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【ジオスゲニン】DHEAとの違いを管理栄養士が徹底解説!│ケフラン

2021.12.17

DHEAは別名「若返りホルモン」や「長寿ホルモン」と呼ばれ、世界的に注目されています。DHEAを摂取するだけで、若々しく長生きできるなら試してみたいですよね。しかし、DHEAのサプリメントを調べても海外製のものばかりで、困っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、DHEAの基本情報に加え、同様の作用が期待されているジオスゲニンとの違いについて管理栄養士が徹底解説します。DHEAにはどのような効果があるのか、何から摂取できるのか説明するので、いつまでも健康を維持したい方は必見です。

DHEAとは?

DHEAとは、デヒドロエピアンドロステロンというホルモンの略称です。主に副腎から分泌され、男性ホルモンや女性ホルモンの元になります。血液中では、DHEAから構造が少し変化し、DHEA-Sとして存在します。

血液中のDHEA-S濃度の変化は諸説ありますが、男女ともに6~7歳頃から増加し始め、10代後半〜20代前半は高い値のままです。その後、加齢とともに血液中のDHEA-S濃度が低下し、70歳になるとピーク時の20%に、85~90歳では5%まで低下してしまいます。そのため、DHEA-Sの血中濃度は老化の指標となっているのです。

また、アメリカのボルチモアの住人を対象にした研究では、長生きの人は血中DHEA-Sの濃度が高いという結果が出ています。このような結果から、DHEA-Sは長生きの指標としても有効と考えられるようになりました。

他にもさまざまな研究からDHEAの作用が明らかとなり「若返りホルモン」や「長寿ホルモン」と呼ばれるようになったのです。

ヒトや動物を対象にした研究によると、DHEAの効果として下記が報告されています。

  • 健康観の回復
  • 糖尿病の予防
  • 骨粗鬆症の予防
  • アルツハイマー病の予防
  • 筋萎縮の抑制
  • 体脂肪減少
  • 意欲向上
  • 性欲の改善

このようにたくさんの嬉しい作用を期待できるDHEAですが、日本では医薬品として扱われるため、サプリメントに配合できません。

サプリメントに配合されるには、効果や安全性に関する日本独自のデータを蓄積が必要です。しかし、日本ではデータ収集が進んでいないため、DHEAのサプリメントが出回るまでに期間を要してしまうでしょう。

海外では、DHEAが配合されたサプリメントが販売されています。個人輸入すれば、DHEAのサプリメントを入手できますが、注意点があります。

まず、乳がんや前立腺がんなど性ホルモンによって進行しやすくなるがんを患っている方は、DHEAを摂取できません。安全性の観点から、妊婦や授乳婦の方の服用も制止されています。

また、国際オリンピック委員会(IOC)では、DHEAが蛋白同化剤としてドーピング指定薬物に分類されています。そのため、アスリートの方は誤って摂取しないように注意しましょう。

ジオスゲニンとDHEAの違い

ジオスゲニンとDHEAは、構造や手に入りやすさが異なります。

ジオスゲニンは、自然薯(じねんじょ)や山芋などに多く含まれます。DHEAと構造が似ていることから、高血糖の改善や筋萎縮の抑制などの作用が期待されている物質です。

糖尿病のラットを対象にした研究では、ジオスゲニンによって高血糖の症状が改善したとの報告があります。このようにDHEAと同様の作用が報告されると、ジオスゲニンでの代替を期待できますよね。

マウスを用いた実験では、ジオスゲニンの作用でDHEAやエストロゲンの産生が高まることが実証されました。エストロゲンには骨を丈夫にする作用もあるので、骨量の増加も確認されたそうです。他にも、動物実験ではありますが、ジオスゲニンが筋肉の萎縮や腹部の脂肪蓄積の抑制に役立つことが明らかになっています。

DHEAは、日本では医薬品に分類されるため通販や店頭では購入できないですが、ジオスゲニンは入手しやすいです。ジオスゲニンは食品に添加できる成分なので、古くから月経困難症や更年期症状の改善に効果があるとされ、健康食品に利用されています。

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ジオスゲニンって副作用はあるの?摂取時の注意点など│ケフラン
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DHEAを摂るには?

日本ではDHEAが医薬品として扱われるので、サプリメントとして販売されません。その代わりとして、ジオスゲニンがサプリメントに使われています。

ジオスゲニンのサプリメントは、通販や店頭で誰でも購入できます。ジオスゲニンの摂取量の目安は定められていないので、サプリメントごとに決められている量を守りましょう。山芋や自然薯を大量に食べないと摂取できない量でも、サプリメントなら1日に数粒服用するだけで済みます。タブレット状やカプセル状の製品が多く持ち運びもしやすいので、いつでも手軽にジオスゲニンを摂取できます。

ただし、どうしてもDHEAが配合されたサプリメントを摂取したい場合は、個人輸入すれば入手可能です。また、DHEAによるホルモン補充療法を行っている病院もあります。ホルモン補充療法では、主に医師が入手したDHEA含有のサプリメントが患者に提供されます。個人輸入よりも安心して摂取できますが、サプリメントだけでなく診察の費用がかかってしまうのが難点です。

そのため、まずは手軽に入手できるジオスゲニンが配合されたサプリメントから試すのがおすすめです。サプリメントを吟味し、安全で摂取しやすそうな製品から試してみましょう。

まとめ

DHEAは、さまざまな病気の予防や丈夫な体の維持に役立つホルモンです。しかし、日本ではDHEAが医薬品扱いのためサプリメントに使用できません。

そこで注目されているのが、ジオスゲニンです。ジオスゲニンが配合されたサプリメントなら日本でも手に入りやすく、DHEAと同じような作用を期待できます。通販や店頭で購入できるので、まずは手軽に摂取できるジオスゲニンから試してみましょう。

管理栄養士プロフィール:暁かえで

管理栄養士/日本スポーツ協会公認コーチ3。世の中に溢れている偏った栄養の知識を少しでも改められるようにライターとして活動しています。管理栄養士免許取得後も大学にて、時代とともに変化する栄養学を日々勉強しています。

参考URL

DHEA補充療法の現状と展望
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/94/10/94_10_2195/_pdf/-char/ja

vol.169 若返りホルモンとも呼ばれるDHEAの秘密
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/169.html

運動と栄養成分摂取による性ステロイドホルモン増大が糖尿病に及ぼす影響
https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-23700849/23700849seika.pdf

アンチエイジングに向けた新規栄養介入・運動処方の開発
https://shingi.jst.go.jp/pdf/2020/2020_kobe-u_5.pdf

健康食品ワイルドヤム中のジオスゲニンおよびジオスシン含有量
http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/bitstream/11173/2574/1/0100_072_004.pdf

DHEAの老年病予防効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics1964/40/5/40_5_421/_pdf/-char/ja

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