫組合長)から参加した生産者6名は、全員40歳代以上ですが、多くが就農後2年目から4年目と日が浅く、前職もJA職員、コンピュータープログラマー、魚の卸販売など多彩です。

    生産組合では、高畝栽培を導入することにより作業労力の軽減や効率化を図るとともに、ビニールハウスはJAが産地生産基盤パワーアップ事業により建設・賃貸し、10年後には生産者へ譲渡することで初期投資の抑制と経営上の負担軽減を図っています。

    意見交換会では、期待と不安の中で経営を開始し一定期間経過した現在、日々どのような課題と向き合っているのか、掘り下げた発言が相次ぐ有意義な機会となりました。これを契機に、今後も関係機関と一層連携し、産地形成に向けて支援していきます。

    生産者
    資材価格の高騰など厳しい経営の現状を語る生産者
    (中央は川島組合長)
    支局長
    アドバイスを送る守屋地方参事官
    意見交換
    活発な議論で課題を共有した意見交換会
    記念撮影
    一層連携し産地形成を図ることを確認した参加者


    ジビエを応援する「松江ジビエールフェス」が開催されました

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年11月23日

    令和6年11月23日(土曜日)、松江市役所だんだん(d)テラスにおいて、松江市鳥獣被害防止対策協議会(桑垣宏二会長)主催による「第5回松江ジビエールフェス」が開催されました。

    本イベントは「『食べる、知る、活かす、広がる』を松江から応援する!」をテーマとして、県内・県外から22店舗が出店し、地産の猪肉・鹿肉を使った料理をはじめ、猪革を使った小物・アクセサリー、ジビエペットフードも販売され、多くの来場者で賑わっていました。

    松江市猟友会による狩猟体験ブースでは、模擬銃やハンティングシミュレーターによる狩猟体験ができるコーナーが用意されていました。また、ジビエや獣害をテーマに活動している中学生のサポーターも参加し、来場者にチラシを配布しアピールしていました。

    本イベントは、ジビエだけでなく鳥獣被害対策や狩猟などについても、市民の方に幅広く知ってもらえる機会となっていました。

    フェス会場
    フェス会場の様子
    狩猟体験
    ハンティングシミュレーターによる狩猟体験コーナー
    BBQ
    猪肉のBBQ串とフランクフルト
    中学生
    チラシを配布する中学生サポーター(左)


    白ねぎ栽培の拡大で中山間地域の収益確保

    • 撮影場所:島根県大田市
    • 撮影日:令和6年11月18日

    大田市は水稲と畜産が盛んですが、最近では白ねぎの生産にも力を注いでおり、令和6年7月には、これまでの生産部会を「大田市白ねぎ生産組合」(9団体、栽培総面積585アール)へ名称変更し新たにスタートしました。

    今回、対応いただいた丹波 篤(たんばあつし)組合長のほ場は三瓶山の麓に位置し、標高は概ね340メートルです。大田市白ねぎ生産組合の収穫作業は高地からスタートし、平地へと産地を替えながら秋冬の需要に応えます。今後は、寒冷地を利用して夏ねぎの栽培に本格的に取り組むとのこと。主な出荷先は県内ですが、JAしまね石見銀山地区本部と連携し、販路拡大を目指し、東京・大阪市場への進出も視野に努力を重ねています。

    丹波組合長は、「技術的に安定栽培が難しいため今後も研究を重ね、大田市の特産品化に向けて関係機関と連携を進め、販路確保と生産拡大を図りたい」と、熱心にお話いただきました。

    組合長
    白ねぎ生産組合の丹波組合長
    白ねぎ
    冬需要への出荷を待つ白ねぎ
    メンバー
    白ねぎ生産組合のメンバー
    (JAしまね石見銀山地区本部提供 )


    「みえるらべる」を生産者に説明

    • 撮影場所:島根県浜田市
    • 撮影日:令和6年11月14日

    農林水産省は、消費者の選択に資するよう、化学肥料・化学農薬の使用低減など生産者の環境負荷低減の取組について、「みえる化」を進めています。「みえるらべる」は、取組の貢献度合に応じて星の数で表示したラベルの愛称です。

    島根県拠点は、令和6年11月14日(木曜日)、浜田市の「いわみーる」で開催された株式会社キヌヤ(寺戸裕之代表取締役)の産直コーナーに出荷する生産者を集めた情報交換会に出席しました。

    当日は、浜田市及び江津市の生産者37名に対し、動画を交えて「みえるらべる」の概要や、背景となるみどりの食料システム戦略等について説明し、利用者登録をお願いしました。

    同社からは、「今後は『みえるらべる』に取り組む生産者があれば、自社でも協力を行う」とのお話をいただいています。

    今後、「みえるらべる」が貼付された農産物が同社の店頭に並び、環境にやさしい農産物を消費者の方に選んでもらえることが期待されます。

    説明
    「みえるらべる」の説明の様子
    田村
    説明する田村行政専門員


    江津市において最適土地利用総合対策現地調査を実施

    • 撮影場所:島根県江津市
    • 撮影日:令和6年11月14日

    農林水産省は、中山間地域等における農用地保全を軸とした最適な土地利用を推進する最適土地利用総合対策を実施しています。

    島根県拠点は、令和6年11月14日(木曜日)、江津市で行われた全国土地改良事業団体連合会による現地調査に同行しました。

    調査では、国土交通省の防災集団移転促進事業を活用した集団移転を決断され、自宅と農地が離れることになる、長良川(江の川の支流)の谷あいに位置する松川町上長良集落のほ場を視察し、農地の維持管理などの地域が抱える課題について説明を受けました。

    江津市では地域課題解決のため、令和6年7月1日に地域農業・農地の将来の在り方を取りまとめた「地域計画」を策定・公告され、同農地も将来にわたり活用していく農地に位置づけられています。江津市担当者からは、「地域の意向を踏まえた同計画の実行に向けて、最適土地利用総合対策のほか市単独事業も活用して取り組んでいく。」と説明がありました。

    島根県拠点は、今後も江津市と連携しながら地域課題解決を図っていきたいと考えています。

    【関連URL】最適土地利用総合対策(農林水産省ホームページ)
       https://www.maff.go.jp/j/nousin/tikei/houkiti/saitekitochiriyo.html

    現地
    集落の方々による説明の様子
    集落
    松川町上長良集落
    市役所
    江津市役所での意見交換の様子


    2023年漁業センサス功績者へ農林水産大臣表彰状を贈呈

    • 撮影場所:島根県浜田市
    • 撮影日:令和6年11月11日

    令和6年11月11日(月曜日)、2023年漁業センサスにおいて功績のあった浜田共同水産加工業協同組合の小川啓吾さんに対し、守屋地方参事官から農林水産大臣表彰状を贈呈しました。

