1歳は上手に歩けるようになり、生活体験が広がって言葉もどんどん増えていく時期。
親としては、たくさん絵本を読んで、脳や心に良い刺激をたくさん与えてあげたいですよね。でも、本屋さんには絵本がたくさんありすぎて、何を基準に選べばいいのか悩んでしまいます。
そこでこの記事では、教育の専門家である立石美津子さんのアドバイスを基に、おうちの本棚に加えたい絵本を厳選して20冊紹介。
「1歳用は何冊あるといい?」「対象年齢が2歳以上だと早すぎる?」などの疑問も解消し、1歳児を絵本好きにする読み聞かせのポイントも紹介します。
立石美津子
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20年間学習塾を経営。その後、保育園の現場に携わりつつ、小学校3年生までの授業内容の開発、絵本製作、全国の保育園や幼稚園で講演活動を行う。著書に『心と頭がすくすく育つ 読み聞かせ』『動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな』 『一人でできる子が育つ テキトーかあさんのすすめ』など著書多数。自閉症の息子の母でもあり、『発達障害に生まれて(ノンフィクション)』のモデルにもなっている。
■ 目次
Q1:1歳児に絵本を読み聞かせるメリットって?
Q2:1歳用の絵本は何冊くらいあるといい?
Q3:対象年齢が2歳以上のものだと早すぎる?
Q4:絵本を破ってしまうのはどうしたらいい?
Q5:共働きで忙しく、絵本を読んであげる時間がない
【ポイント1】感情は込めて。でも“ほどほど”に
【ポイント2】子どものリクエストに応じる
【ポイント3】聞くスタイルにこだわらない
【1歳児むけ絵本】おすすめランキング|読み聞かせや知育に
1歳は、ものの名前や役割をどんどん覚えていく時期。絵本は実生活と結びつきやすい、身近なものや場面が描かれているものがおすすめです。
ストーリーも少しずつ理解できるようになってくるので、簡単なお話もぜひ読んであげて。買ったときは興味を示さなくても、少し成長すると大好きになることもよくあるので、購入時に反応がイマイチだったら少し置いてから読んでみましょう。
立石さんのアドバイスを基に、1歳児と一緒に楽しみたい絵本を4つのカテゴリーに分け、5冊ずつ厳選して紹介します。
◆ロングセラー おすすめベスト5
絵本の世界には、数十年にわたって愛され続けているロングセラーがあります。これまで数えきれない絵本が出版されているのに、今もなお売れ続けているということは、それだけ「わが子にも読み聞かせたい」と思う人が多いということですね。
【1】きんぎょがにげた
初版:1982年
著者:五味太郎
定価:990円
サイズ:20.5×21.5cm
1982年の初版以来、294万部を超えるロングセラー。作者は400冊以上の絵本を手がける人気絵本作家、五味太郎さんです。
金魚鉢から逃げ出して、カーテンの水玉模様やイチゴの中に隠れる金魚を「こんどはどこ?」と探しながら読み進めていくと…。最後には逃げ出した理由がわかって、気持ちもほっこり。
「指差しができるようになる頃にぴったり」「金魚を見つけると喜んでいる」という口コミがあるように、子どもが参加して楽しめる絵本です。
【2】くつくつあるけ
初版:1986年
著者:林明子
定価:880円
サイズ:18×18cm
著者は『おつきさまこんばんは』『はじめてのおつかい』『こんとあき』などでも知られる林明子さん。
人物は描かれておらず、小さな白いくつが「ぱたぱた」と歩いてお出かけし、途中で飛び跳ねたり、転んで起き上がったり…。靴を履いて歩き始めた子どもとぜひ楽しみたい本です。
口コミでは「1歳3か月で購入したら、自分で靴を持ってきて散歩をせがむようになった」「散歩に行く前に読むと、靴を喜んで履いてくれる」という声も見られます。
【3】くだもの
初版:1981年
著者:平山和子
定価:990円
サイズ:20.5×21.5cm
作者は、美しい魅力的な絵にファンが多い平山和子さん。
まずは、まるごとの果物とその名前があり、次のページには切ったり皮をむいたりして食べやすくなった果物と「さあ どうぞ」。
すいか、りんご、なし、もも、いちごなど、子どもも大好きな果物が次々登場します。どの絵も本物そっくりで、とってもおいしそう!
