構造システムは、建築構造計算および各種構造計算用ソフトウェア(一貫構造計算、耐震診断計算、耐震補強、応力解析、振動解析など)のプログラム開発と販売を行っています。
KT-SUBは、KozoToolシリーズ(構造計算を支援するプログラム群)の1つで、荷重計算、RC造小ばり、RC造スラブ、階段、S造小ばり、S造母屋などの2次部材の計算を行うソフトです。
データ入力/チェックが簡単
操作画面
ダイアログボックス上で簡単入力
1つのウインドウ・ダイアログ上で、入力~計算~出力までを完結させることができ、架構の入力等を気にせずに、電卓感覚で計算を行うことができます。
計算に必要な条件や数値などをウィンドウ上で、簡単に入力(対話形式)・選択することができます。
必要最小限の入力で断面設計が可能
床組みや仕上げ重量を入力するだけで荷重項の自動計算が可能なほか、断面寸法から断面性能の自動計算ができるなど、計算機能が豊富なため、画面上で断面設計が容易に行えます。
入力データをすばやくチェック
データを入力すると同時に、計算結果が画面上に表示されるため、入力データを変更しながら計算結果を確認することができます。エラーがある場合は、メッセージを出力します。
入力データ数に制限がない
計算内容に応じてダイナミックにメモリを確保しますので部材数や、各種計算条件などの入力数を気にせずに入力できます。
k-DB(構造システムデータベース)の利用でさらに入力が簡単
鋼材データの参照
各種鋼材・露出柱脚工法・免震装置・制振装置・木造(構造用集成材、構造用製材、接合金物)等の 各メーカーの製品は、各ソフトで共通して使える「k-DB(構造システムデータベース)」に登録されていますので、k-DBを参照すると効率的に入力できます。
見やすいグラフィック形式出力
きめの細かい出力で、計算の流れや結果の把握が容易にでき、第3者への説明にも有効です。
グラフィック形式で、表と図を用いて計算結果をコンパクトで見やすく出力します
出力範囲の指定が可能
簡易出力(1ページに4断面)
計算結果のすべてを出力あるいは指定した部材の計算結果のみを出力といった具合に、用途に応じた出力が可能です。計算結果は、プリンタやウィンドウに出力することができます。
S部材の出力指定には通常出力と簡易出力の2種類があり、出力時には通常出力、簡易出力(1部材のみ通常出力)、簡易出力の3タイプから選択できます。
小ばりの応力図表示
RC造小ばり、S造小ばり、S造母屋などについては、応力計算結果を応力図として表示することもできます。
充実した計算機能
荷重計算
積雪荷重の計算
政令第86条による積雪荷重の計算を行います。
風圧力の計算
政令第87条による風圧力の計算を行います。種々の建物形状に対応し、建物位置の風圧力を算定します。(表1参照)
屋根ふき材等の風圧力の計算
政令第82条の4、H12建告1458号による屋根ふき材等用の風圧力計算を行います。(表1参照)
表1 利用できる屋根形状
陸屋根 | 切妻屋根 | 片流れ屋根 | のこぎり屋根 | 円弧屋根 |
地震力の計算
政令第88条による地震力の計算を行います。
荷重項の計算
入力された荷重についてCM0Qの計算を行います。
RC造の計算
小ばり・片持小ばりの計算
単スパンばり・連続ばりの荷重項、部材応力、断面計算を行います。
部材応力は、精算・略算の選択ができます。断面計算は算定計算・検定計算、たわみの計算を行い、短期荷重も扱います。
端部に片持ちばりのついた連続ばりの取り扱いも可能です。
スラブの計算
4辺固定・3辺固定・2辺固定・片持スラブなどの16種類の拘束条件と、等分布荷重・等変分布荷重の荷重条件による応力の計算、許容曲げ応力の検討、スラブ厚の検討、たわみなどの計算を行い、短期荷重も扱います。(表2参照)
入力したデータは平面板有限要素法応力解析ソフト「FEM-2D」に転送して詳細な検討ができます。
表2 スラブの計算で利用できる拘束条件
四辺固定(精算) | 三辺固定 長辺自由 | 三辺固定 短辺自由 |