    小川さんは、これまで2013年、2018年及び2023年の3回にわたり「漁業センサス流通加工調査員」として調査の遂行に尽力され、水産行政施策の礎となる統計作成に大きく寄与されました。

    表彰状贈呈後、小川さんから同組合の魚粉等加工施設について説明していただきました。

    贈呈
    農林水産大臣表彰状の贈呈
    小川さん
    小川さん(右)と守屋地方参事官
    加工施設
    魚粉等加工施設


    伝統のほし柿作りが最盛期を迎えています

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年10月24日、11月8日

    松江市東出雲町上意東の畑(はた)地区で生産される「東出雲のまる畑ほし柿」は、400年以上の歴史を持ち、地理的表示(GI)保護制度(※)にも登録されています。

    島根県拠点は、令和6年10月24日、ほし柿を生産、加工、販売されている、畑ほし柿生産組合の役員の皆さんと意見交換を行いました。

    同組合の方は、「良質な柿を作るためには、土づくりや年5、6回の草刈りなど、年間を通して手間を惜しまないことが大事。また、水分量の調整が難しいが、気候風土を利用した自然(天日)乾燥によって、他とは違うほし柿ができる。」と、熱く話されました。

    原料の西条柿は、ひとつずつ丁寧に手をかけ皮剥きされています。秋晴れの空の下、紐に吊るされ整然と並ぶ柿すだれは、松江市の秋の風物詩となっています。12月頃には「飴色に輝く宝石」となり、出荷が始まるとのことです。

    (※)地理的表示(GI)保護制度とは、その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護する制度。

    【関連URL】畑ほし柿生産組合ホームぺージ(外部リンク)
       https://www.hatahoshigaki.jp/

    意見交換
    意見交換の様子(10月24日撮影)
    西条柿
    収穫間近の西条柿(10月24日撮影)
    作業
    皮剥き作業の様子(畑ほし柿生産組合提供)
    柿すだれ
    柿小屋に吊るされた柿すだれ(11月8日撮影)


    統計調査へのご協力に対し農林水産大臣感謝状を贈呈

    • 撮影場所:島根県大田市、出雲市
    • 撮影日:令和6年10月28日、11月5日

    統計の重要性に対する国民の関心と理解を深め、統計調査に対する国民のより一層の協力をいただくことを目的として、毎年10月18日を「統計の日」と定められています。農林水産省ではこの日を記念し、永年にわたり農林水産統計調査にご協力いただいた農林漁家の方々並びに、農林水産統計調査の実施等に多大な功績のあった個人又は団体に対して感謝状を贈呈しています。

    令和6年10月28日には農業経営統計調査農家として20年にわたりご協力をいただいている大田市温泉津町の森 徳行さんに対し、守屋地方参事官から農林水産大臣感謝状を伝達しました。

    今年度、島根県内では、農林水産大臣感謝状を4名の方に、また、中国四国農政局長感謝状を7名の方に伝達しました。

    令和6年度農林水産大臣感謝状受賞者(島根県・敬称略)
    森 徳行(大田市)農業経営統計調査(10月28日伝達)
    木下 崇(大田市)農業経営統計調査(10月28日伝達)
    北村一夫(出雲市)農業経営統計調査(11月5日伝達)
    川北 都(大田市)面積統計調査(10月28日伝達)

    伝達
    守屋地方参事官から森 徳行さん(左)に感謝状を伝達
    4名
    農林水産大臣感謝状を授与された皆様
    上段左から森さん、木下さん
    下段左から北村さん、川北さん

    10月

    木次酒造株式会社と輸出関係の意見交換を実施

    • 撮影場所:島根県雲南市
    • 撮影日:令和6年10月29日

    令和6年10月29日(火曜日)、島根県拠点は広島国税局課税第二部酒類業調整官と連携して、雲南市にある木次酒造株式会社(川本康裕代表取締役)を訪問し、輸出等に関する意見交換を行いました。

    木次酒造株式会社は、原料に地元の酒米と水、ラベルには地元の紙すき職人さんの和紙を使用し、地元雲南市にこだわった日本酒を生産しています。出荷先は主に島根県内ですが、過去には台湾へ輸出された実績があり、日本酒を輸出するにあたっての課題等を伺うため訪問しました。

    川本代表取締役は、「日本酒を輸出する際には、成分のデータ提供などが必要であり苦慮した。現在、醸造作業等ほぼ一人で行っているため、すぐに輸出に取り組むことは難しいが、販路を広げる意味でも輸出は重要と考えている。輸出を再開する際には、ぜひ支援してもらいたい。」と話されました。

    意見交換終了後には、酒蔵を案内してもらい、醸造過程、圧搾、酒造タンク等について説明を受けました。

    島根県拠点では、今後も輸出支援関係機関と連携し輸出促進に取り組みます。

    意見交換
    川本代表取締役(中央)との意見交換の様子
    タンク
    酒蔵に並ぶ酒造タンク


    スーパーサイエンスハイスクール指定校の生徒が島根県拠点に来訪

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年10月22日

    令和6年10月22日、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている島根県立松江南高等学校の1年生15名が、「SDGsと科学技術フィールド~企業・団体の活動から学び、未来構想のタネを見つけよう~」と題したフィールドワークで島根県拠点に来訪されました。

    同校は普通科高校であるため、講義では「日本の農林水産業の未来に向けて」と題し、農林水産省の役割や食料・農業をめぐる課題、農林水産省の主な施策等について、わかりやすく説明しました。その後、5人ずつのグループに分かれ、「災害用備蓄物品について知ろう」、「水稲の収穫量調査を体験しよう」、「食品表示の見方を勉強しよう」の各ブースで体験学習をしてもらいました。

    生徒の皆さんからは「農業の担い手が減少していることへの対応として、担い手育成、スマート農業の推進、農地を集積・集約し担い手に集めるなど、すごく良い政策だと思った」、「農林水産省の仕事は、農業者だけでなく私たちの生活にも深くかかわっていることを知ることができた」等の感想が寄せられました。

    今後、生徒の皆さんは今回の学びから自分たちで課題を設定し、探求活動を進め、同校で来年1月には成果報告会が予定されています。

    質問
    守屋地方参事官からの質問に応える生徒の皆さん
    災害用
    「災害用備蓄物品について知ろう」ブースの様子
    収穫量
    「水稲の収穫量調査を体験しよう」ブースの様子
    食品表示
    「食品表示の見方を勉強しよう」ブースの様子