発行は207万部を超え、「子どもが食べるマネをする」「子どもが『どうぞ』としてくれてうれしい」「親が絵に惹かれて購入した」といった口コミがたくさん見られます。
【4】かいじゅうたちのいるところ
初版:1975年
作絵:モーリス・センダック/訳:じんぐうてるお
定価:1650円
サイズ:24×25cm
1963年にアメリカで出版され、世界中で約2000万部、日本だけでも125万部を超えるという人気作。
主人公の男の子マックスは、いたずらをした罰で寝室に閉じ込められますが、そこから異世界への旅が始まって…マックスは怪獣たちの王様になって遊びまくります。
恐ろしい容姿なのに、どこかユーモラスな怪獣たちも魅力的。0歳〜6歳頃と幅広い年齢で購入されていて、特に男の子に人気が高いようです。「小学生の息子が今もよく読んでいる」という口コミもありました。
【5】ぞうくんのさんぽ
初版:1977年
作絵:なかのひろたか/レタリング:なかのまさたか
定価:990円
サイズ:19.7×26.8cm
初版から45年を超え、158万部を超えたロングセラー。散歩に出かけたぞうくんが、かばくんに出会って散歩に誘うと、かばくんはぞうくんの背中に乗って…。
子どもが大好きな「積み木を積んで、崩す」という遊びをお話にしたような絵本です。口コミでは「ほのぼのしたストーリーがいい」「文が短くて読み聞かせしやすい」「『どっぼーん!』のところで子どもが必ず笑ってくれる」など、好評です。
◆知育&しかけ絵本ベスト5
1歳児は、めくったり、つまんだりして遊べるしかけ絵本も大好き。しかけ絵本は、手指の発達を促す知育絵本でもあります。ただし1歳前後では、まだ力のコントロールがうまくできないので、しかけ部分を破ってしまいがち。丈夫なボードブックタイプが安心でしょう。
【1】たまごのえほん
初版:2009年
著者:いしかわこうじ
定価:1210円
サイズ:18.7×20.8cm
卵のイラストにヒビが入っているような切り込みがあり、上右下の三方にゆっくりと開いていくと、いろいろな赤ちゃんが誕生!
ひよこは「ぴよ」、カタツムリは「にゅーう」と生まれるときの擬音語も楽しく感じられます。
「9か月で購入したときは興味を示さなかったが、1歳の今はお気に入り」「最初はめくるだけで親が元に戻していたが、しばらくしたら自分で戻すようになって成長を感じた」といった口コミが見られます。
【2】やさいさん
初版:2010年
著者:tupera tupera
定価:1045円
サイズ:17.8×17.7cm
「いないいないばあ」と同じ要領で遊ぶしかけ絵本。「やさいさん やさいさん だあれ?」と葉っぱをめくると、野菜が畑から登場します。現れる野菜は、たまねぎ、ごぼう、さといも、にんじんなど。
「お野菜がすぽーんと飛び出るのがおもしろいらしく、何度も読んでとせがまれる」「普段、葉っぱを見ることができない野菜が多いので親も学びになる」などの口コミが。
著者はシールで遊ぶ『かおノート』で有名なユニットtupera tupera(ツペラ ツペラ)で、絵の好みは意見が分かれるようです。
【3】ふたをぱかっ
初版:2018年
著者:新井洋行
定価:1210円
サイズ:15.7×15.7cm
「なべなべ なあに?」でふたを「ぱかっ」と開けると、子どもが好きな料理がどーん! 上にめくると絵が2倍の面積になる、ダイナミックなしかけに子どもはびっくり&にっこり。
「じゅうじゅう」「もっちり」「ふんわり」など、おいしい音の表現も魅力的です。
「ままごとや料理に興味が広がった」「何の材料で料理ができているのか教えてくれるページもあって知育にも役立つ」という口コミが見られます。
【4】とびだす!うごく! どうぶつ(てのひらえほん)
初版:2004年
絵:わらべきみか
定価:858円
サイズ:8×9cm
1歳児の手でも広げやすいミニサイズのしかけ絵本。キリンの首が伸び、カバが大きく口を開けて…。パンダ・ゾウ・コアラなども登場します。
口コミでは「想像以上に小さかった」「仕掛けが破れたのでテープで貼った。でも買ってよかった」といった声が多数。バッグやポケットに入れてお出かけしている人も多いようです。
