ソフトウェアエンジニア 前原 秀徳さんがエムスリー エンジニアリング フェローに就任しました! - エムスリーテックブログ

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ソフトウェアエンジニア 前原 秀徳さんがエムスリー エンジニアリング フェローに就任しました!

こんにちは、人事の友永です。本日はエンジニアリング フェローにソフトウェアエンジニアの前原さんが就任しましたのでお知らせいたします。
Kotlinエバンジェリスト 長澤さん・株式会社ジノビア代表 堀井さんに続き3人目のフェロー就任となります。

エンジニアリング フェローとは

在籍中または卒業後に顕著な活躍をしたエンジニアに対して、エムスリーを卒業後しても継続的にフェローとして称えるものです。また、エムスリー卒業生として定期的な意見交換を行ったり、エムスリーとエンジニアコミュニティをつなぐハブを担ってもらうという役割もあります。

フェローの紹介

前原 秀徳 さん

  • 医師・薬剤師キャリアのシステムリニューアルをリードしビジネス成長を加速
  • Vue.jsやサーバーサイドKotlinを初導入するなど技術的なチャレンジを推進
  • 「どこでもKotlin」など勉強会の主催や外部イベント登壇を通じてエンジニアブランドを向上し採用へ貢献
    これらを称えフェローに就任いただきました!
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慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、金融機関でWebディレクターを経験。28歳でエンジニアに転向しベンチャー企業に勤めた後、2014年5月にエムスリー入社。エムスリーでは医師・薬剤師キャリア支援事業のエンジニアチームリーダー、グループ会社の取締役、採用チーム担当等を歴任。

2017年5月にサーバーサイドKotlinとVue.jsを用いたシステムリニューアルを立ち上げ、10年前の技術スタックで構成されていたレガシーシステムをモダンなシステムにリプレイスするプロジェクトをリードした。また、エンジニア向けイベント「どこでもKotlin」の主催や、Kotlin Fest、JJUG CCC、v-meetupといった外部イベントでの発表、テックブログの立ち上げなど社外に向けた情報発信に力を入れた。2018年9月にエムスリーを退職し、フリーランスエンジニアに。

自慢は自身のブログで「はてぶ1200超え」を達成したこと。好きな漫画はベルセルク。

インタビュー・発表資料等


フェローへ就任=エムスリーからの卒業も意味しています。新たなチャレンジを応援すると共に大切な仲間が辞めてしまうことはやはり寂しいものです。 先にも記載した通り、前原さんはエムスリーのエンジニア採用においてもたくさんの貢献をしてくれましたので人事の私も多くのチャレンジを一緒にさせてもらいました。
「ありがとう」の気持ちを込めて、最終出社日の前原さんとランチをご一緒をさせてもらいましたので、その様子を少しお伝えしたいと思います。

ランチインタビュー

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お気に入りの「Hatena Blog」Tシャツを着た前原さん、ランチ行きましょう!

友永:最後のランチご一緒できて嬉しいです!エムスリーで過ごした4年と5ヶ月を振り返ってみて印象に残っている出来事をいくつか教えてください。

前原:こちらこそ嬉しいです!色々あるのですが、まず「採用チームの一員になったこと」です。採用チームでは面接官や社外への情報発信を担当させてもらったのですが、採用チームに入る前はどこか「他人事」だった採用が「自分事」になったという印象を持っています。自分達の仕事が面白ければ自信を持って来てほしい仲間に自分のチームに誘うことができるので、必然的に「自分のチームの仕事を面白くするにはどうすればいいか?それを候補者の方に伝えるにはどうすればよいか?」と考えるようになりました。他のメンバーと共にテックブログや社外向けイベントをはじめたり、システムリニューアルを立ち上げたりしたのは、採用チームに入ったことが大きく影響してます。

友永さん、VPoEの山崎さんはじめ採用チームのメンバーが皆前向きで、こういった活動を後押ししてくれたことが心強かったし、社外向けKotlinイベントではエンジニアフェローの長澤太郎さんや他チームのエンジニアも一緒に盛り上げてくれたのが嬉しかったですね。そして幸運なことに私が採用に関わったエンジニアの方々とその後一緒に開発するとになったのですが「面白い仕事を作って、一緒に働きたい仲間に来てもらって、共にその仕事をする」という流れを作れたのは大きな成功体験になりました。

次に印象に残っているのはグループ化した会社の取締役になり、PMI(Post Merger Integration)にエンジニアの責任者として関わったことです。長期的な開発効率を鑑みて「インフラはAWSに引っ越す」「ソースコードはRailsでリプレイスする」と判断したのですが、システムの課題を洗い出し、投資する必要性を他の経営陣に伝え、開発チームを組成するというプロセスは中々得難い経験だったと思います。

このプロジェクトは別のエンジニアリーダーに引き継ぎ、実装フェーズの最初から最後までは彼がリードしてくれたのですが、彼とチームの「やり抜く姿勢」が印象に残っています。一般的にシステムのリプレイスプロジェクトって、短期的な利益貢献は大きくマイナスで、長期投資の意味合いが強くなります。グループ化して色々機能開発をしたい中で、その要望をストップしてリプレイスに時間を割くのは心情的にも中々辛い側面もある。そんな中で彼らは「まずインフラとDBだけAWSに移行してAmazon QuickSightを用いたBI環境を構築、事業責任者が自分でビジネス数値を分析できる環境を用意した上でリプレイスに取り組む」といったようにビジネス価値とのバランスも意識した進め方をしていました。グループ化したシステムのリニューアルは全体で1年以上かかりましたが、早期にビジネス価値を出しつつ、リプレイスも最後までやり抜いたのは傍から見ていて素晴らしいなと思いました。 リプレイス後はかなりスピーディーに機能開発ができているようで、これも嬉しいです。