    稲SGSの調製作業を行っています

    • 撮影場所:島根県安来市
    • 撮影日:令和6年10月21日

    安来市大塚町の農事組合法人おおつか営農組合(細田晋代表理事組合長)では、平成29年度に畜産クラスター事業を活用して、稲SGS(※)の調製・保管施設を整備し、SGS用稲の栽培に取り組んでいます(10.8ヘクタール)。

    稲SGSの調製は、収穫したもみから夾雑物(きょうざつぶつ)を取り除いた後、破砕機で粉砕し、加水しながら乳酸菌を添加した上で、フレコンバックに入れて密封し2か月間発酵させます。

    良質な稲SGSを生産するためには、原料となる生もみの水分に応じた適切な粉砕と加水・乳酸菌添加がカギとなるため、本年6月には、機械メーカー、畜産農家、JAとともに勉強会を開催し、品質向上にも取り組んでいます。

    生産した稲SGSは、市内4戸の畜産農家(肉用牛、乳牛)へ引き渡されます。同法人では、「今後も稲SGSを供給する畜産農家を増やしていきたい」とのことでした。

    (※)SGSとは、Soft Grain Silage 子実を破砕処理等しサイレージ化(乳酸発酵)した飼料

    調製施設
    稲SGSの調製施設(外観)
    破砕装置
    もみの破砕装置
    粉砕もみ
    粉砕されたもみ
    フレコン
    フレコンバックでの発酵


    「ゆず」で地域を守りたい!

    • 撮影場所:島根県益田市
    • 撮影日:令和6年10月16日

    益田市美都町で、林業を事業主体とし、農業、道の駅の経営などを行っている株式会社美都森林(土佐則幸代表取締役)を訪問し、同社の取組等について意見交換を行いました。

    同社では、地域の農地を守りたいとの思いから、耕作放棄地などを活用し、美都地域の特産品であるゆずを栽培しています(現在の栽培面積3.5ヘクタール)。

    ゆずは病気にも強く管理に手間のかからない果実ですが、環境と人への配慮を目指し、有機JAS認証を取得しています。有機栽培は、除草等の手間がかかりますが、販路や価格面で有利な取引につながっているとのことでした。生産されたゆずは、卸売会社を通じて加工用、生食用として販売しています。

    また、ゆずの収穫体験や、水田での田植え・稲刈り体験なども実施しており、交流活動にも取り組んでいます。

    同社では、今年度、新たに1.5ヘクタールの耕作放棄地にゆずの苗を植栽する予定で、現在、ゆずの選果場も建設中です。今後とも地域の農地と農業を守り、地域に貢献していくとしています。

    支局長
    ゆず園の前で説明を受ける守屋地方参事官(右)
    ゆず
    収穫間近のゆず
    ほ場
    田植え・稲刈り体験ほ場


    ご存じですか?「ウチワエビ」

    • 撮影場所:島根県浜田市
    • 撮影日:令和6年10月10日

    皆さんは、「ウチワエビ」という水産物をご存じでしょうか。「ウチワエビ」は、セミエビ科に属し、うちわのように平べったい姿をしています。島根県では浜田市など限られた地域で取り扱われており、希少価値の高いエビとされています。肉質は、程よい繊維質で口の中でほぐれ、甘みが強く旨味があるのが特徴です。

    はまだお魚市場(山陰浜田港公設市場)で仲買業を営む有限会社活魚植野では、浜田漁港に水揚げされた手のひらサイズの「ウチワエビ」が生け簀に入れられ販売されていました。

    植野信幸代表取締役によると、「ウチワエビは、新鮮なものを選んで刺身にするのがおすすめで、濃厚な味が噛むほどに増す。また、茹でたり、焼いてもよい。頭や殻は、みそ汁の具に使うととても良い出汁が取れて美味。これから冬にかけて水揚げが本格化して、旨味が一層増してくる。」とのことです。

    はまだお魚市場でも人気の一品である「ウチワエビ」、皆さんも一度ご賞味なさってはいかがでしょうか。

    生け簀
    生け簀のウチワエビ
    ウチワエビ
    新鮮なウチワエビ
    刺身
    ウチワエビのお刺身


    「バイオ炭」施用でサツマイモづくり

    • 撮影場所:島根県浜田市
    • 撮影日:令和6年10月10日

    島根県立大学浜田キャンパス地域政策学部地域づくりコース(伊藤 豊准教授)では、脱炭素社会や循環型社会の構築を目指して、バイオ炭の認知向上に取り組んでいます。

    二酸化炭素を取り込んだ植物を炭にしたバイオ炭を農地などに施用する方法は、炭素を地中に貯留することにつながることから、温室効果ガス削減に貢献する取組として2022年から「J-クレジット」 の認証制度の対象にもなっています。

    学生たちは地域で邪魔になっている竹からにバイオ炭を製炭し、大学周辺で借り受けた休耕地約3アールに施用して、クレジットの申請を行い、サツマイモなどの栽培に取り組みました。

    取材日には、収穫時期を迎えた4品種(シルクスイート、なると金時、紅あずま、安納芋)のサツマイモを、学生たちが傷つけないように丁寧に掘り出し、一株ごとに袋へ分けて収穫していました。学生たちは、収穫したサツマイモを、「バイオ炭施用で生産したサツマイモ」として、同県安来市の環境フェアや大阪の百貨店などで販売を行い、バイオ炭を用いた脱炭素政策の課題を生産から販売まで実際の体験を通じて明らかにすることを活動の目的としています。

    3回生の豊田悠希さんは、「これまで多くの苦労があったけど、ゼミの仲間が協力し合い、収穫日を迎えた喜びは大きい。これから販売に向け頑張っていきます。」と笑顔で力強く話されていました。

    バイオ炭
    学生が製造したバイオ炭
    収穫
    丁寧に収穫されるサツマイモ
    記念撮影
    秋晴れのもと収穫を喜ぶ学生たち
    笑顔
    笑顔で収穫(右側2人目が豊田さん)


    「島根県輸出支援機関等情報交換会」を開催

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年10月7日

    令和6年10月7日(月曜日)、島根県内の関係機関5組織(注)は「令和6年度第1回島根県輸出支援機関等情報交換会」を開催しました。

    この情報交換会は、島根県内の輸出事業者等が不安なく輸出に取り組むことができるよう、輸出を支援する関係機関が農林水産物・食品の輸出に関する支援制度・事業に関する情報を共有するために開催しています。