この「てのひらえほん」は、うみのいきもの、たべもの、のりもの、ゆうえんち、などなど、シリーズもたくさん。お子さんの興味があるものを探してみましょう。
【5】でんしゃガタゴト
初版:2017年
著者:ひらぎみつえ
定価:935円
サイズ:16×16cm
電車が好きな子におすすめの1冊。しかけを引っ張ると電車が出発! ガタゴト走って、トンネルをくぐり、最後は車庫に入ります。
引っ張り出す、しまう、回すなどの動作で、手指の発達も促されるでしょう。
「息子が1歳半で電車好きになったので買ってみたら、とても食いついた」「しかけ部分も厚紙なので、丈夫で壊れにくいのがいい」という口コミも見られます。
◆生活習慣に役立つ絵本ベスト5
日常生活での体験とリンクする絵本もおすすめです。あいさつや返事、食事、歯磨き、お風呂、就寝など、生活習慣の定着に役立つ絵本もいろいろあります。
【1】ごあいさつあそび
初版:2008年
著者:木村裕一
定価:858円
サイズ:17×15cm
1982年初版のロングセラー絵本をボードブック化。お出かけに便利なサイズになりました。
「ことりのピイちゃんがやってきて……とん とん とん」、しかけをめくると「こんにちは」とベコッ。これをいろいろなキャラクターで繰り返すうちに、子どもも楽しく「こんにちは」を覚えられます。
「うちの子はこれを読んで『こんにちは』ができるようになった」「原作の大きめサイズも楽しいけど、1歳だとボードブックが安心」などの口コミがありました。
【2】おべんとうバス
初版:2006年
著者: 真珠まりこ
定価:990円
サイズ:22×19cm
真っ赤な「おべんとうバス」に、ハンバーグさん、エビフライさん、ブロッコリーさんなどのお客さんが、元気よく「はーい!」とお返事をして乗り込んでいくお話。
子どもの大好きな「のりもの・たべもの・おへんじ」のコラボで、保育園で発表会の劇にもなるほどの人気作品です。
「1歳では反応薄だったけど、1歳2か月の今は大好き」「何を呼んでも『はーい!』と楽しく返事をしてくれる」など、お返事ごっこを楽しんでいる様子の口コミが多数。
【3】はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!
初版:2015年
著者:くぼまちこ
定価:1100円
サイズ:20×20cm
歯磨きをイヤがる子の習慣づけに試してみたいのがこの本。歯磨き列車がしゅっしゅっとやってきて、たっくんの汚れた口の中をキレイにしてくれるお話です。
「たっくん」の部分をお子さんの名前にして読んでみるのもおすすめ。
「この本で機嫌よく歯磨きをさせてくれるようになった」「グチュグチュペができるようになった」といった口コミも見られます。
【4】おふろにいれて
初版:2013年
著者:せなけいこ
定価:1210円
サイズ:20.6×20.6cm
『ねないこ だれだ』『おばけのてんぷら』など、せなけいこさんのおばけシリーズの1冊。りゅうちゃんがお風呂に入っていると、「ぼくもいれてくださいな」と動物たちが次々とやってきて最後には…。
お風呂が嫌いな子も、お風呂が楽しみになりそうな1冊です。口コミでは「うちの子は『ねないこ だれだ』が大好きなので、この本も大好き」「2分くらいで読めるので気軽に読んであげられる」などの声が見られます。
【5】ねむねむごろん
初版:2019年
著者:たなかしん
定価:1100円
サイズ:18.3×18.1cm
海の砂で描かれたかわいい動物たちが、「ぞうさんが ねむねむ どしん」「くまさんが ねむねむ ごろん」と次々ごろん。優しく温かな、おやすみ絵本です。
口コミでも「動物たちの様子をマネして寝てくれる」「これを読んだら眠るという習慣ができた」と、寝かしつけに役立っているという声がたくさん見られます。「本の角が尖っているので、ぶつけないように気をつけて」と促す声もちらほらありました。
◆大人気のシリーズものベスト5
絵本の世界には、子どもたちを魅了する素敵なキャラクターもたくさん。新旧織り交ぜ、1歳児に人気のキャラクターシリーズを紹介します。数冊セットの商品は、割引があったり、オリジナルケースに入っていたりと特典がありますが、まずは1冊買って子どもの反応を見てから買い足してもいいですね。