三辺固定 長辺ピン | 三辺固定 短辺ピン | 二対辺固定 長辺ピン |
二対辺固定 短辺ピン | 二隣辺固定 二辺自由 | 二隣辺固定 二辺ピン |
三辺ピン 短辺固定 | 三辺ピン 長辺固定 | 四辺ピン |
四辺固定(略算) | 一方向板(両端固定) | 一方向板(両端ピン) |
片持板 |
地下外壁の計算
10種類の拘束条件と、土圧・水圧による作用荷重による応力計算、許容曲げ応力の検討を行います。(表3参照)
入力したデータは平面板有限要素法応力解析ソフト「FEM-2D」に転送して詳細な検討ができます。
表3 地下外壁の計算で利用できる拘束条件
四辺固定 | 三辺固定 上辺自由 | 三辺固定 上辺ピン |
上下辺固定 左右ピン | 二隣辺固定 二辺ピン | 三辺ピン 下辺固定 |
四辺ピン | 一方向板(両端固定) | 一方向板(両端ピン) |
片持板 |
階段の計算
踊り場は3辺固定、段床は片持ちとして応力計算、許容曲げ応力の検討を行います。
S造の計算
小ばり・片持小ばりの計算
S造小ばりの入力
単スパンばり・連続ばりの荷重項、部材応力、断面計算を行います。部材応力は、精算・略算の選択ができます。断面計算は曲げ応力度・せん断応力度、たわみの計算を行い、短期荷重も扱います。
端部に片持ばりのついた連続ばりの取り扱いも可能です。
耐風ばりの計算
単スパンばり・連続ばりの荷重項、部材応力、断面計算を行います。部材応力は、強軸方向に風圧力(追加荷重)、弱軸方向に常時の荷重、または、強軸方向に常時荷重、弱軸方向に風圧力(追加荷重)を受ける部材の応力の検討を行います。
端部に片持ばりのついた連続ばりの取り扱いも可能です。
軸回転小ばりの計算
部材軸が水平面から回転した小ばりの計算で2軸応力を考慮して断面計算します。単スパンばり・連続ばりの荷重項、部材応力、断面計算を行います。
部材応力は、強軸および弱軸方向の作用荷重を同時に受ける部材の応力の検討を行います。端部に片持ばりのついた連続ばりの取り扱いも可能です。
横胴縁の計算
単スパンばり・連続ばりの荷重項、部材応力、断面計算を行います。部材応力は、強軸方向に風圧力(追加荷重)、弱軸方向に常時の荷重を受ける部材の応力の検討を行います。
端部に片持ばりのついた連続ばりの取り扱いも可能です。
母屋の計算
単スパンばり・連続ばりの荷重項、部材応力、断面計算を行います。屋根勾配の影響を考慮し、強軸および弱軸方向の作用荷重を同時に受ける部材の応力の検討を行います。
端部に片持ばりのついた連続ばりの取扱いも可能です。
間柱の計算
両端ピンの柱の曲げ応力とたわみの計算、断面計算を行います。
縦胴縁の計算
両端ピンの胴縁の曲げ応力とたわみの計算、断面計算を行います。
合成小ばりの計算
合成小ばり(単純ばり)としての荷重項、剛性、部材応力、断面計算、たわみの計算を行います。また、完全合成ばりとしての必要スタッドコネクタの検討も行います。
床荷重と壁荷重を自動計算
床組みや壁形状、仕上げ重量などを入力することにより、荷重項を計算することができます。
床荷重の入力(はり部材)
壁荷重の入力(柱部材)
対象となる断面形状タイプ
小ばり 片持小ばり |
耐風ばり | 軸回転 小ばり |
横胴縁 | 母屋 | 間柱 | 縦胴縁 | 合成 小ばり |
横補剛の 接合部と 剛性確認 |
露出柱脚の 回転剛性 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
H形鋼 | ○ | ○ | ○ | ‐ | ‐ | ○ | ‐ | ○ | ○ | ○ |
みぞ形鋼 | ○ | ‐ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ‐ | ‐ | ‐ |
角形鋼管 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ‐ | ‐ | ○ |
等辺山形鋼 | ○ | ‐ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ‐ | ‐ | ‐ |
