一刀両断 実践者の視点から【第608回】 – 日本教育新聞電子版 NIKKYOWEB

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一刀両断 実践者の視点から【第608回】

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情報モラルを自分ごとに

 このたびの知事選では情報戦で民意が操られたように思われて仕方がない。その情報の正確性やモラル性からして暴走しお祭り騒ぎになって民意を動かして出された結果に、正しい判断がされたのかと疑問が残る。
 地方自治の二元代表制からすると対立は深刻となり停滞や分断は避けられない。確かにメディアがその情報発信における公平性や根拠を持つことはモラルとして必要不可欠な事ではあるが、SNSやYouTubeで出される情報のモラルが高いとは言い切れない。
 既に法の規制や人感や人道という視点を逸脱している事は明々白々であるが、止められない。個々のモラル度の低さがなせる結果なのでは無いだろうか。
 ならばどのようにして個々のモラル度を高めれば良いのだろうか。この回答は教育でしか改善は出来ないと私は思う。
 すなわちモラルリテラシーの徹底である。その為には日々起きている事件事故を自分事にさせる工夫が必要で、この人物が家族だったらどう考えるかと他人事から自分事へと引き寄せて、意識が変わる事を体感させるような授業が必要なのである。
 近々にその模範授業を岐阜県の公立中学校で私が行う。何事も能書を並べる前にやってみせる事が必要なのである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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