地球社会に貢献できる人材に
KUMONのイングリッシュ・イマ-ジョン・キャンプは「これからの時代を生きる子どもたちに、英語でコミュニケーションできる力をつけてもらいたい。地球社会に貢献できる人材に育ってもらいたい」という想いのもと、2001年にスタート。毎年夏に開催し、19年間で参加した子どもたちはのべ4,000名近く、キャンプリーダーは90か国・地域からのべ600名以上にものぼります。今年は7月29日から8月19日までの期間中3つのキャンプに、英語を意欲的に学習する小学校3年生から6年生まで計204名が日本全国から集まりました。
世界を身近に感じ、地球規模の視野で考える
グループワークの様子 |
キャンプでは、子どもたちが世界の共通語である英語をキャンプリーダーとの会話の中で使いながら、英語環境に“どっぷり浸る(immersion)”経験を積んでいきます。キャンプリーダーはタイ、インドネシア、ネパール、フィジーなど、様々な国や地域出身の学生たちで、子どもたちの活動をサポートします。初めは英語で話すことに緊張している様子の子どもたちも、キャンプリーダーの励ましを得ながら、次第に間違うことを恐れずに積極的に英語でのコミュニケーションに挑戦していくようになりました。
また、子どもたちは宗教や文化、歴史など様々なバックグラウンドを持つキャンプリーダーとの共同生活を通じて、いろいろな国の環境や風習、考え方や文化の多様性を学びながら、世界を身近に感じることができたようです。彼らと一緒に地球規模の課題を考える時間もありました。世界の学校事情を学ぶプログラム「ワンダーランド」では、世界では日本の人口の2倍の子どもたちが学校に通えない現状を取り上げ、学校に通えないことが、その国の子どもたちにとってどのような影響があるかなどをグループごとに話し合いました。
ここで子どもたちのキャンプの感想をいくつかご紹介しましょう。
「いろいろな世界のことが学べて楽しかった」(小3・男子)
「キャンプリーダーが優しくて話しやすかった。英語も使うことができた」(小5・女子)
「地震や災害などで学校に行けなくなることは日本も同じ。みんなで一緒に考え、助け合っていきたい」(小6・女子)
「いろいろな人と話をして、いろんな意見があることを知ることができて良かった」(小5・男子)
世界を感じ、広がる未来
子どもたちの前で話す中村円香さん |
今回キャンプリーダーの一人として、EICを支えていた中村円香さんは10年前にキャンプに参加したEICの卒業生。現在大学で勉学に励む円香さんは、EICでの経験が自分を変える大きな転機になったと言います。
「EICに参加するまではどちらかというと引っ込み思案な子どもでした」と話す円香さん。しかし、EICで日本全国から来た友だちや世界各国出身のキャンプリーダーとのコミュニケーションを経験して、他の人の意見をきくだけではなく、自分自身の考えをシェアすることの大切さを感じたそうです。その後、円香さんは人前で話すということにも積極的に挑戦していきました。スピーチコンテストやサマーキャンプ…そして今回のEICのキャンプリーダー。さまざまな人と話し、意見を交換することのなかに新しい発見があり、またさらに新しいことを知りたいと思うようになったと言います。
キャンプで触れた“世界”に興味を持ち、様々なことに挑戦し続ける円香さん。「今回参加している子どもたちにも何か成功体験を積んでほしいです。友だちと話してみる、キャンプリーダーと話してみる…子どもたちの中で何か変化が起こるようサポートしていきたいです」と語る彼女の目はキラキラと輝いていました。
今年参加した204名の子どもたちも最終日には他の参加者や保護者の前で元気良く、英語で夢を発表してくれました。EICでの挑戦や経験がそれぞれの夢や目標につながっていくことを祈っています。