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マインドセットとは?成長を続ける強い組織がやっている物事の捉え方

マインドセットとは?成長を続ける強い組織がやっている物事の捉え方



マインドセットという言葉、最近よく聞きますよね。企業を成長させるカギとして、最近ビジネスで注目されている言葉です。しかし「聞いたことがあるけれど、よく意味がわからない」「企業活動にどう活かしていいのかわからない」という方は多いのではないでしょうか。

マインドセットとは、ひと言で言うと、心の持ち方、モノの見方、考え方のことです。その人が持つ経験や受けた教育、時代背景、生まれつきの性質などが影響していると言えます。たとえば、物事がうまくいかなかったときに、どのように考えるか、マインドセットによって異なります。

物事がうまくいかないことをネガティブに捉える人もいれば、失敗を次に活かすための学びとする人もいます。このようにマインドセットによって、物事の捉え方が変わり、その結果未来の行動も変わっていくのです。マインドセットによって、自分が成長するかどうかが決まるとも言えるでしょう。

生産性をより高めていく必要がある会社にとっては、従業員の成長が不可欠。そこで、社員一人ひとりの能力向上や企業を成長させるカギとして、ビジネスの現場で注目を集めているのがマインドセットです。

マインドセットの種類
マインドセットは人の行動を支える土台と言われ、主に2つの種類があります。


成長マインドセット(Growth Mindset)


まずは想像してみてください。あなたは、ひとりの会社員だとします。ある日突然、会社から海外赴任を命じられます。しかし、あなたには海外赴任の経験はなく、言葉もわかりません。また海外赴任を希望していません。この時どのように物事を捉えるでしょうか。

「新しい国でビジネスを始めるなんてワクワクする」「これも新しいことを学べるチャンス」「自分を成長させるチャンスだ」そう考えたでしょうか?じつは、これこそが『成長マインドセット』と言われるものです。自分の能力は努力次第で成長させることができるという考え方です。成長マインドセットを持つ人は「学ぶことに意欲的」「新しいことにもどんどん挑戦する」といった傾向があるとされ、成功者の多くが成長マインドセットを持っているとも言われています。

また学ぶこと、成長することを非常に大事にしているのも特徴です。何かが起きても、自分は成長できるか、学べるかという視点で考えることができるため、失敗でさえも学びとし、成長するために必要であると捉えます。


固定マインドセット(Fixed Mindset)


一方で、「自分には海外赴任なんてムリ」「今さら新しい言葉を覚えられるわけがない」と考える方もいらっしゃると思います。これが『固定マインドセット』です。人の能力は最初から決まっていて、それ以上の成長は見込めないという考え方です。
 
このマインドセットを持つ人は「自分の能力以上のことはできない」「成長よりも今の状態のほうが良い」と考え、新しい挑戦を避けたり失敗を恐れたりする傾向があると言われています。また、自分の成長よりも、他人の評価、賞賛などを重視し、今の自分を変えることを嫌うのも特徴です。たとえば、成長にフォーカスできていないため、自分の居心地が良い状態を保とうとするなどです。

こうしたマインドセットは、個人だけでなく、企業・組織にも表れます。挑戦を大事にするカルチャーの企業であれば、成長マインドセットになるでしょうし、保守的で守りに徹するのであれば、固定マインドセットになりがちです。これは理念などにも表れますが、自社がどちらのマインドセットなのか知ることも、会社を成長させるうえでは重要です。成長を重視する、学びを重視するカルチャーがある企業ほど、従業員も同じマインドセットを持ちやすく、会社全体が成長します。


成長マインドセットのメリット

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前述したように、個人でも企業でも、成長マインドセットを持っているか固定マインドセットを持っているかによって、成長スピードがかなり変わってきます。特に成長マインドセットを持っていると、学ぶこと、成長することを大事にするため、新しいことに挑戦する意欲が高く、自分や自社の変革に積極的に取り組む傾向にあります。成長マインドセットを養うことで、会社・組織の強化につながっていくと言えるでしょう。ここでは成長マインドセットが組織でどのように作用するのかご説明します。 