    関係機関からは、輸出に関する取組や事例等の情報提供があり、島根県拠点からも食料・農業・農村基本法の改正概要について情報提供を行いました。

    情報提供後の質疑応答及び意見交換では、参加者から補助金やそれぞれの取組に関する質問、今後の連携に関する活発な意見交換が行われました。

    島根県拠点では、今後も輸出支援関係機関と連携し輸出促進に取り組みます。

    (注)独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)、広島国税局酒類業調整官、島根県ブランド推進課海外展開支援室、株式会社日本政策金融公庫松江支店、中国四国農政局島根県拠点

    情報交換会
    情報交換会の様子
    支局長
    説明を行う守屋地方参事官

    9月

    三瓶そばの花が満開

    • 撮影場所:島根県大田市
    • 撮影日:令和6年9月29日

    三瓶山(標高1,126メートル)山麓で栽培されている三瓶そばの花が満開となっています。

    三瓶山麓では、三瓶⼭の噴火により降り積もった火山灰質の黒ボクの土壌と、日中と夜間の寒暖差が大きい高原気候という自然条件がそばの生産に適しており、江戸時代からそばが栽培されています。

    三瓶そばは、大田市三瓶町及び山口町で栽培される在来種のそばで、令和2年3月に農林水産省の地理的表示(GI)保護制度(※)に登録されています。

    (※)地理的表示(GI)保護制度とは、その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護する制度。

    【関連URL】地理的表示(GI)保護制度 登録の公示情報(農林水産省ホームページ)
       https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/0091/index.html

    三瓶山
    そば畑から望む三瓶山
    そば畑
    そば畑
    そばの花
    可憐に咲くそばの花


    「デジ活」中山間地域への現地訪問を実施

    • 撮影場所:島根県出雲市、雲南市
    • 撮影日:令和6年8月8日、9月19日

    島根県拠点は、令和6年8月8日の出雲市佐田町佐田地域づくり協議会を皮切りに、「デジ活」中山間地域として登録された浜田市、大田市、奥出雲町及び雲南市を訪問しました。

    島根県内には6市町の登録地域があり、半年に1回程度、地域の活動をフォローアップするため現地訪問を行っています。

    「デジ活」中山間地域とは、基幹産業である農林水産業の「仕事づくり」を軸として、地域資源やデジタル技術を活用し、多様な内外の人材を巻き込みながら社会課題解決に向けて取組を積み重ねることで活性化を図る地域のことです。

    出雲市佐田地域及び雲南市鍋山地域への現地訪問では、地元協議会と県や市に加え、農林水産省及び中国四国農政局の担当者がオンラインで参加して、これまでの取組状況や今後の取組計画について意見交換を行いました。

    今後は、浜田市及び邑南町の現地訪問を計画しています。

    佐田
    佐田地域での意見交換の様子(8月8日)
    鍋山
    鍋山地域での意見交換の様子(9月19日)

    秋の風物詩「ヨズクハデ」

    • 撮影場所:島根県大田市
    • 撮影日:令和6年9月18日

    大田市温泉津町西田地区では、稲を架けた姿がヨズク(フクロウ)が羽を休める姿に似ていることから「ヨズクハデ」と呼ばれる稲ハデを設置しています。

    「ヨズクハデ」は、丸太4本を四角錐状に立てた構造で、下から順に稲を架けていきます。横風に強く狭い面積で効率的に稲を乾燥させることができ、1基で米5俵分(約300キログラム)の稲を干すことができるとされてます。この製作技術は、国(文化庁)の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財に選定されています。

    西田ヨズクハデ保存会の中井秀三会長は「年々ヨズクハデは減っているが、これは西田の原風景。頑張って残していきたい。温泉津の自然、歴史や文化に触れながら交流を深め、地域・人づくりを行いたい。」と話されました。

    今後は、この活動をもっと地域に定着させ、県内外からの関係人口を拡大していこうとされています。

    ヨズクハデの構造
    ヨズクハデの構造
    ヨズクハデ
    ヨズクハデ


    新たな作物栽培で経営の安定を目指す若手農業者との意見交換

    • 撮影場所:島根県益田市
    • 撮影日:令和6年9月11日

    益田市美都町において、14棟のビニールハウスで野菜生産に取り組む「あおき農園」の青木昌碩(まさひろ)代表を訪ね、意見交換を行いました。

    青木代表は島根県立農林大学校を卒業と同時に、リタイアするほうれんそう農家のハウスを購入し、平成30年4月に新規就農されました。いきなりの独立就農であったため、試行錯誤の日々だったそうですが、ご家族の支援や先輩農家の指導に支えられながら経営されてきました。

    現在は認定農業者として、ニラや葉わさびの栽培にも取り組み、経営も軌道にのってきたとのことでした。さらに、近年の夏場の高温によりほうれんそうの生育及び収量に影響が出始めたため、今年の夏からは新たにミニトマト(アイコ)の栽培に取り組み始め、11月ごろまで順調に出荷できる見込みだそうです。新規就農して6年目、経営の安定を目指して日々奮闘されています。

    青木代表
    栽培管理等について説明される青木代表(右)
    ハウス
    新たに取り組んでいるミニトマト


    島根県オリジナル品種「神紅」ぜひ食べてみてください!

    • 撮影場所:島根県安来市
    • 撮影日:令和6年9月5日

    安来市広瀬町の足立ぶどう園では、「神紅(しんく)」やシャインマスカットなど約30種類のぶどう栽培に取り組んでいます。

    「神紅」とは、神話の国として知られる島根県のオリジナル品種であり、シャインマスカットとベニバラードを掛け合わせ、大粒・鮮やかな紅色で紅茶を思わせる芳醇な香りと食味が良好なのが特徴です。神紅の糖度は20度以上、中には26度以上のものもあり、令和6年、島根県内では62経営体が6.6ヘクタールで栽培しています。

    足立ぶどう園では、平成29年から神紅を栽培し、現在は未成園を含め約20アールまで拡大され、反射マルチ等を用いて着色と糖度向上のために多くの手間をかけ栽培しておられました。

    代表の足立さんは、「神紅を全国の皆さんに1回は食べてみてほしい。糖度20度以上でないと出荷できないなど出荷基準が厳しいため、1度食べるとその魅力に取りつかれ、衝撃を受ける。」と話してくださいました。

    【関連URL】足立ぶどう園ホームページ(外部リンク)
       https://www.adachi-grape.jp/contents/category/about/