【1】『こぐまちゃん』シリーズ
しろくまちゃんのほっとけーき
初版:1972年
著者:わかやまけん
定価:880円
サイズ:20×21cm
1970年の発売以来、50年以上もロングセラーを続ける「こぐまちゃんえほん」シリーズ。現在では、ボードブックや点字付きの絵本などを含め22点、累計1000万部以上が発行されています。
いずれも楽しいお話ですが、最初に購入する1冊に迷ったら、シリーズの中で最も人気の『しろくまちゃんのほっとけーき』を。この本に触発されて「親子でホットケーキを作った」という口コミもたくさんあります。
【2】『ノンタン』シリーズ
赤ちゃん版ノンタンプレゼントセット(6冊入り)
初版:1987〜89年
著者:キヨノサチコ
定価:3300円
サイズ:各17×16cm
大人気キャラクター「ノンタン」の、1歳から楽しめる赤ちゃん版。『ノンタンもぐもぐもく/おしっこしーしー/いないいなーい/おはよう/はみがきはーみー/はっくしょん!』の全6冊で、1歳児の日常生活をフォローしています。
「プレゼントセット」という名称ですが、セット価格で1冊分(660円)オトクになるので、自宅用としてもおすすめ。
口コミでは「1〜2歳にちょうどいい内容」「これでノンタンが好きになって、3歳からの通常版のノンタンもたくさん読んだ」といった声が見られます。
【3】『うさこちゃん』シリーズ
1才からのうさこちゃんの絵本セット1 (全4冊)
初版:1967年
著者:ディック・ブルーナ/訳:いしいももこ
定価:3080円(1冊あたり770円)
サイズ:各17×17cm
オランダで1955年に生まれた超ロングセラー。小さな子の認知に合った大胆な絵とコントラストの強い配色、リズミカルな言葉で、今も世界中の親子に愛されています。
このセットは『ちいさな うさこちゃん/うさこちゃんと うみ/うさこちゃんと どうぶつえん/ゆきのひの うさこちゃん』の4冊入り。セット割引はありませんが、かわいいオリジナルケースに入っています。
口コミでは「0歳向けのうさこちゃんよりも文章が多くて、発達に合っている」「読み聞かせしにくい文章だけど、子どもは気に入っている」「自分が大好きだったので、子どもに見せてあげられてうれしい」といった声が見られます。
【4】『だるまさん』シリーズ
「だるまさん」シリーズ 3冊ケース入り
初版:2008年
著者:かがくいひろし
定価:2805円(1冊あたり935円)
サイズ:17.5×17.5cm
発売10周年(2018年)に、3冊で累計551万部を超えたという、爆発的ヒット作。「泣く子も笑う」と大人気で、数々の絵本の賞を受賞しています。
『だるまさんが/だるまさんの/だるまさんと』の3冊セットは、3人のだるまさんが揃ったオリジナルケース入り。
「読み聞かせしやすいし、子どもがゲラゲラ笑ってくれる」「子どもがだるまさんの動きをマネするのがかわいい」と口コミでも好評です。
【5】『どんどこももんちゃん』シリーズ
はじめましてのももんちゃん 3冊セット
初版:2001年
著者:とよたかずひこ
定価:2970円(1冊あたり990円)
サイズ:21×18.7cm
オムツだけで元気に走り回る、愛らしい赤ちゃん「ももんちゃん」が主人公。リズムの良い文章と、ほっこりするストーリーで人気です。これまでに発行されたのは23冊(2022年4月時点)。
このセットは最初におすすめの『どんどこ ももんちゃん/すりすり ももんちゃん/こちょこちょ ももんちゃん』の3冊がオリジナルケースに入っています。
「親子で『どんどこ どんどこ』というフレーズにハマった」「ももんちゃんが自分の子どもと重なる」といった口コミが多く見られます。
1歳児の絵本選びの疑問Q&A
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1歳児の絵本に関する疑問や悩み事もいろいろありますよね。とくに新米ママやパパが感じる疑問について、立石さんに答えてもらいました。
Q1:1歳児に絵本を読み聞かせるメリットって?
