藻琴山登山道

藻琴山の特徴

藻琴山は標高1,000ｍと屈斜路カルデラ外輪山で最も標高が高く、「北海道自然100選」にも選ばれている山です。亜高山帯に位置する山岳であり、山頂までダケカンバ低木林が発達しています。その山頂部の植生では、チシマギキョウ群落、チシマセンブリ群落、ナガバキタアザミ－リシリスゲ群集、ハイマツ－コケモモ群集の4群落が認められています。この山を楽しむコースはおもに2つのルートがあります。

セルフガイドマップ表(pdf)
セルフガイドマップ裏(pdf)　イラストVer

藻琴山標高　1000m
スカイライン遊歩道（登山道）　約２ｋｍ　登り約60分　下り約45分
標高差約275ｍ
登山道　1.16ｋｍ　登り約30分　下り約20分　標高差約200ｍ
藻琴山の山開きについては大空町へ

スカイライン遊歩道（登山道）

小清水側から登る代表的なコース。「ハイランド小清水725」の駐車場に登山口があります。最初はハイマツのトンネルのような登山道が続きますが、次第に視界が開け、左手に屈斜路湖を望みながら尾根沿いを歩いていきます。
940メートルのピークを過ぎるとゴジラの背中のような屏風岩の姿が。初夏には屏風岩周辺や岩肌にエゾノハクサンイチゲの群落が広がります。屏風岩直後の岩場は悪天候時などには滑りやすくなりますので、慎重に進みましょう。
屏風岩から800ｍほど進むと広場が有り、休憩や昼食などにうってつけの場所です。ここまで来たらまもなく頂上。少し斜度のある登山道を登りきると、屈斜路湖が目の前に広がります。アプローチの手軽さと一時間ほどの道のりですが、満足度は大きい山です。

東藻琴側・登山道

道道102号（網走川湯線）の「藻琴山登山入口」の看板を折れ、登山口へ向かいます。途中、シカ柵ゲートを越えて、8合目にある山小屋「銀嶺水」まで車で行くことができます。山小屋の手前には銀嶺水と呼ばれている湧き水が勢いよく湧きだし、口に含むと甘味が感じられる軟水となっています。コースタイムは片道30分と、一番短いコースとなっており、小さなお子さんでもハイキング感覚で登山を楽しむことができます。
ハイマツの多いスカイライン遊歩道とは違い、最初はダケカンバ林の中を歩いて行きます。角度的に登山中は屈斜路湖を見ることができませんが、天気が良ければオホーツク側の景色を眺めることができます。最後にハイマツ帯を抜けると、山頂直下の広場でスカイライン遊歩道と合流します。

ロングトレイルコース

上記２つの他にも、「トドマツ遊歩道」、「望岳台遊歩道」、「銀嶺水遊歩道」が整備されています。計５つの登山道はそれぞれ短いものの、すべてを繋ぐと藻琴山の東側をぐるりと周るように歩くことができます。周回約6.5km、約3時間半ほどの一番長いコースとなります。
主にロングコースは森の中を歩くため、展望ポイントは少ないですが、ゴゼンタチバナやタニギキョウなどの花々や、ダケカンバやトドマツが多く自生する森の雰囲気をゆったりと味わうことができます。また、アップダウンの多いコースとなっているので、本格的に歩きたいという方にはオススメです。

登山にあたって

新設ルートなどもあるため、ササが茂る場所においてはダニに注意してください。キャンプ場や小清水ハイランドにはトイレが設置されていますが夏期以外は閉鎖されているため、春先や秋口でのトイレ利用は施設が開放されているかご確認ください。また、環境省により植生保護のため、登山道沿いにロープが設置されています。登山道からはみ出さないようにルールを守って楽しい登山をしましょう。