    代表
    神紅の説明を行う代表の足立さん
    神紅
    収穫期を迎えた神紅
    ハウス
    ハウス内での栽培の様子

    8月

    JAしまねやすぎ地区本部運営委員会研修会で基本法改正のポイントを説明

    • 撮影場所:島根県安来市
    • 撮影日:令和6年8月27日

    令和6年8月27日(火曜日)、島根県拠点は、安来市のJAしまねやすぎ地区本部赤江支店2階会議室において開催された「JAしまねやすぎ地区本部運営委員会研修会」で、食料・農業・農村基本法改正のポイント及び、環境負荷低減のクロスコンプライアンスについて説明を行いました。

    研修会には、JAしまねやすぎ地区本部役職員、運営委員の約30名が参加され、当拠点の説明後、地域農業・農村の諸課題、農産物の適正な価格形成について、意見交換を行いました。

    会場
    研修会の様子
    板倉総括
    説明を行う板倉総括農政推進官

    見頃を迎えたひまわり

    • 撮影場所:島根県出雲市
    • 撮影日:令和6年8月15日

    出雲市斐川町「出雲縁結び空港」に隣接する、農事組合法人おきす(森脇康博代表理事)のほ場で、ひまわりが見頃を迎えています。

    同法人では、水稲の転作作物として、景観用、搾油用のひまわり15品種を栽培されており、種まき体験や開花時の摘み取り園などのイベントも開催されています。

    搾油用ひまわりは、現在、満開となっており今月18日頃までが見頃で、9月20日頃には刈取りをされ、ひまわりの種を収穫されるとのことです。

    【関連URL】農事組合法人おきすホームページ(外部リンク)
       https://www.okisu.jp/

    全体
    鮮やかに咲き誇る搾油用ひまわり
    アップ
    太陽に向かって咲くひまわり
    飛行機
    ひまわり上空を飛ぶ飛行機

    出雲市農政会議が主催した研修会で基本法改正のポイントを説明

    • 撮影場所:島根県出雲市
    • 撮影日:令和6年8月9日

    令和6年8月9日(金曜日)、島根県拠点は、出雲市のラピタウェディングパレスにおいて出雲市農政会議が主催した研修会で、食料・農業・農村基本法改正のポイントの説明を行いました。

    研修会には、出雲市農政会議会員、出雲市議会議員、出雲市及びJAしまね出雲地区本部役職員など約90名が参加され、熱心に耳を傾けていました。

    会場
    会場の様子
    総括
    説明を行う谷本総括農政推進官

    天然のクーラー「八雲風穴」

    • 撮影場所:島根県出雲市
    • 撮影日:令和6年8月8日

    出雲市佐田町の八雲風穴(やくもふうけつ)は、溶岩が固まってできた地下の岩の隙間から冷風が吹き出していることから「天然のクーラー」と呼ばれ、毎年夏になると涼を求め多くの人が訪れます。

    風穴では、年間を通して10度前後と気温の変動が少なく、昔から天然の冷蔵庫として農林産物の保管に利用されてきました。その後、各家庭に冷蔵庫が普及したことから、今ではワインの熟成に活用されています。

    取材当日の外気温は、立秋を過ぎたとはいえ30度と真夏の暑さでしたが、風穴の地下2階の気温は7度で、肌寒さを感じるほどでした。

    朝原地区の住民でつくる「八雲風穴活性化 風太郎グループ」が管理しており、今年は、9月1日まで公開されます。

    【関連URL】八雲風穴ホームページ(外部リンク)
       http://www.wind-cave.jp/

    外観
    八雲風穴の外観 外気温は30度
    地下1階
    地下1階の気温は14度
    地下2階
    地下2階の気温は7度
    説明文
    地下1階に設置された説明文

    7月

    水稲栽培の中干し期間延長に取り組む事業者と意見交換を行いました

    • 撮影場所:島根県雲南市
    • 撮影日:令和6年7月25日

    令和6年7月25日(木曜日)、中国四国農政局 田中次長は、株式会社アルプロン及び雲南市とJ-クレジット制度「水稲栽培における中干し期間の延長」の取組等について、意見交換を行いました。

    株式会社アルプロンは、カーボンクレジット導入促進などを目的とした地域連携協定を雲南市と締結し、この取組の運営管理者となっています。令和6年度は、同取組に賛同した雲南市、奥出雲町及び飯南町の農業者が、合計約350ヘクタールの水稲栽培において、7日間の中干し期間延長に取り組んでいます。

    奥村取締役は、「農業での脱炭素の取組のカーボンクレジット化を進め、地域の農業所得の向上とお米の付加価値向上を図りたい。今後は、この取組を各地域に広げたい」と意気込みを話されました。

    意見交換
    意見交換の様子
    ほ場
    農業者から説明を受ける農政局職員

    山王寺本郷棚田実行委員会と意見交換を行いました

    • 撮影場所:島根県雲南市
    • 撮影日:令和6年7月23日

    令和6年7月23日(火曜日)、島根県拠点は、「つなぐ棚田遺産」に認定されている雲南市の山王寺本郷棚田実行委員会(高島幹雄会長)と、棚田の保全に係る取組状況について、意見交換を行いました。

    山王寺の棚田は標高約300メートルの山腹に位置し、19ヘクタールの面積に約200枚もの棚田があります。

    同委員会は、令和2年度中国四国農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」奨励賞に選定されており、棚田のオーナー会員制度やトラスト会員制度を導入して保全活動への支援につなげるとともに、関係人口の創出・拡大に取り組んでいます。

    高木事務局長からは、「高齢化による就農者数減少や耕作放棄という悩みはあるが、移住者に対し自治会が積極的に関わることによって、後継者問題の解消や無理のない保全活動につなげて、棚田を守っていきたい」との話がありました。

    意見交換
    意見交換の様子
    案内板
    棚田に設置された案内板
    棚田
    ドローン撮影による山王寺本郷の棚田風景
    (山王寺本郷棚田実行委員会提供)
    事務局長
    高木事務局長(右)から棚田について
    説明を受ける守屋地方参事官

    安来市の農業者と意見交換を行いました

    • 撮影場所:島根県安来市
    • 撮影日:令和6年7月17日

    令和6年7月17日(水曜日)、中国四国農政局 仙台局長は、Iターン就農し、安来市でいちごを生産する「おおもりファーム」の大森雄介氏(やすぎアグリ合同会社 代表)及び、安来市で有機JAS認証米などの水稲や大豆の生産を行う「農事組合法人ファーム宇賀荘」の岡田一夫代表理事組合長ほか3名とそれぞれの取組状況について、意見交換を行いました。

