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Webマーケティング入門 公開日:2023.06.16

リスティング広告の費用対効果は? 高める方法や相性のよい業界も解説

Yahoo!広告

Webマーケティングの重要性が高まるなか、費用対効果が高い方法を探している方も多いのではないでしょうか。リスティング広告は費用対効果が高いWeb広告の一つです。

今回はリスティング広告の費用対効果がよい理由、費用対効果を高める方法、リスティング広告が向く業界・商材、成功事例などを解説します。効果的なリスティング広告の活用方法を知ることで、成果を高められるでしょう。

そもそもリスティング広告は費用対効果が悪い? よい? 

リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果ページの上部に表示されるWeb広告です。特定のキーワードに出稿することで、自社の商品やサービスに関心を持っていそうなユーザーに効率的にアプローチできるのが特徴です。

リスティング広告は基本的に費用対効果がよいとされています。リスティング広告の費用が決まる仕組みを解説したあと、費用対効果が高い理由を解説します。

リスティング広告については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

リスティング広告とは? 初心者でもわかる仕組みや費用、やり方・運用方法を解説」を読む

リスティング広告の費用が決まる仕組み

リスティング広告の費用はクリック単価×クリック数で決まります。クリック単価が100円でクリック数が2,000回あれば、100円×2,000回=20万円です。

では、クリック単価はどのように決まるのでしょうか。オークション方式のリスティング広告では、売上に直結しやすい業種、商材ほど需要が高く、クリック単価が高い傾向にあります。例えば葬儀業者、車の買い取り、求人広告などは単価が高めです。

また、クリック単価は上位掲載を狙うほど高くなります。最上位に掲載されるには、オークションで最高額を入札しなければなりません。ただし、掲載順位は入札するクリック単価とオークションランク(広告の品質)をかけ合わせて決まるため、オークションランクが高ければ入札額が低くても掲載されやすくなります。

したがって、リスティング広告にかかる費用は一概にはいえません。クリック単価は数百円?数千円と幅があり、キーワードによってクリック数にも差が出ます。はじめてリスティング広告を掲載される方は、 1日1,000円? / 1カ月30,000円? 程度のご予算がおすすめです。

ヤフーでは、費用の目安を具体的にイメージしたい方に「検索キーワード料金見積サービス」を無料でご提供しています。業態や商材を前提として、 広告運用のプロが「サイト訪問増につながる検索キーワード」と「1クリックあたりの目安料金」をセットでご案内させていただきます。

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リスティング広告の費用対効果を他の媒体と比較

リスティング広告の費用対効果は、ROASを用いるのが一般的です。ROASは広告費に対してどれだけ売上が発生したかを示す指標で、「ROAS=広告による売上÷広告費×100(%)」で計算できます。

リスティング広告のROASは高い傾向があります。リスティング広告のメインターゲットは特定のニーズが顕在化したユーザーのため、売上につながりやすいです。一方、SNS広告や動画広告、ディスプレイ広告などは認知度向上やブランディングなどに向いていますが、売上には直結しにくい傾向があります。

ROASとは? 活用のメリット・デメリットや改善のポイントを紹介」を読む

リスティング広告の費用対効果がよいとされる理由

リスティング広告の費用対効果がよい理由を具体的に解説します。「顕在層にアプローチできる」「自然検索より上位に表示される」などのメリットを知ることで、リスティング広告を効果的に使えるようになるでしょう。

顕在層にアプローチできるためコンバージョンにつながりやすい

ユーザーは何かに興味を持ったり、商品を探したいと思ったりしたときに、検索エンジンでリサーチします。そのためリスティング広告は、購買意欲が高いユーザーに効率的にアプローチできます。

例えば、「水回り トラブル」と検索をしたユーザーは、水漏れや排水のつまりなどのトラブルを解消したいと考えている場合が多いでしょう。特定のニーズを「現在」持っているユーザーに広告を表示することで、コンバージョンにつなげるのがリスティング広告の特徴です。

自然検索よりも上位に表示される

リスティング広告と自然検索の枠の違い

リスティング広告は、自然検索よりも上位に表示されます。検索結果ページの最上部から「広告」とマークが付いたリスティング広告が並びます。その下から表示されるのが検索エンジンから高い評価を受けたWebサイトです。

つまり、リスティング広告は自然検索よりも目立ち、ユーザーの注意を引きやすいのが特徴です。さらに、リスティング広告は入札額を調整すれば、ほぼ確実に検索結果ページに表示できます。

