東京大学「ボーカロイド音楽論」講義 / 鮎川ぱて【著】 <電子版> - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア

文春e-book<br> 東京大学「ボーカロイド音楽論」講義

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文春e-book
東京大学「ボーカロイド音楽論」講義

  • 著者名:鮎川ぱて【著】
  • 価格 ¥2,400(本体¥2,182)
  • 特価 ¥1,679(本体¥1,527)
  • 文藝春秋(2022/07発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163913629

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内容説明

2016年から東京大学で開講されている人気講義「ボーカロイド音楽論」。
毎年初回の授業は数百人が受講、オンラインでは千人を超える視聴者が聴講することも。
初音ミクでスタートした講義はフロイトやラカン、ソシュール、いったいどこまで広がっていくのか……。
2020年代の「教養」のすべてがこの一冊にある。

プロローグ
第1部 アンチ・セクシュアルの時代
1章 ハチ=米津玄師論 
2章 近代的主体と「裏表ラバーズ」 ~wowaka論~
3章 厨二病はなぜ中2で発症するのか? ~初音ミク小論~ 
4章 人のセックスを笑うな ~DECO*27小論~ 
5章 成熟と喪失 ~みきとP小論~ 
6章 融ける世界とフロイト ~kemu小論& はるまきごはん小論~

第2部 2020年代のジェンダー/セクシュアリティ論
7章 2020年代のジェンダー/セクシュアリティ論入門 ~flower小論~ 
8章 (言語という)かなしみのなみにおぼれる~あるいは「Neruによるラカン」~ 
9章 「東京テディベア」論 ~あなたの身体は誰のものか~ 
10章 サブカルチャーと書いてフェミニズムと読む 

第3部 あらかじめ思い出だったすべての声のために
11章 身体のディスコミュニケーション ~表象文化論入門~ 
12章 声の肌理という神話(を引き剥がす) ~現代押韻論~ 
13章 残響論 ~Orangestar小論~
14章 音楽と涙の区別がつかない ~録音音楽と時間~
15章 ポケットが虹でいっぱい ~ぽわぽわP論・前編~
最終章 Human ~ぽわぽわP論・後編&ボーカロイド音楽論~ 
エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えも

23
'22年ラストの本にしようと読み始めたら、あまりに読み応えがあって年を越してしまった、ボカロ音楽論という名の現代日本文化論▼そうだったんですね。知りませんでした。なるほど。ハチ=米津玄師論から始まり、ぽわぽわP論で閉じる、アンチ・セクシャル、ジェンダー論、ディスコミュニケーションなどの講義。そして膨大なボカロ音楽批評▼こうして読み終えて「あなた」の言葉=思考=文化が少し分かったような気がします。2023/01/02

takka@ゲーム×読書

16
この本は東京大学教養学部にて著者が開講されている「ボーカロイド音楽論」の講義録。ボーカロイドとは何か、また音楽とは何かを音楽論だけでなく、哲学や言語学、ジェンダー論などの視点から分析する評論。またアーティストや音楽自体を対象にしているため、歴史的手法=ボカロ史のような因果関係では語られていない。主に取り上げられているハチ=米津玄師・wowaka・DECO*27氏などボカロシーンを切り開いたアーティストの何が凄かったのか、また主に若者に受け入れられたのか。この本を契機にボカロ曲を漁ろうと思う。2022/08/19

うさみP

14
オジサン泣いちゃった。教養としてのボカロ学と批評の入門書。本書を読み終わってまず最初にする事は、ニコ動でもiTunesでも何でもいいので、目についた曲(再生数・サムネ・人気順、取れ上げられなかった曲)でプレイリストを作成することだ。最初期から何度もぶり返すボカロ熱は不治の病を治さないで。ボーカロイドは時間を歌う楽器である。これまでの自明の象徴として『男の恋愛・女の恋愛』文化に、ボカロは何を歌って『若者』は対抗してきたか。批評とはエンターテインメント。現在進行形で支持されているプロセカに届く射程の長さ。2022/09/08

ふくみみ

6
最初にボカロ文化は非常に若者に偏った文化であり男女比がほぼ半々という統計データを見て2ちゃん的なネット文化とは違うものなんだなと知れてわくわくしたものの、その先についてはボカロ曲を知っている前提で話が進んでいくのか論理を進めるために引用された漫画や小説は知っていてもなるほどと頭にハマる感じが持てなかった。 米津玄師さんは知っていたがこの方もボカロ出身なのかとかYOASOBIの快進撃を見ても魅力的なボカロの世界に才能がどんどん流入してるのは間違いないのだろう。 有名なボカロ曲を聞いて改めて読み直したい。2024/03/16

6
想像を遥かに上回る煮詰った内容だった。ジェンダー論などの現代思想を軸足に置いている。アンチ·セクシャル、アンチ·フィジカルと、生まれながらに与えられしものに物議を醸す楽曲の紹介から始まる。あの有名な曲にこんな解釈ができるのか、とつい何度も曲を聞き直しに行った。フーコーなどの現代哲学や映画、小説にも広く触れるため、教養を吸収するのにも、かなり良かった。視点がガラリと変わる刺激的な本だった。2023/11/30

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