    大森氏からは、就農6年目を迎え、農地確保の難しさや資材価格高騰によるハウス等の施設整備の難しさを感じる中で、新たに広島県庄原市高野町等で夏いちごの生産を始め、今後は冬から初夏にかけて生産しているいちごだけではなく、夏いちごの生産にも力を入れていきたいとの話がありました。

    岡田組合長からは、コロナ禍で中断していたグリーンコープ生協とっとりの会員との交流会を再開し、6月に実施した田植え交流会にはスタッフを含め100名以上の参加があり大盛況だった等の話がありました。その後、令和4年3月に竣工した有機JAS認証米専用の乾燥調製施設を視察し説明を受けました。

    おおもり
    おおもりファームでの意見交換の様子
    宇賀荘
    ファーム宇賀荘での意見交換の様子
    施設
    岡田組合長(右)から有機JAS認証米専用の
    乾燥調製施設の説明を受ける中国四国農政局長

    農大祭で「みえるらべる」をPR

    • 撮影場所:島根県大田市
    • 撮影日:令和6年7月13日

    令和6年7月13日(土曜日)、島根県立農林大学校において「第40回農大祭」が開催され、多くの来場者で賑わいました。

    島根県拠点は、しまね農業女子の出店コーナーで、生産者が環境負荷低減に取組み生産した農産物であることを消費者等に伝える「みえるらべる」や、食品の適正な価格形成に向けた広報活動である「フェアプライスプロジェクト」のチラシを配布しPRしました。また、「ディスカバー農山漁村(むら)の宝(第11回選定)」のエントリー募集のパネル、昨年の第10回選定において、グランプリを受賞した「大田商工会議所」と優秀賞(個人部門)を受賞した「笠木真衣 氏」の取組内容のパネルを展示するとともに、チラシを来場者に配布し紹介しました。

    来場者からは、農業分野での環境負荷低減の取組に対し関心が寄せられたり、資材価格等の高騰下における適正な農産物価格の形成の重要性に関する声がありました。

    【関連URL】
     環境負荷低減の取組の「見える化」ラベルの愛称が決定!(農林水産省ホームページ )
      https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/b_kankyo/240614.html

     フェアプライスプロジェクト(農林水産省ホームページ)
      https://www.maff.go.jp/j/shokusan/fair-price-project/index.html

    オープニング
    オープニングの様子
    会場
    会場の様子
    チラシ
    パネル展示とチラシ配布の様子

    災害用備蓄食品をフードバンクへ提供

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年7月10日

    国の災害用備蓄食品について、食品ロス削減及び生活困窮者支援等の観点から有効に活用するため、入れ替えにより災害用備蓄食品の役割を終えたものについて、原則として、フードバンク団体等への提供に取り組んでいます。

    令和6年7月10日(水曜日)に島根県拠点は、「特定非営利活動法人フードバンクしまね あったか元気便」に対し、缶詰216缶と保存水60本を引き渡しました。

    同法人は、松江市内の小中学校の「就学援助世帯」の子供たちと家族を対象に、無償での食品提供を通じて「くらしと子育て」を応援する活動を行っています。

    食品を受け取った大木理之事務局長は、「現在は、24の小中学校の約550世帯を対象に食品提供を行っている。一人親世帯が多い中で、缶詰等の食品は非常に喜ばれる。早速、明日の引き渡しに使用したい。今後ともご協力をお願いする。」と述べられました。

    農林水産省ではポータルサイトを設け、各府省庁からの災害用備蓄食品の提供予定情報及び提供結果を取りまとめて公表を行っています。

    【関連URL】国の災害用備蓄食品の提供ポータルサイト(農林水産省ホームページ)
    https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/portal.html

    引き渡し
    大木事務局長(右)へ引き渡す守屋地方参事官
    物品
    提供した災害用備蓄食品

    島根県認定農業者組織ネットワーク総会で基本法改正のポイントを説明

    • 撮影場所:島根県益田市
    • 撮影日:令和6年7月8日

    令和6年7月8日(月曜日)、島根県拠点は、益田市の「島根県芸術文化センター グラントワ」で開催された、島根県認定農業者組織ネットワーク総会に出席し、食料・農業・農村基本法改正に至った経緯や、新たな基本理念など見直しのポイントについて説明するとともに、食料供給困難事態対策法、環境負荷低減のクロスコンプライアンスなど、最近の農政について講演を行いました。

    講演会に引き続き行われたグループディスカッションでは、島根県農業の維持・発展について議論がなされ、活発な意見交換の場となりました。

    総会
    講演会の様子
    総括
    講演を行う谷本総括農政推進官

    6月

    アイガモ農法で有機JAS米を生産しています

    • 撮影場所:島根県吉賀町
    • 撮影日:令和6年6月27日

    吉賀町の農事組合法人立河内絆(たちごうちきずな)では、設立された平成30年からアイガモ農法による水稲栽培に取り組んでおり、有機JAS認証を取得しています。

    アイガモ農法の利点は、アイガモが田んぼの害虫や雑草を食べることのほか、田んぼを泳いで土をかき混ぜ水が濁り、光合成が抑えられて雑草が育ちにくくなること、また、アイガモの糞は肥料になること等があります。

    令和6年度は、水稲を作付けした全てのほ場8.8ヘクタールに10アール当たり10羽のアイガモを放鳥しています。逃げ出すアイガモ、カラスやイタチ等の被害に遭うアイガモもいますが、残ったアイガモは毎日害虫駆除と除草作業を行っています。

    収穫された有機JAS米は、町内の学校給食に使用される他、県外の生協や卸売業者に「鴨ん米米(かもんべいべい)」として、出荷されています。

    神手勇治(じんでゆうじ)代表理事は、「逃げ出すアイガモを減らすため、田んぼごとのネット張りや毎日の田んぼでの餌やり等、アイガモ農法を継続することは大変だが、学校給食を含め、有機JAS米の需要は多いため、現状規模の維持を基本に、少しでも面積拡大を行いたい。」と話されていました。

    ねぐらから出動
    ねぐらから出動するアイガモ
    作業
    害虫駆除と除草作業をするアイガモ
    パッケージ
    「鴨ん米米」のパッケージ

    吉賀町で「オーガニック給食の日」

    • 撮影場所:島根県吉賀町
    • 撮影日:令和6年6月27日

    「オーガニックビレッジ宣言」を行い、地域ぐるみで有機農業の推進に取り組んでいる吉賀町では、以前から町内すべての小中学校の給食に有機栽培された米を使用してきました。しかし、野菜については一部のみとなっていたことから、町全体で有機農業により生産された野菜の使用拡大を目指す取組として、6月27日に「オーガニック給食の日」が初めて実施されました。