最後に一番印象に残っているのはKotlinとVue.jsを用いたシステムリニューアルを立ち上げたことですね。このシステムリニューアルプロジェクトは2017年5月からスタートしたのですが、私が入社した2014年頃からすでに技術的負債が大きな課題になっていたんです。大きく分けて「ユーザー向けの画面」と「企業や病院向けの管理画面」からなるシステムだったのですが、ビジネスロジックが複雑にも関わらずテストが一切書かれておらず、社内独自のJavaフレームワークを使っておりドキュメントもなかったので非常に保守しづらい状態になっていました。

実は私が入社する前から「ユーザー向けの画面」の方をRailsでリプレイスするというプロジェクトが走っていて、そちらは入社後2年くらいで完了したのですが、残りの「企業や病院向けの管理画面」の方が手付かずで残ってました。外部向けとはいえ管理画面なのでリプレイスの費用対効果が低いということでそのままになっていたんですね。そしてこのシステムが医師向けと薬剤師向けでそれぞれ1つずつ、つまり合計2つの大きなレガシーシステムが開発効率を阻害していました。具体的には管理画面の追加開発はほぼ出来ていない状態だったし、管理画面システムにバンドルされているバッチ処理などが影響して思わぬ不具合が頻発しているような状況でした。

このタイミングで大手術をしないとどうにもならなくなると感じ、経営層にシステムリプレイスを提案してプロジェクトを立ち上げました。当初予定より大幅に時間がかかりましたし、システム障害も発生したのでプロジェクトのメンバーは相当キツかったと思いますが、本当に頑張ってやり抜いてくれました。おかげて「誰も手を付けられなかったシステム」が「モダンな技術を使ってテストも書かれているシステム」になり、スピーディーに開発できるようになりました。そしてサーバーサイドKotlinやVue.jsの導入事例として社外での発表につなげることもできた。「エムスリーは新規事業だけでなく既存事業においても技術的なチャレンジができる環境である」ことを社外に向けて説得力を持って伝えられるようになったのは大きいと思っています。

すいません、長くなってしまいました。他にも沢山あるのですが、このくらいにしておきます(笑)

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最後のランチはオフィスが入っている赤坂インターシティ内の和食屋さんで。

友永:溢れる思いをありがとうございます!次に前原さんが感じているエムスリーの好きなところと、もっとこうなったらいいのにと思うところを教えてください。

前原:好きなところは「論理的に説明できれば話が通る」というところです。私が立ち上げたリニューアルプロジェクトも短期的な成果は出ないが2年以上のスパンでみたら投資回収できる見込みと経営陣に説明して合意をとりました。もちろん「なんとなくやりたい」では話が通らないので、カジュアルに物事を進めづらいという側面もありますが、どんな立場の人でも論理的に正しければ意見が取り入れられるのは公平感があって好きです。

もう一つは「優秀なエンジニアと仕事ができる」という点。何をもって優秀というかは色々あると思いますが、私にとっては 1.仕事の時は目的志向で行動する 2. 自分にない技術的な強みを持っている 3. 技術が好き の3点を兼ね備えたエンジニアです。エムスリーのエンジニアはビジネス上の課題に対してロジカルに技術選択をしてすばやく実装できる人が多く、また、何かの分野で優れた強みを持っている人が沢山いました。そしてみんな技術が好き。社内で開催しているテックトークというイベントがこの間100回目の開催に至りましたけど、あれだけ継続できるのって、技術が好きなエンジニアが集まっているってことの現れだと思うんです。

逆にもっとこうなったらいいのに、と思うところは「エンジニア以外も含めた開発チーム全体のDX(Developer Experience)向上」。DXというのは情報共有ツールなどの開発環境はもちろんのこと、「日常的にレガシー対策を施す」「情報共有ツールを活用してどんどん情報共有する」といった文化的な側面も含めた「開発のしやすさ」です。もちろん色々なメンバーが改善の努力をし続けていますが、他のWeb系の企業に比べたら、まだまだ非効率なところがあると思います。ただ、最近技術顧問の方々も入られたので今後どんどんよくなっていくはずです!

www.m3tech.blog

友永:前原さんの今後のチャレンジを教えてください。

前原:フリーランスのエンジニアになります。また、少し学習の時間を作って、AI・機械学習関連のスキルを身に着けたいと思っています。

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エムスリーの受付にて。素敵な笑顔が印象的な前原フェロー。

友永:最後にフェロー就任にあたりコメントをください!

前原:エムスリーを退職してもこのように関わりを持ち続けられるのは嬉しいです。私はM3の3つめのMであるMetamorphosis(変容)という言葉が好きなので、自分も変化してまた一回り成長しつつ何らかの貢献ができたらよいなと思っています。これまでありがとうございました、そしてこれからもよろしくお願いします!

最後に

今後もエンジニアリング フェローを含めエンジニアリンググループ全体を盛り上げていきたいと思います!

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