令和6年度消費者団体等との意見交換会(広島県)の概要:中国四国農政局
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中国四国農政局

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    令和6年度消費者団体等との意見交換会(広島県)の概要

    中国四国農政局では、消費者団体等との意見交換会を広島市で開催しました。
    概要については、以下のとおりです。

    1. 開催日時、場所

    令和6年10月11日(金曜日) 13時30分~15時30分
    広島合同庁舎2号館  6階  広島県拠点第1会議室

    2.行政からの情報提供

    円滑な食品アクセスの確保について説明

    3. 出席者(順不同、敬称略)

    • 広島県地域女性団体連絡協議会
    • 公益社団法人  広島消費者協会
    • 公益社団法人  広島県栄養士会
    • 広島県生活協同組合連合会
    • 広島県消費者団体連絡協議会
    • 広島県食生活改善推進員協議会
    • JA広島県女性組織協議会
    • 広島県漁協女性部連合会
    • 社会福祉法人正仁会  あいあいねっと
    • NPO法人  広島こども食堂支援センター
    出席者計  19名
      消費者団体等    8名
      フードバンク団体    1名
      こども食堂支援団体    2名
      農政局    8名

    4.団体からの取組紹介

    (1)社会福祉法人正仁会  あいあいねっと
      あいあいねっとは、2007年に立ち上げ、「食品をロスしない、食べる物は食べるためにある」をモットーに、食品ロスを有効活用するフードバンク活動とともにまちづくり、地域づくりを進めている。
      当初は、生活困窮者の支援団体に食品を無償提供し、個人には直接提供をしていなかったが、コロナ禍の時期、飲食関係、宿泊関係の閉店縮小が相次ぎ、女性の非正規雇用の方からSOSの声を多く受けるようになり、個人に食料提供を開始した。
      2022年には年金暮らしの高齢者の方から切実なSOSの声が増えている。このような状況で、個人支援のなかでも宅配の依頼が増え、宅配料等資金の捻出がだんだん困難になっていった。現在全国的にフードバンクに寄贈される食品の量が極端に少なくなっているなか、あいあいねっとも例外ではない。寄付も減っている状況のため、本年4月から宅配料を着払いにしたところ依頼はかなり減少した。しかしギリギリで生活している方々の依頼に何とか応えてあげようと苦肉の策をとっている。
      本年、広島市の助成金を受け、子育て世帯へ詰め合わせの寄付品を無料で郵送する取組を開始し、129世帯の申込があり、大きな反響を得た。
      また、当初から人と人や地域のつながりは食品ロスと非常に関係性があると感じ、食品ロスを活用した地域づくりを積極的に行っている。例えば地域で、高齢者の薬の飲み方、年金、ゴミ出しなど身近な話題の講座を行った後、寄付食材で調理したカレー等を地域の方と一緒に食べて交流を深めている。小中高校、大学でも講座を実施するなど、啓発活動を今後も継続していきたい。

    (2)NPO法人  広島こども食堂支援センター
      広島こども食堂支援センターは、2019年に設立し、こども食堂の開設支援、運営費助成、スタッフ研修等を行っている。また、代表が各地で普及啓発を行うとともに、意欲のある方のサポートをしている。こども食堂を始めようと思えば、誰でも、個人でも可能である。現在、広島県内のこども食堂は、205件にまで増加している。
      こども食堂を勘違いしている人の多くは、こどもだけが入れる食堂と思いがちだが、「こどもだけでも」入れる食堂であり、大人も地域の方も入れる。一般的にこどもは無料か100円、大人300円程の低価格で運営しているところが多い。
      開催状況は、月1回で土日開催が多く、無料の公共施設を使用されているところが多い。
      こどもの貧困対策になっているかというと、実態として月1回だけ開催のところがほとんどであり、来られた方が貧困家庭かも不明であるため、非現実的。こどもの貧困対策を目的に支援すると、貧困家庭という目で見られることを恐れて、実際に困っている人を含めて誰もが来にくくなってしまう。このため、あえて目的を明確にせず「友だちと遊びたい」等、参加者個々の目的に任せている。
      その結果として、こどもには家庭の状況に関わらず地域とのつながりができ、保護者にとってはほっと一息つける貴重な時間、スタッフにとっては気軽なボランティアの機会、課題を抱えている家庭にとっては必要な支援につながるきっかけとなり、地域には支え合いの機運が醸成される。
      課題は、財政基盤が弱いこと。自由度の高さを崩さないまま、民間からの援助を集めたい。また、主となって運営する人材が不足しているため、フォローアップを行っている。
      今後の目標は、県内460の小学校区に最低1か所のこども食堂の設置を目指して、活動を継続していきたい。

    5.出席者からの主な意見・要望・質問等   

    〇フードバンク、こども食堂に関する意見・要望

    • 初めてこのような事例発表を聞いて、頭の下がる思いである。
    • 近隣のこども食堂の紹介イベントに参加していきたい。
    • 県内の小学校区にこども食堂を最低1か所作ることが目標と聞いたが、まだ少ない現状に地域によっては難しいところもあることがわかった。
    • こども食堂について、間違ったイメージを持っていたので改めたい。
    • 生活に困っている人が利用するものと意識していたが、仕事や家事、子育てで限界になった若い母親がリラックスできる場所になっていることに感銘を受けた。
    • こども食堂は、栄養バランスを考えた献立にしている団体はあるが、少ない人員で作るため調理工程がわかりやすいカレーになることが多いと聞き、栄養・調理面の知識をもったボランティアが増えるとよいのではないかと思った。
    • 月1回のカレーでも、こどもが食する喜びを感じ、良い思い出を積み重ねて過ごせるように何か協力していけることを考えていきたい。
    • 衛生面の管理をないがしろにしてはいけない。保健所には相談と協力を求めてはどうか。また、衛生管理の知識があるボランティアがいれば安心して活動しやすい。
    • こどもだけでなく、大人も高齢者も孤独を感じている時代に、共食できる場があることが大切。私も協力していきたい。

    〇行政に対する意見・要望

    • フードバンク活動で一番ネックになっていることは輸送問題だと思うから、行政の補助事業を輸送費支援等にもっとつなげていくとよいのではないか。
    • 輸送問題については、行政が宅配業者等と連携して取り組むことで支援をしていただきたい。
    • フードバンクは、人や資金が不足しているため時間もない。様々な活動のコーディネートを行政に行っていただけると非常に助かる。
    • こども食堂の対策は、社会福祉協議会が密接に関わっているため、農政局として今後社会福祉協議会との関係を大切にしながら実施してほしい。

      6.その他(意見交換会写真等)


       
      意見交換会の様子

      意見交換会の様子

      あいあいねっと  原田様による
      フードバンク活動の紹介

      広島子ども食堂支援センター
      徳重様、増田様による取組紹介

      お問合せ先

      消費・安全部消費生活課
      代表:086-224-4511(内線2322)
      ダイヤルイン:086-224-9428

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