    取材した六日市小中学校ランチルームでは、集まった約130 名の児童生徒たちが、生産者の説明を聞きながら、おいしく給食を味わっていました。当日のメニューは、ご飯、揚げ豆腐の野菜あんかけ、シャキシャキポテトサラダ、よしかたっぷり味噌汁、牛乳でした。

    吉賀町では、当面は「オーガニック給食の日」を年間2~3回開催することを目指し、機運を高めるためのオーガニック給食に関する講演会等の実施も計画しているとのことで、今後の取組拡大に期待がもたれるところです。

    児童
    生産者の話を聞きながら給食を食べる児童生徒
    (吉賀町提供)
    町長と一緒
    町長と一緒に給食を食べる児童生徒
    (吉賀町提供)
    メニュー
    有機栽培の米や野菜を使用したメニュー

    出雲市でたまねぎの収穫が最盛期

    • 撮影場所:島根県出雲市
    • 撮影日:令和6年6月11日

    出雲市斐川町の農事組合法人あかつきファーム今在家では、たまねぎの収穫が最盛期を迎え、組合員は作業に追われています。

    同法人は、令和3年からたまねぎ生産の取組を開始し、3年目を迎える今年は初年度の3倍となる4.9ヘクタールまで作付面積を拡大しています。すでに早生品種の収穫は終わり、当日は中生品種を「令和2年度補正産地生産基盤パワーアップ事業」で導入した大型収穫機を駆使し、組合長ほか8名の組合員が手際よく作業を行っていました。収穫したたまねぎは鉄コンテナに入れられ、同法人が所有するトラックで出雲市斐川町にある、JAしまね「広域玉葱調整保管施設」へ出荷されます。

    たまねぎの収穫を終えるとWCS用稲を植え付け、秋に刈り取りをした後、たまねぎを植え付けて輪作を行うことで、水田をフル活用して取り組むとのことです。

    乾燥
    掘り起こされほ場乾燥しているたまねぎ
    収穫
    大型収穫機により作業効率が大幅に向上
    コンテナ
    収穫後は鉄コンテナに

    5月

    特産デラウェアの出荷を迎えています

    • 撮影場所:島根県出雲市
    • 撮影日:令和6年5月22日

    出雲市大社町で特産のぶどう「デラウェア」の収穫・出荷が始まっています。

    島根県におけるデラウェアの生産は歴史も古く、関西・中国地方など、西日本を中心に出荷されており、県を代表するぶどう品種の一つです。

    県内のデラウェアの主要な産地である出雲地域では、4月下旬からは加温栽培品の出荷が始まり、7月下旬まで無加温栽培品の出荷が続きます。

    今回取材した生産者によると、「例年2Lサイズが中心だが、本年は4月の雨量が少なかったため、やや小粒のものが多くなっているものの、糖度はJAの出荷基準18度を超える甘みの強いものが多い。」とのことです。

    加温ハウス
    加温ハウスでの栽培の様子
    デラウエア
    出荷期を迎えたデラウェア
    箱詰め
    箱詰めされたデラウェア

    二条大麦の刈取りが最盛期

    • 撮影場所:島根県出雲市
    • 撮影日:令和6年5月20日

    島根県産二条大麦の主産地である出雲平野では、5月中旬から刈取り作業が始まりました。

    出雲市斐川町の農事組合法人上直江ファームでは、約12ヘクタールで栽培を行っており、5月19日から刈取り作業を始め、撮影当日は収穫作業に追われていました。この日収穫した麦は、ビール用や麦茶用として、JAしまねへ全量出荷されます。

    同法人によると、「本年の収穫量の見込みは、草丈が短く株数も少ないため、平年より少ない。」とのことでした。

    出雲平野での二条大麦の刈取り作業は、5月末まで続きます。

    コンバインでの刈取りの様子
    コンバインでの刈取りの様子
    出雲平野
    出雲平野に広がる二条大麦

    水稲の湛水直播で作業省力化

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年5月17日

    松江市新庄町の農事組合法人にこにこファーム新庄(津森邦夫代表理事組合長)は、作業の省力化のために、水稲の湛水直播(たんすいちょくは)に取り組んでいます。

    湛水直播は、水を張った水田にコーティング処理された種もみを直接播くことにより、育苗や田植え作業が省かれ、作業負担の軽減化、低コスト化が図られるというメリットがあります。

    これまでは背負い式の動力散布機による播種(はしゅ)を行っていましたが、作付面積拡大を見据えた更なる省力化に向けて、令和6年産からより作業を効率化するため従来から使用していた乗用田植機に新たに導入した播種機を換装し、水稲作付面積約25ヘクタールのうち約4ヘクタールのほ場で湛水直播を行う予定です。

    取材当日は、機械導入して初めての作業のため、構成員の他、島根県、JA等多くの関係者が見守る中での作業となりました。

    同法人は、ほ場整備を機に令和2年に集落営農を法人化しましたが、組合員の高齢化や経営面積の拡大により作業要員の不足が懸念されるため、今後も湛水直播の面積拡大を考えているとのことでした。

    湛水直播の様子
    湛水直播の様子
    種もみ投入
    播種機にコーティング種もみを投入
    関係者
    作業を見守る関係者

    島根県立農林大学校で施策説明を実施

    • 撮影場所:島根県大田市
    • 撮影日:令和6年5月17日

    令和6年5月17日(金曜日)、中国四国農政局島根県拠点は、島根県立農林大学校農業科の学生33名を対象に、「日本の農林水産業の未来に向けて」と題し、食料・農業・農村基本法の見直しやみどりの食料システム戦略などの施策を説明するとともにBUZZMAFF(YouTube)の紹介を行いました。

    講義では、生徒の皆さんが資料にメモを書き込むなど熱心に聞く姿が印象的で、農業に対する思いの強さを感じました。

    講義後に行ったアンケートでは、「農林水産省の方たちがやっておられることが今日の講義で分かったので、私たちも取組に参加できるまで成長できるように頑張りたいです。」、「農業のことについて、若い人に知ってもらうためにYouTubeチャンネルがあるのは良いと思いました。」といった意見や感想が寄せられました。

