論理哲学論考
「語りうるもののみ語り,語りえぬものは沈黙のうちにそれを引き受け,生きること.」〈天才〉が生前刊行した唯一の哲学書.
■編集部からのメッセージ
ウィトゲンシュタイン(1889-1951)の『論理哲学論考』の最後の言葉「語りえぬものについては,沈黙せねばならない」は,実に印象的かつ魅力的なフレーズですが,この哲学書を本当の意味で理解するとなると,大変な困難にぶつかります.極限にまで凝縮されたその叙述スタイルといい,内容といい,〈天才〉が書いた本であることを痛感させられます.
野矢先生の翻訳は,日本語として「読める」訳にすることはもちろん,詳しい訳注および索引も付して,この哲学書の魅力を十二分に味わえるように配慮されています.文庫という小さなサイズの本なので,少しでも読みやすくなるように,文字の大きさや行数や行間等,版面にも神経を配りました.コンパクトでありながら充実した本に仕上がっていると思います.
常に持ち歩いて,折にふれて開き,思索にふけるというのもいいかもしれません.なお,2002年に哲学書房から刊行された野矢先生の『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』を合わせて読むと,理解がいっそう深まるかもしれません.
論理哲学論考
バートランド・ラッセルによる解説
訳者解説
索引
訳注補遺 論理記号の意味について
訳注