徳島県では南・にし阿波地域において、教育旅行を対象とした田舎暮らし・アクティブ体験の提供を行っている。それぞれの地域の特色を生かした体験プログラムを通して、地域住民との交流も活発に行われている。
南阿波よくばり体験推進協議会は、徳島県美波町・牟岐町・海陽町において、南阿波の豊富な自然を生かした体験プログラムを提供している。体験メニューは田舎生活体験(民泊)やウミガメふれあい体験、定期網漁、カツオのたたき作り、阿波踊りなど、徳島ならではの学習素材が充実している。自己紹介からまとめの会までがプログラム化されており、漁業は漁師、林業は林家など、全ての体験を専門インストラクターがサポート。子供農山漁村交流プロジェクトのモデル地域として、ありのままの暮らしを重視した「ほんもの体験」の充実に力を入れている。3町内では役場・病院・消防署・保健所・警察署などが密に連携し、緊急時の対応にも備えている。
南阿波へは徳島阿波おどり空港から車で90分のアクセス。JR線の利用も可。同会HPではモデルプランも紹介している。南阿波よくばり体験推進協議会事務局=TEL0884・72・2622
徳島県西部の美馬市・三好市・つるぎ町・東みよし町が連携して取り組む、農泊を主体とした体験型教育旅行「そらの郷山里物語」では、高地集落で受け継がれる伝統的な傾斜地農法や農業文化が教育資源として活用されている。農山村全体をフィールドとした体験メニューは地域交流を前提とした内容。野菜や果樹の収穫・田畑の手入れ・お茶摘み・山菜採り・原木しいたけの菌打ち、伝統工芸(かずら細工、わら細工)などの田舎暮らし体験に加えて、吉野川のラフティング・カヌーなど、アクティブ体験もできる。
西日本第二の高峰「剣山」・四国三郎「吉野川」と共生するにし阿波の景色は日本の原風景そのもの。伝統的なライフスタイルを守るため、農泊施設などの滞在拠点整備や伝統文化を伝えるネイチャーガイドの育成に力を入れている。
そらの郷山里物語協議会=TEL0883・76・0713
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年3月19日号掲載