マインドセットが伝搬し、組織全体が成長する
マインドセットは周囲に拡散しやすいのが特徴。リーダーが成長マインドセットを持つ場合、それが周囲に伝わっていき、組織全体が良いマインドセットに変わっていくのです。

先ほどの海外進出の例で見てみましょう。ある経営者は、会社の成長には海外でのビジネスが不可欠と考え、初めて海外進出をしようと決意。社員たちに、このビジネスが会社の未来にとっていかに重要かを伝えます。社員たちはそれに応えようと、ビジネスを成功させるためのアイデアを考えます。赴任する社員に対して、上司は不安を払拭させるためにキメ細かく面談を行ない、人事担当はスキル学習のために手厚いサポートをする。結果として、社内全体でビジネスを成功させようとする機運が盛り上がる…という具合です。 

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社員の能力が磨かれ、組織の生産性向上につながる
成長マインドセットを持つということは、さまざまな変革に挑戦していくことでもあります。その中で社員は、一人ひとり自ら考え、学び、行動し続ける必要があります。
 
上記の例でいうと、経営者は海外進出するための経営戦略を練る必要があります。上司や人事担当者は、海外赴任者が海外で業務を行なうためにどんなサポートが必要かを考え、実行しなければいけません。もちろん赴任者も、新しい言語やスキルを習得するために努力することになります。ときには困難に直面することもありますが、こうした中で一人ひとりの能力が磨かれ、高いモチベーションや生産性の向上につながっていくのです。

もし最初に経営者が「海外進出なんてムリ」と考えたらどうでしょうか?もしくは上司が「どうせ失敗するからテキトーにやればいいよ」と言ったら?当然社内のモチベーションは上がらないし、そこに成長するチャンスもないでしょう。

成長マインドセットを身につける手順
個人や企業にとって成長マインドセットがいかに大切か、おわかりいただけたでしょうか。とはいっても「自分は成長マインドセットが100%!」という人や企業はほとんどいないと思います。成長マインドセットと固定マインドセット、両方持っているのが普通ではないでしょうか。

重要なのは、個人であれ企業であれ、マインドセットは変えることができるということ。成長のカギは、いかに固定マインドセットを成長マインドセットに変えていくかにあります。ここでは企業が望む成長マインドセットをどのように社員に身につけてもらうか、具体的な手法をご紹介


【1】目標やビジョンを言語化する

まずは目標やビジョンを明確にし、言語化しましょう。海外進出の例でいうと「〇年までに海外拠点を置く。そのために海外で活躍できる人材を育成する」といった具合です。頭にインプットされやすいように、口にするだけでなく文字で書き記すのがオススメです。細かく言語化することで、より具体的にイメージできるようになります。そのうえで、目標に近づくために今何をするべきなのかを社員と一緒に考えます。その際は「スキル」「行動」「意識」の3点を中心にすると考えやすいでしょう。

たとえば、下記などです。

TOEIC750点を取る(スキル)
異文化に対する理解を深める(行動)
チャレンジ精神を養う(意識)
これらも言語化することで、頭に定着しやすくなります。

【2】実際に行動する

目標に近づくためにやるべきことが見えてきたら、実際に行動に移してもらいます。ポイントはすぐに実行することと、継続すること。毎日行なったことを日記などに記録しておくと、目標を意識し続けることができるため効果的です。行動にムラがあると、続かなくなってしまうので、継続し、習慣化することが非常に大切です。そのため、最初から毎日大きな目標を立てずに、毎日少しずつ実施し、長期的に達成していくような目標設定の仕方が良いでしょう。 

【3】フィードバックを行なう

一通り行動したら、はじめに言語化した目標を振り返り、取り組みについてフィードバックを行ないましょう。うまくいかなかった部分は、原因を分析します。原因がわかったら、改善点も見えてくるはずです。また本人が直したいと思う習慣は、無意識に行なってしまっていることが多くあります。新しい物事に後ろ向きになっているなど、ネガティブな思考や行動のクセが出ていないか、家族や友人、同僚などに指摘してもらうのも効果的です。