リスティング広告とSEOの違いは? 特徴から使い分け&併用方法を考える」を読む

クリックしない限り費用が発生しない

リスティング広告はクリック課金制です。広告表示だけでは料金がかからず、クリック数に応じて料金を支払う仕組みになっています。

広告をクリックした人は、自社や商材に何らかの関心を持ったユーザーです。見込み度の高いユーザーを、ランディングページや自社サイトに効率的に流入させられるのがリスティング広告の特徴です。

効果が早めに出る

顕在層に向けたリスティング広告は、出稿後、早ければ数日で成果が出ます。そのため、即効性を求めるマーケティングに向いています。テキストのみのリスティング広告は作成が簡単で、広告審査も通常3日程度で済みます。

一方、SEOで検索結果ページに掲載されるまでは、より多くの時間がかかります。記事・コンテンツの制作や各種のSEO、検索エンジンの評価などを考えると、成果が出るまでに一般的に数ヵ月はかかります。

広告の修正や調整がしやすい

リスティング広告では、Yahoo!広告などの広告管理ツールを使って運用状況をリアルタイムで分析できます。例えば、キーワードごとに広告表示数やクリック数、コンバージョン数を測定できます。

運用状況がわかれば、広告の修正や調整が容易です。例えば、商材に関係のないキーワードに表示されていれば、対象外キーワードに指定して無駄な出費を抑えられます。また、キーワードのマッチタイプ(完全一致、部分一致、フレーズ一致)を変更すれば、表示するキーワードの範囲を効率的に調整できます。

「リスティング広告で狙うべきキーワードの選び方は? 選定手順やマッチタイプを解説」を読む

リスティング広告の費用対効果を高める方法

自然検索

リスティング広告の費用対効果(ROAS)を高めるには、売上を伸ばすか広告費を抑える必要があります。費用対効果を高める方法を6つに分けて解説します。

出稿キーワードの見直し

リスティング広告で広告掲載面の選定にあたるのが、出稿キーワードの登録です。自社商品の購入につながらない、成果が低いキーワードへの出稿を停止すれば、より見込みの高いユーザーに優先的に広告配信できます。

例えば、新品の家電を扱うお店であれば、「家電 中古」などのキーワードに広告表示されるのを避けるべきです。これらを対象外キーワードに指定すれば、自社商品と関係ない検索に広告表示されるのを防げます。

マッチタイプを使えば、より効率的に出稿キーワードを調整できます。例えば、和菓子を扱わないスイーツ店なら、対象外キーワードを「和菓子」のフレーズ一致で指定するとよいでしょう。「和菓子 団子」「和菓子 抹茶」「お歳暮 和菓子」などの検索への出稿をまとめて停止できます。

ランディングページ(LP)の改善

リスティング広告のリンク先には、一般的にランディングページ(LP)を設定します。特定のニーズを持ったユーザーに配信するリスティング広告の場合、自社サイトのトップページなどでは、ユーザーが求める情報にたどり着けないケースが多いためです。

LPで重要なのは、検索ニーズとの関連性です。関連性が薄いとLPをみてもらっても、離脱されてしまいます。クリック数に対してコンバージョン数が少ない場合は、LP改善を検討するとよいでしょう。

例えば、「ハウスメーカー ローコスト」のキーワードを狙うなら、検索ユーザーは価格を強く意識していると推測されます。したがって、LPも低価格やコスパのよさなどを訴求したほうがよいでしょう。

ランディングページ(LP)とは? メリット・注意点やWeb広告と相性がよい理由」を読む

広告予算を増やす

広告費を節約しすぎると、広告が掲載される回数が極端に少なくなってしまいます。また、クリック単価の安さを優先しすぎれば、購買行動につなげやすいキーワードに出稿できません。

リスティング広告では、ある程度の広告予算が必要です。CPAやCPCの数値やROASを加味しながら、自社サービスにとって一番適切な予算をみつけていきましょう。

ユーザーを惹きつける広告文の改善

リスティング広告で成果を出すには、ユーザーにクリックしてもらわなければなりません。そのためにはユーザーを惹きつける広告文に改善することが重要です。

はじめに気を付けたいのが文字数です。ヤフーのレスポンシブ検索広告の場合、タイトルは30文字以内、説明文は90文字以内にまとめます。スマートフォンでの画面表示や、文章の後半が「......」と省略されることを考えると、重要な情報を前半部分に入れることが重要です。

また、出稿キーワードを含めた広告文を作成するのもポイントです。キーワードは検索ニーズを端的に示す場合が多いためです。例えば、「鍵 トラブル 当日」なら、「当日トラブル解決!鍵サービスの○○○」のように、自然な形でキーワードを含めます。