箱形 | ○ | ‐ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ‐ | ‐ | ○ |
軽量C形鋼 | ○ | ‐ | ○ | ○ | ○ | ‐ | ○ | ‐ | ‐ | ‐ |
軽量角形鋼管 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ‐ | ○ | ‐ | ‐ | ‐ |
2軽量C形鋼 (背合わせ) |
○ | ‐ | ○ | ○ | ○ | ‐ | ○ | ‐ | ‐ | ‐ |
鉄骨部材の断面性能
形鋼および形鋼を用いた組立部材の断面性能計算を行います。
ばり | |||||||
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H形 | みぞ形 | 2みぞ形 | 角形鋼管 | 箱形 | 軽量C形 | 2軽量C形 |
軽量 角形鋼管 |
柱 | ||||||
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H形 | 角形鋼管 | 鋼管 | 箱形 | 軽量C形 | 2軽量C形 |
軽量 角形鋼管 |
はり組立材(ラチス) | 柱組立材(日の字) | ||||
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2山形 | 4山形 | 2みぞ形 | 2軽量C形 |
2T形 2CT形 |
H形 |
柱組立材(ラチス) | |||||
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2山形 | 4山形 | 2みぞ形 | 2軽量C形 |
2T形 2CT形 |
4T形 4CT形 |
鉄骨部材の断面性能計算で取り扱う断面形状
横補剛の接合部と剛性確認計算
一般財団法人 日本建築センター機関誌「ビルディングレター」2010.8月号(第536号)の“【質問と回答】「建築確認・検査」及び「構造計算適合性判定」の申請に役立つQ&A”にある『横補剛材の強度と剛性の具体的な検討方法について』による大ばりに取り付く横補剛材(小ばり)の接合部と剛性の確認を行います。
露出柱脚の回転剛性
「2015年版建築物の構造関係技術基準解説書」(付1.2-20)式による露出柱脚の回転剛性の計算を行います。
データリンク/準拠基準
データリンク
RC/SRC/S造建物の一貫構造計算ソフト「BUS-6」や壁式RC造建物の一貫構造計算ソフト「WALL-1」、小規模壁式RC造建物の一貫構造計算ソフト「HOUSE-WL」から小ばりおよび床のデータリンクをすることができます。
各計ソフトの入力データには、KT-SUBへの転送対象となる小ばりや床部材の指定を各計算ソフトの入力データとして保存できますので、設計変更などにより再度データ転送が必要な場合でも、再度指定する必要がありません。
また、各計算ソフトから再度転送しても、すでに入力したKT-SUBのデータは保持されます。
KT-SUBへ転送された値が各計算ソフトの計算値であることを確認するため、各計算ソフト側で荷重項などの転送内容を出力する機能もあります。
プログラム関連図
準拠基準等
計算の方法は建築構造に関する法令に基づくほか、下記の基規準類によっています。
国土交通省住宅局建築指導課他監修
一般社団法人 日本建築学会
KT-基礎
杭と地盤の支持力計算、地盤の液状化や沈下量の計算、杭の応力・断面計算、杭基礎を含む独立フーチング基礎、布基礎・べた基礎の基礎スラブの応力・断面計算を行います。 構造耐力上安全で経済的な杭や基礎の仕様を明確に把握することができますので、施工を考えた設計を進めることが可能です。
KT-基礎 機能紹介動作環境・価格
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価格
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