主な改正ポイント
- ポイント①
- 包括支払い可能見込額の調整が行われます。
包括支払可能見込額の調査が行われるようになり、原則として、支払可能見込額に0.9(経済産業大臣が告示した率)を乗じた金額を超える利用可能枠を設定するクレジットカードの新規発行、更新、増枠ができなくなります。
支払い可能見込額(年収等 – 生活維持費 – クレジット債務 × 0.9
調査のタイミング
- クレジットカードの新規申し込み
- クレジットカードの有効期限の更新
- クレジットカードの利用可能枠の増枠
※改正割賦販売法に基づく包括支払可能見込額の調査は「ショッピング」に関する審査に適用されます。
「ローン・キャッシング」に関する審査は、別の法律の貸金業法に基づき行われます。
支払可能見込額とは
利用者等の年収等から生活を維持するために必要な支出や債務などを除いた、1年間のクレジットの支払いに充てられると想定される金額です。
【支払可能見込額の計算式(原則)】
支払い可能見込額(年収等※1 – 生活維持費※2 – クレジット債務※3
※1:1万円単位で年収を自己申告していただきます。
年収証明書等の証明書類を提出する必要はありません。
※2:公的な統計に基づく最低限の生活を維持するために必要な1年分の経費です。
世帯の人数、住宅所有の有無、居住地などにより異なります。
生活維持費の一覧表
居住形態 | 4人世帯以上 | 3人世帯 | 2人世帯 | 1人世帯 |
---|---|---|---|---|
持家かつ住宅ローン無又は持家無かつ借賃負担無 | 200万円 | 169万円 | 136万円 | 90万円 |
持家かつ住宅ローン有又は持家無かつ借賃負担有 | 240万円 | 209万円 | 177万円 | 116万円 |
生活維持費は地域で区分されており、地域により表の金額の85%~100%の範囲で規定されています。
※3:クレジット会社に返済する1年間の支払予定額です。(ただし、割賦販売法の適用外である翌月1回払いは含みません。)
- ポイント②
- 支払い期間が2ヶ月を超えるショッピング利用が割賦販売法の対象となります。
割賦販売法の対象となるカード取引(以下、割賦取引)とは、支払い期間が2ヶ月を超えるカードによるショッピング利用のことを指します。
(例)2回払い、ボーナス払い、リボルビング払い、分割払いなど※翌月1回払いは含まれません
- ポイント③
- クレジットカードの審査ルールが変更となります。
クレジットカードの新規または増枠のお申し込みの場合
カードご利用可能枠の他に包括支払可能見込額に基づき、割賦取引に適用されるご利用可能枠が設定されます。
クレジットカードの有効期限が到来した場合
割賦販売法改正以降、有効期限到来によるカード更新審査において、従来のカードご利用可能枠の他に、包括支払可能見込額に基づき、割賦取引に適用されるご利用可能枠が設定されます。
※翌月1回払いのご利用については、割賦取引に適用されるご利用可能枠の制限は受けません。
一部のクレジットカード会社でも割賦販売法改正に関するページを設けています。
詳しくは、お手元のカード会社のホームページをご確認ください。