配信するターゲットや地域の見直し

商材に合わせてターゲティングを見直すことで、コストカットやコンバージョン率向上が期待でき費用対効果を高められます。Yahoo!広告では以下の機能を利用できます。

種類 概要
サイトリターゲティング 自社サイトの訪問履歴があり、かつ関連商品を検索しているユーザーに広告表示できる
デバイスターゲティング ユーザーの利用デバイス(パソコン、スマートフォン、タブレット)を指定する
地域ターゲティング 都道府県、市区町村を指定
曜日・時間帯ターゲティング 曜日、時間帯を指定

例えば、飲食店なら地域を絞って配信するのが一般的です。また、BtoBならデバイスターゲティングでパソコンを選び、平日の8:00?18:00に絞り込めば、ビジネスパーソンに効率的に配信できるでしょう。

オークションランクを上げる

オークションランクとは、Yahoo!広告などの媒体側が評価する広告の品質です。Yahoo!広告の場合、推定クリック率やLPの利便性、広告文と検索クエリーの関連性、広告の掲載実績などを総合的に判断して、1?10段階でオークションランクが決まります。

掲載順位は入札するクリック単価とオークションランクをかけ合わせて決まります。例えば、入札額100円×オークションランク3=300円よりも、入札額50円×オークションランク8=400円のほうが上位に掲載される仕組みです(※計算例は単純化しています)。

オークションランクを上げるためには、すでに紹介してきた「キーワードを見直す」「LPを改善する」「広告文を改善する」「ターゲットを絞り込む」などが効果的です。広告運用の改善サイクルを継続的に回していけば、オークションランクも上がり、費用対効果が高まるでしょう。

リスティング広告の費用対効果が期待できる業界

検索エンジンで検索されやすい商品やサービスを扱う企業は、リスティング広告で費用対効果を高めやすい傾向があります。特に行動目的で検索されやすい業界がリスティング広告に向いています。例えば通販業、不動産業、ブライダル業、サロン、クリニックなどです。

一方、最先端技術や新たなビジネスモデルを扱う企業は、検索ユーザーが少ないため不向きです。また、ニッチ業界も自社ターゲットが少ないため、検索ボリュームの多いキーワードに出稿すると、関連度が低いユーザーのクリックが増えてしまいがちです。

リスティング広告の費用対効果が期待できる商材

リスティング広告で特に費用対効果を高めやすいのは、リピート購入されやすい商材と、急を要する商材の2つです。それぞれの商材の特徴を解説します。

リピート購入されやすい商材

定期通販やサブスクリプションモデルなどのリピート購入されやすい商材は、費用対効果が高くなります。例えば、健康食品や化粧品の定期通販や、動画配信やITツールの月額利用サービスなどです。これらは一度契約すると継続的に収入を得られるため、1クリックあたりの売上が高いのが特徴です。

リピーターとは? 顧客がリピーターにならない理由や改善方法、獲得の重要性を解説」を読む

急を要する商材

急な要件で検索されやすい商品、サービスも費用対効果が高くなります。例えば、葬儀会社や水回りトラブルを解決する業者などの広告は、リスティング広告との相性が良好です。

こうした商材のユーザーは、コンバージョンの一歩手前で、なおかつ競合他社とじっくり比較する余裕がない状態にあります。したがって、リスティング広告をクリックしたあと、コンバージョンに至る可能性が高いです。

リスティング広告で費用対効果を改善した事例

コンバージョン数が伸びているのに、トータルのROASが向上しないケースは珍しくありません。楽天グループ株式会社も同じ課題を抱えていました。

そこで活用したのがYahoo!広告の「広告費用対効果の目標値(tROAS)」です。tROASは広告グループごとに目標設定したROASを保ちながら、多くのコンバージョンを得られるように、入札価格を自動的に調整する機能です。

tROASによって同社のROASは45%向上し、広告経由流通額に換算すると38%増を達成しました。tROASが特に有効なのは、価格帯や利益率が違う多種多様な商品を扱っており、ROASの管理が煩雑で全体を最適化しにくい場合です。

楽天市場 | Yahoo! JAPAN 入札戦略tROASの活用によりROAS 45%向上、広告経由流通額38%増加」を読む

効果的にリスティング広告を配信し売上アップを目指そう

リスティング広告は顕在層にピンポイントでアプローチしやすく、クリックしない限り費用が発生しないのが特徴です。広告運用の改善サイクルを回せば、費用対効果を高められるでしょう。

とはいえ、経験が少ないうちは広告運用で迷う場面もあります。そのような方は、Yahoo!広告をご利用ください。Yahoo!広告では、ご利用前・ご利用中の状態に応じて、キーワード選定、予算見積もり、費用対効果を上げる対策など、さまざまなサポートを無料で提供しております。

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