【4】内省する

自分のマインドセットがどのような状態にあるのか、見つめなおします。フィードバックを受けて、自分がどのような考え方になっていたのか、なぜそのような考え方をしたのかを内省することが大事です。自分の癖を知ることで、固定マインドセットを成長マインドセットに変えていきます。こうした内省ができないと、自分の今の状態が分からなくなるので、丁寧な振り返りが大事です。

【5】軌道修正し、成功体験を積み重ねる

いざ行動してみても、なかなか計画通りにはいかないでしょう。一度で成功させようとはせず、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)のPDCAサイクルを上手に活用しながら、時間をかけて修正・定着させていくことが大切です。成功体験を積み重ねることで、本人も目標に近づいていることを実感できるはず。モチベーションも上がり、理想の姿に向かって挑戦を続けることができるでしょう。

マインドセットを変換させる際の注意点

「社員に成長マインドセットを身につけさせたいけれど、うまくいかない」という声も多く聞かれます。そんなときに気をつけたいポイントを2つご紹介します。

結果ではなく過程を重視する

成長マインドセットを身につけるには、失敗や成功という結果に執着するのではなく、「結果を出すためにどのような戦略を立てたか」「何に取り組んだか」といったプロセスを大切にしましょう。特に固定マインドセットの持ち主は、失敗すると「やっぱり自分はダメだ…」と挫折を感じやすい傾向にあるので注意が必要。たとえ失敗しても、挑戦したことを称賛し、その過程で良かった点を具体的に褒めましょう。

失敗しても成功しても、自分の成長と捉えることができれば、さらなる成長のタネを見つけることができるはずです。ここで注意したいのは、成功した時に驕ってしまうこと。常に、成長をしたいという心を持たなければ、固定マインドセットに変わってしまいます。

小さな成功体験を積み重ねる

マインドセットは、生まれてきてからずっと積み重ねてきた、自分のアイデンティティともいえる部分。マインドセットを変えるということは、過去や意識、価値観といった、自分の内面とじっくり向き合うことでもあります。一朝一夕でできることではありません。

大切なのは、はじめから高い目標を掲げるのではなく、目の前にある小さな目標を一つひとつクリアしていくこと。小さな成功体験をコツコツ達成していくことで、少しずつ新しいマインドセットが構築されていきます。それがやがて、大きな成果につながっていくのです。

マインドセットを採用活動に活かそう
「マインドセットの大切さはわかったけれど、企業活動でどう活用するの?」という疑問もあるかと思います。この記事を読んでいる方の中には人事や採用担当の方も多いと思いますので、ここではマインドセットを採用活動業務に活用するためのアイデアをご紹介します。

企業が成長するかカギは、マインドセットにあります。しかし会社で成功するマインドセットは千差万別。業種や職種はもちろん、同じ職種でも会社の風土によって活躍できるマインドセットは違うのです。

そこで、どんなマインドセットを持っていれば自社で活躍できるのか考えましょう。実際に社内で高い成果をあげている社員を分析すると、その傾向が見えてきます。自社で成功しやすいマインドセットが見つかれば、採用選考や研修、人事評価に役立てることができます。

たとえば採用選考では、応募者に過去の成功体験やチャレンジしたこと、成長するために取り組んでいること、失敗経験をどのように乗り越えたのかを質問することで、その人が持つマインドセットの傾向をつかむことができます。自社の成功マインドセットと照らし合わせることで、今後活躍しそうな人材を絞り込むことが可能となります。 

まとめ


成長マインドセット、固定マインドセットはすべての人が両方を持っています。だからこそ、成長マインドセットを多く持てるように自分のマインドセットを知り、変えていくことが大事です。

成長マインドセットを持つ社員が増えれば組織力も高まります。経営者や人事担当の方なら、自社のマインドセットを見つめ直したり、研修に取り入れてみたりすることをオススメします。少しの工夫でマインドセットは変えられます。ですが、まずは成長マインドセットと固定マインドセットがあるという事実を知り、内製することが大事です。ぜひマインドセットについて理解を深め、組織の成長につなげていってください。 

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