絵本を読み聞かせるメリットはたくさんあるのですが、大きく3つを挙げましょう。
●母語(日本語)の習得に役立つ
人は生まれてから4歳くらいまでの間に母語の基礎が作られます。ですが、日常会話で使われる「生活語」はわずか500語程度。
語彙を豊かにしてくれる救世主が絵本なのです。1〜2歳は語彙が爆発的に増えていく時期なので、ぜひ積極的に絵本を読んで語彙を増やしてあげましょう。
●親子のコミュニケーションになる
読み聞かせは、絵本を介した親子コミュニケーション。おしゃべりが得意でないママやパパでも、たくさん言葉をかけてあげることができます。子どものリアクションに成長を感じることもあるでしょう。
●将来、読書好きになり、学力が高まる
絵本の読み聞かせが好きになった子は、いずれ読書も好きになります。主体的に本をたくさん読む子は、感性や想像力が豊か、善悪の判断ができる、キレにくい、学力が高いといった傾向が見られます。
Q2:1歳用の絵本は何冊くらいあるといい?
冊数に正解はありませんが、子どもがそのときの気分で読みたいものを選べるようにしておくといいでしょう。似たような本に偏らないように、ジャンルや絵が違うものを意識して選んでみてください。
さらに、1歳くらいから「好み」が出てくる子もいます。乗り物が好きな子なら乗り物図鑑なども加えたり、気に入ったキャラクターがあればその本を追加したりしてみましょう。
Q3:対象年齢が2歳以上のものだと早すぎる?
対象年齢は気にしなくてOK。むしろ、ママやパパが気に入った絵本なら、早めに入手するのがおすすめです。
たとえば、名作『からすのパンやさん』(かこさとし著)の対象年齢は「4歳から」となっていますが、1歳でも、子守唄の代わりに読んで聞かせてあげたり、好きなページを一緒に眺めたりしてみましょう。1歳ではまったく興味を持たなかったとしても、いずれ読めるようになるので無駄にはなりませんよ。
Q4:絵本を破ってしまうのはどうしたらいい?
0〜1歳では、破っても悪気はないので叱らないで。1歳で自由に触って遊ばせたい絵本は、ボードブックタイプを選ぶとよいでしょう。2〜3歳になれば、普通の紙でも破ることはほぼなくなります。
ただし、1歳くらいからは、本を丁寧に扱うことも教えていきたいもの。破ってしまったときは「絵本は破るものじゃなくて、読むものだよ。だからこっちを破ってね」と破ってもいい紙を渡してみるといいでしょう。
Q5:共働きで忙しく、絵本を読んであげる時間がない
仕事と子育ての両立などで、毎日忙しいママやパパも多いですよね。でも、どんなに忙しくても、毎日ごはんは食べさせているはず。絵本も同じように、成長に必要な栄養補給と考えて、生活の一部に組み込んでみましょう。
就寝前に読む人も多いですが、朝もおすすめです。頑張って5分早起きして、保育園に行く前に1冊読んでみましょう。
1歳児への「読み聞かせ」のポイント3つ
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0~3歳の読み聞かせは、内容を理解させることが目的ではありません。最も大切なのは、「絵本って面白いな。楽しいな」と感じてもらうことです。1歳児の読み聞かせで心がけるとよいポイントを紹介します。
【ポイント1】感情は込めて。でも“ほどほど”に
淡々とした棒読みだと、子どもは飽きてしまいがち。お話に合わせて、抑揚をつけて読んでみましょう。
母語の習得には「言葉」と「感情」を結び付けてあげることも大切です。「びっくり!」「やったー!」「泣いてしまいました」などのシーンでは、表情を作って、感情を込めて読みましょう。ただし、オーバーアクションになるとそちらに見とれてしまい、お話が入ってこなくなるので「ほどほど」がおすすめです。
【ポイント2】子どものリクエストに応じる
大人は「繰り返し」が嫌いですが、子どもは大好き。同じ本を何度も読みたがるときは、何度でも読んであげてください。こうした繰り返しの中で言葉を覚え、描かれているものを認識していきます。
ページを飛ばして、気に入ったページだけ読みたがるときも同じです。話がつながらなくても構わないので、お気に入りのページは繰り返し読んであげましょう。
【ポイント3】聞くスタイルにこだわらない
読み聞かせは「最後まで座ってじっと聞く」というスタイルにこだわらなくてOK。読んでいる最中に立ち上がってしまっても、「ちゃんと座って」と強制したり、叱ったりはしないで。子どもはおもちゃで遊び始めても「耳だけは聞いている」ということがよくあります。途中で切り上げず、そのまま最後まで読み続けましょう。
もし立ち上がって別の本を持ってきたなら、「こっちを読んでほしい」ということなので、本を替えてあげてくださいね。
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