金属回収を目的とした落じん灰と主灰の元素組成の年変動調査
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: C5-4-O
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C5 有価物の分離回収
金属回収を目的とした落じん灰と主灰の元素組成の年変動調査
ベク スンギ*阿部 夏季肴倉 宏史平松 郁人村河 善信竹川 友祐
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抄録

日本では焼却灰のほとんどが最終処分されているが、これらには金、銀、銅等の有価金属が含まれている。特に、ストーカ式焼却炉の火格子の隙間から落下する落じん灰に、有価金属が含まれることが明らかにされているが、落じん灰を分離回収する施設は少なく、落じん灰の金属含有量の年変動を調査した研究はほとんどない。そこで、本研究では、落じん灰と主灰中に含まれる金属含有量を1年間分調査し、落じん灰の分離回収による効果を評価した。金属含有量を特定するために、毎月1回1年間落じん灰と主灰を収集し、粉砕及び篩い分けによって金属粒子と灰分に分離した。ICP-OES / MSによって25の元素含有量を特定するために、金属粒子と灰分を王水分解し、 さらに、灰分にはアルカリ溶融を適用した。 その結果、金属粒子の大部分が落じん灰に含まれ、落じん灰中の銅含有量は精鉱より高い結果となり、落じん灰は金属資源として利用できることが分かった。

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© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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