    講義
    施策説明の様子
    支局長
    講義を行う守屋地方参事官

    ドローンによるほ場センシングサービスが始まりました

    • 撮影場所:島根県吉賀町
    • 撮影日:令和6年5月15日

    吉賀町の有限会社宗正建設では、自社が持つノウハウを活用した新たな事業展開として、ドローンを利用した農業支援サービス事業を開始しました。令和5年度に農業者への説明等の準備を行い、本年度から試験的運用を行っています。

    提供するサービスは、水稲作を対象に、特殊なセンサーを搭載したドローンで上空からほ場の稲の生育状況や病害虫の発生状況等を計測(センシング)し、その分析データを提供するもので、取材当日は、田植直後の水田を計測し、初期段階の生育状況を把握していました。

    ドローンは、あらかじめ設定した範囲内を自動航行し、計測に要する時間は、地形により変わるものの、1ヘクタールを1分程度で終えることができ、計測後の分析もパソコンを用いて5分程度で行えるなど、ほ場の中に入ることなく短時間で生育状況の把握が可能になっています。

    ドローンに搭載したセンサーは、人間の目には見えない植物の微妙な変化も把握できることから、同社では、今後データを蓄積して病害虫が発現する前の発見にもつなげたいとのことです。また、農業に従事する人手不足が顕在化している中、データに基づく農業を求める現場の要請に応えていきたいとしています。

    ドローン
    特殊なセンサーを搭載したドローン
    センシング
    ドローンによるセンシング
    パソコン
    参考として測定したほ場の高低差

    中国四国農政局「ディスカバー農山漁村の宝」選定地区でシバザクラ祭り開催

    • 撮影場所:島根県安来市
    • 撮影日:令和6年5月3日

    棚田へのシバザクラの植栽活動を通じて都市との交流・地域活性化を図り、令和5年度中国四国農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」に選定された安来市広瀬町東比田地区の永田集落では、毎年シバザクラが咲く時期に合わせてシバザクラ祭りを開催しています。

    今年も4月20日から5月6日にかけて開催され、5月3日には満開のシバザクラの下で、ステージイベントや地元食材を使用した食事提供などが行われ、多くの来場者で賑わいました。当日の開会式では、島根県拠点から須山総括農政推進官が来賓あいさつを行いました。

    また、祭りには1泊2日でインターンシップによる4名の参加者があり、イベントの手伝い等を行いながら地域の方々と交流を深めました。

    会場の風景
    会場の風景
    代理
    あいさつをする須山総括農政推進官
    インターン
    あいさつをするインターンシップ参加者
    シバザクラ
    畦畔に植えられた満開のシバザクラ

    4月

    ペースト施肥田植機により環境負荷の低減と作業労力を軽減

    • 撮影場所:島根県松江市
    • 撮影日:令和6年4月26日

    松江市の農事組合法人カサーレ出雲郷(あだかえ、岸本定朝代表理事)では、プラスチック被膜肥料を使用した田植同時施肥を行っていましたが、昨年から新たにペースト2段施肥(※)技術を採用した田植機を導入することにより、プラスチックごみの排出を削減し、環境負荷の低減と労力軽減に取り組んでいます。また、ペースト肥料は専用のチャージャーを使用し、補給作業を大幅に省力化しています。

    岸本代表は、「ペースト肥料は20キログラム包装で運ぶのも大変だが、大型タンクからチャージャーを使用することで補給作業が非常に楽になる。また、ペースト2段施肥は、昨年のような猛暑にも肥料切れすることもなく対応できた。」と話してくださいました。

    (※)ペースト2段施肥とは、ペースト肥料(一定の粘性を持たせた側状施肥専用の液状肥料)を専用の田植機を用いて土中の上下2段に分けて施肥することで、根の生長に伴って肥料成分が吸収されるため、追肥が不要となる。また、土中に施肥するノズルの深度を変えることで肥効の発現時期を調節することができる。

    田植
    ペースト施肥田植機による田植作業
    大型タンク
    ペースト肥料を田植機タンクへ注入
    田植機タンク
    田植機タンク
    ノズル
    上下のノズルから施肥

    「しまたたけのこ」出荷最盛期

    • 撮影場所:島根県安来市
    • 撮影日:令和6年4月17日

    安来市島田(しまた)地区の名産である「しまたたけのこ」の出荷が最盛期を迎えています。

    島田加工農業協同組合(岩崎義明代表理事組合長、組合員36名)の集荷場では、組合員が収穫した朝どれのたけのこが運び込まれ、たけのこの先端部の色合いを見ながら等級(1等、2等、3等)やサイズ別に仕分けされ箱詰めされていました。

    しまたたけのこは、粘土質の赤土で育ち、繊維質が柔らかく風味があるのが特徴で、主に阪神市場に出荷されるほか、集荷所での直売やメール等での注文も受け販売しています。

    今年は、豊作が期待される「表年」に当たり、昨年実績より6トン多い25トンの出荷が見込まれており、出荷は今月末頃まで続きます。

    【関連URL】島田加工農業協同組合ホームページ(外部リンク)
          https://shimatatakenoko.wixsite.com/website

    島田加工農業協同組合
    島田加工農業協同組合
    たけのこ
    収穫されたたけのこ
    仕分け作業
    仕分け作業の様子
    仕分けされたたこのこ
    サイズ別に仕分けされたたけのこ

    新茶の収穫近づく

    • 撮影場所:島根県浜田市
    • 撮影日:令和6年4月15日

    令和6年4月15日(月曜日)、株式会社扇原茶園(せんばらちゃえん、佐々木貴裕代表取締役社長)に伺い意見交換を行いました。

    同社は、先々代が島根県西部に位置する浜田市の山地を昭和40年に購入し、開墾、造成して茶を植栽したことに始まります。その後の規模拡大を経て、現在の代表取締役会長である佐々木玲慈氏が加工・製品の販売・体験農園を展開するとともに、飲料メーカー大手との取引を開始。今では島根あさひ社会復帰促進センター受刑者の構外農作業を受託するなど地域になくてはならない、島根県西部の茶産地を代表する事業者へと発展しています。

    当日は雄大な茶畑に新芽が芽吹き、春風に気持ちよさそうに揺れていました。今は機械化しているため、「一芯三葉」(芯とその下の3枚の葉)までの伸長を待って4月下旬に一番茶を収穫予定とのことです。

    一面に広がる茶畑
    扇原茶園の茶畑の様子(扇原茶園提供写真)
    新芽
    春風に揺れる新芽(扇原茶園提供写真)

    お問合せ先

    中国四国農政局島根県拠点
    担当者:地方参事官室
    電話:0852-24-7311(代表)