アジアで発生しているアフリカ豚熱への対応
【2020年2月5日、家畜伝染病予防法で定める「アフリカ豚コレラ」の名称が「アフリカ豚熱」に改正されました】
2018年8月3日、アジアで初めて中国でアフリカ豚熱(African swine fever;ASF)の発生が確認されました。 その後、アジア地域の各国で発生が確認されています。 アフリカ豚熱は、アフリカ豚熱ウイルスが豚やいのししに感染する伝染病であり、発熱や全身の出血性病変を特徴とする致死率の高い伝染病です。 本病に有効なワクチンや治療法はなく、 発生した場合に畜産業に甚大な被害を及ぼします。 ダニや、感染した動物と接触することで感染が拡大する他、本病のウイルスに汚染された十分に加熱されていない肉及び肉製品を豚が食べることによっても感染します。 動物検疫所は本病の国内侵入を防ぐため、動物検疫の強化を実施しています。ご協力をお願いいたします。 ★ASFについて (リンク先:農林水産省) ★海外から肉や肉製品を持ち込まないで! (リンク先:政府インターネットテレビ) 【注目情報】ASFウイルス等の侵入防止策の強化について(各省庁申合せ)(2019年4月23日、12月13日改定)(リンク先:農林水産省) ASFの侵入防止に関する関係省庁との連携について 【注目情報】アフリカ豚熱対策(リンク先:農林水産省「CSF(豚コレラ)発生に係る生産者支援対策等」内)(2019年7月16日) |
ASF発生状況(リンク先:農林水産省)
世界におけるASFの発生状況 |
ユーラシア大陸におけるASFの発生拡大状況 |
アジアにおけるASFの発生状況 |
韓国におけるASFの発生状況 |
アフリカ豚熱の概要、発生状況等はこちら(農林水産省)。
アジア地域から日本に入国される方へのお願い
|
- Bring animal products into Japan (英語のご案内)
- 从海外携带动物产品入境日本(中文(简体字)のご案内)
- Đối với việc đưa những sản phẩm có nguồn gốc động vật từ nước ngoài vào Nhật Bản(ベトナム語のご案内)
- 동물유래제품을 해외에서 일본으로 반입하려면(韓国語のご案内)
僕にお座りをさせないで!-検疫探知犬の仕事-(1分54秒) |
動物検疫所における検疫強化の取組
1.動物検疫強化期間
2018年(平成30年)8月4日(土曜日)~当面の間2.入国者の検査強化及び出入国者への注意喚起
アフリカ豚熱の発生が拡大している中国等からの国際便の旅客に対して、動植物検疫探知犬による探知活動、家畜防疫官による口頭質問を行う対象便を拡大し、検査を強化しています。動植物検疫探知犬は、140頭体制となり、全国23箇所(国際郵便局含む)で探知活動を実施しています。旅客携帯品の輸入検査実績は動物検疫統計をご覧下さい。
3.海外からの肉製品の違法な持込みに対する対応の厳格化
2019年4月22日から、海外からの肉製品の違法な持込みに対する対応を厳格化しました。- 任意放棄の有無にかかわらず、違法な持込みには厳正に対処します。
- 手荷物の中に、輸入申告のない肉製品などの畜産物が確認された場合、罰則の対象になります。
- 輸入検査の手続でパスポートや搭乗券の情報を記録するため、検査に時間を要することがあります。
リーフレットは広報資料のページに掲載しています。
【お知らせ】家畜伝染病予防法の違反事案への対応の厳格化について
4.広報活動、注意喚起
- 広報ポスターの掲示
中国等におけるアフリカ豚熱発生及び肉製品等の持込禁止の注意喚起として、広報ポスター(日本語、中国語、英語、韓国語等)を、CIQ関連部署、空港ビル会社等と連携し、中国等からの国際旅客便やクルーズ船、フェリーなどが就航する空海・港のターミナル等に掲示しています。
(ポスターは広報資料ページからもダウンロードできます)
(PDF : 2,572KB) |
- 動物検疫広報キャンペーンにおける情報提供及び注意喚起
中国等からの旅客便、国際クルーズ船等が到着する空港・海港を中心に、年末年始、GW期間、夏季期間のほか、中国の春節や国慶節の時期にあわせて、全国的に広報キャンペーンを実施しています。広報キャンペーンでは、リーフレットの配付や旅客への声掛けにより、中国等におけるアフリカ豚熱の発生、アフリカ豚熱発生国からの豚肉等畜産物の持ち込みの禁止についての情報提供、海外における畜産関連施設への立ち入りに関する注意喚起を行っています。
- また、中国等からの旅客便を運航する航空会社、クルーズ船会社、フェリー運航会社及び各空海港のCIQ関係部署に、周辺諸国におけるアフリカ豚熱の発生について情報提供し注意喚起するとともに、動物検疫の強化対応について協力を依頼しています。
- 外国人技能実習生への周知
公益財団法人国際研修協力機構(JITCO)に、外国人技能実習生の監理団体等を通じて、外国人技能実習生に対し肉製品の持ち込み等を行わないよう周知を依頼し、動物検疫に関する案内と注意喚起をホームページに掲載していただきました。
JITCOのホームページ2018年8月17日掲載分 2018年12月27日掲載分 2019年4月18日掲載分、2024年1月25日掲載分
外国人技能実習機構(OTIT)のホームページに技能実習性への注意喚起を掲載していただきました。
- 中国便を取り扱う航空会社への協力依頼
中国の航空会社カウンター等において、日本への畜産物の持ち込み禁止のポスターやリーフレットの設置、機内アナウンスを行うことについて協力依頼しています。
カウンターへのポスター掲示や設置したリーフレット(PDF : 1,329KB) - 海外在住の旅客、報道機関、ジャーナリスト等向けのニュース配信など
【中国向け】
日本动物检疫所提请访日外国旅客注意 从海外违法携带肉制品入境将受到惩罚(外部リンク)
(日本語訳:日本の動物検疫所が訪日外国人旅行客に注意喚起。海外からの肉製品の違法な持ち込みは罰則の対象です)
春节临近,日本动物检疫所严阵以待,严防ASF(非洲猪瘟)入侵 所有检疫犬将极大限度被利用,以严格监控非法携带畜产品入境者(外部リンク)
(日本語訳:日本の動物検疫所が春節を前にアフリカ豚熱侵入に危機感。検疫探知犬を総動員し不正な畜産物の持込み者に厳格に対応。)
在中国日本大使館の協力により同館のSNS(微博weibo)に注意喚起情報と、注意喚起の中国語動画を配信しています。内容はこちら(外部リンク weibo)。
【ベトナム向け】
Dịch vụ kiểm dịch động vật của Nhật Bản tăng cường kiểm tra hành lý xách tay(外部リンク)
(日本語訳:日本の動物検疫所が手荷物検査を強化。畜産物の不正持込み者に厳しい罰則)
Quầy kiểm dịch động vật Nhật Bản tăng cường kiểm soát trước khả năng lây lan ASF (dịch tả lợn châu Phi) trước thời điểm Tết Nguyên đán(外部リンク)
(日本語訳:日本の動物検疫所が春節を前にASF侵入に危機感。)
【韓国向け】
Japan Imposes Stricter Animal Quarantine Measures on South Korea(外部リンク)
(日本語訳:日本が韓国への動物検疫対応を強化)
【その他】
Animal Quarantine Service Uncovers Foreign National Attempting to Bring Livestock Products into Japan Illegally(外部リンク)
(日本語訳:動物検疫所が日本に不正に畜産物を持ち込んだ外国人を摘発)
5.水際対応実施状況の点検
- 中国等からの旅客便等が到着する各空港・海港における、旅客の靴底消毒等の実施状況を再点検し、実施を徹底しています。
- 中国・韓国からのフェリーやRORO船*が寄港する海港においては、船舶会社・代理店に畜産関係の車両搭載の有無の情報収集の再徹底を指示し、畜産関係車両の搭載があった場合は消毒を実施することを周知しています。
*RORO船:ロールオン・ロールオフ船。貨物を積んだトラックやトレーラーを輸送する船。 - 指定港(畜産物等の陸揚げが可能な空港・海港)における厨芥残渣の処理業者等(厨芥処理業者、港湾管理者等、全国100事業者以上)に対して、アフリカ豚熱の発生を情報提供するとともに、厨芥残渣の輸送・保管中の散逸防止、確実な焼却等、適切な処理を改めて指示しています。
なお、指定港以外の空港・海港については、家畜伝染病予防法上、指定検疫物を含む可能性のある厨芥残渣を取り下ろしできない旨、港湾管理者、空港管理事務所等に再周知しています。
6.中国等からの豚由来畜産物の検査強化
- 貨物で輸入される中国及び韓国からの加熱処理豚肉等(農林水産大臣の指定施設で、指定基準に従い加熱処理された豚肉等)の、現物検査の検査率を引き上げて実施しています。
※ベトナム、モンゴル、カンボジア、香港、北朝鮮、ラオス、ミャンマー、東ティモール、インドネシアは輸入条件が締結されておらず加熱処理指定施設がないことから、これらの加熱処理豚肉等は輸入できません。
- 中国等からの航空便、クルーズ船、フェリー等の旅客携帯品や国際郵便物として持ち込まれ、輸入が認められなかった豚由来畜産物(豚肉、豚肉ソーセージなど)の一部について、アフリカ豚熱ウイルスのモニタリング検査を実施しています。
なお、旅客携帯品の輸入検査不合格品件数(月別の速報値)は、動物検疫統計ページの輸入畜産物の検疫状況をご覧下さい。
- アフリカ豚熱ウイルス遺伝子検査・ウイルス分離検査陽性事例
モニタリング検査において、中国等からの豚肉製品から、アフリカ豚熱ウイルスの遺伝子検査陽性事例が確認されました。また、遺伝子検査で陽性が確認された豚肉製品の一部から、アフリカ豚熱ウイルスが分離されています。
(中国等から持ち込まれ任意放棄された豚肉製品の例)
参考
農林水産省アフリカ豚熱(ASF)について
旅客の携帯品からのASFウイルス遺伝子の検出に伴う飼養衛生管理基準遵守の再徹底について
(国研)農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門
ASFについて(概要)(外部リンク:動物衛生研究部門)
ASFについて(詳細)(外部リンク:動物衛生研究部門)
ASFのQ&A(外部リンク:動物衛生研究部門)