皆さんは初恋ゾンビという漫画をご存知でしょうか。
知らないって言ったらマクロスFの「ご存知ないのですか?」的な茶番をやるはめになるので、嘘でもちょっとは知っているふりをしましょう。
初恋ゾンビという漫画は、サンデーで連載しているラブコメです。
初恋を「初恋ゾンビ」という妄想の塊のような形で見えてしまう主人公タロウと、ヒロインの指宿くんを中心に、ラブをコメらせています。
タロウ自身にも初恋ゾンビがいて、かつて指宿くんに恋をした時に生まれた初恋ゾンビ「イヴ」。
最初は邪険に扱いながらも、いつの間にか側にいて欲しい存在になり、今では彼女をとても大事にしています。
他人の初恋ゾンビが暴走しないように、タロウたちは初恋を成就させて初恋ゾンビを浄化させていますが、タロウがそうする大きな理由の1つが、暴走した初恋ゾンビはイヴに害を与えるからというものだったり。
自身がモデルであるイヴを大切にしているタロウに、当初は嬉しがって、しかし後に「イヴ」自身をタロウが好きになり始めていることに切なくなったりしているのが、本作のヒロインである指宿くんです。
指宿くんは、数いるラブコメのヒロインの中でも、トップクラスに切ないヒロインです。
様々な事情から、自分の性を男性と偽っている指宿くん。
そう、彼女は男装女子です。
そこのお兄さんお姉さん、いきなりそこで食い気味にならない!
フェチが丸わかりですよ。慎まないと。
男性と偽っていることもあって、タロウがイヴ自身を好きになっていくことを、止めることができない。
女性として側に入れれば、すぐにでもタロウの心を射止めることができたはずなのに。
更には、イヴだけではなく、タロウの幼なじみである江火野さんが、タロウとの距離を縮めていくのも眺めることしかできない。
幼なじみ界隈で、天野めぐみはスキだらけ!の天野さんと双璧をなす江火野さんは、指宿くんの一番の脅威なのです。
江火野さんの恋模様は、甘酸っぱくて、ニヤニヤが止まらない。
呼吸が止まってしまうほどの青春を、江火野さんの話では感じてしまいます。
指宿くんが過ごしたかった青春を、江火野さんはタロウと過ごしていて。
切なさも、甘酸っぱさも兼ね備えた、この初恋ゾンビという作品を、ぜひもっと多くの人に読んでもらいたい。
そこで今回は、ゼロから分かる初恋ゾンビというタイトルの通り、直感的に面白さを感じてもらえればと思います。
ということで、ズバッとヒロインの魅力について紹介してみましょう。
女性読者を魅了する、ひたむきな想い。指宿くんのここが可愛い。
上述した通り、指宿くんは男装女子です。
自分を男性と偽りながらも、一途にタロウのことを想い続けています。
恨むこともあったけど、ずっと好きで、いつか女性であることに気づいて欲しいと願っています。
気づいて欲しい。知ってほしい。
女性だと伝えたい。好きだと伝えたい。
それでも、自分のことだけでなく、イヴへの影響等を考えたりして、気持ちを隠す指宿くんの切なさに、報われて欲しいと思う読者が続出です。
この漫画は、イブスキー(指宿くん好きの読者の愛称)とエビナー(江火野さん好きの読者の愛称)と呼ばれるファンが存在していますが、エビナーの読者でさえ、
あまりにも切なくて、指宿くんの想いが報われることを願わずにはいられません。
エビナーの私が言うんだから、間違いない。
特に、女性読者はたいていイブスキーです。
もう指宿くん大好き!報われて!という気持ちが、SNS上で沢山見られます。
漫画でも現実でも、女性にモテモテです(笑)
指宿くんは、喜怒哀楽のうち、喜と楽の表情がとにかく少ない。
大体タロウに怒っているか、哀しそうな表情を浮かべています。
指宿くんの笑顔がみたい……というのも、読者の総意かもしれません。
そんな切なさを漂わせる男装の令嬢ですが、喜ばしいことに……チョロインなんです。
勝手に勘違いして、赤面して。一人でラブをコメらせる天才的な能力もあります。
こんなに可愛い子が男の子なわけないじゃないですかやだー!
※最近はいるみたいだから、みんな道を踏み外さないように注意しよう(笑)
クールな美少年という設定も、好きな人の前では型無しです。
そこがたまらなく、可愛いのだけれど。
そうそう、忘れるところでした。
指宿くんを指宿くんたらしめる、重要な要素です。
貧乳はステータスだと言ってよバーニィ!
※色々混ざっています。バーニィはそんなこと言わない。アルもそんなこと言わない。
心臓の音が聞こえる、そんな青春がある。江火野さんのここが可愛い
江火野さんは、タロウの幼なじみです。
いわゆる幼なじみの呪いにかかっていて、近いようで遠い、そんな距離感がタロウとの間にできていました。
しかし、指宿くんが登場して、タロウが江火野さんの知らない時代のタロウに戻りつつあることで、二人の関係性は少しずつ変化していきます。
二人で歩いた夏祭りの最後に、自分に内緒で彼女を作らないように言ってみたり。
このシーン、その直前でタロウからもらった誕生日プレゼントを、そっと握りしめているのが最高に可愛い。
変わらない幼なじみの距離を変える、小さな勇気。
江火野さんのちょっとしたシーンに、眩しいくらいの青春が溢れます。
プール回では、タロウの弟が江火野さんに恋している関係で、初恋ゾンビが面倒なことにならないよう、タロウが江火野さんを連れ出してちょっとした逃避行。
隠れるためにプールに飛び込んで、見つめ合う二人。おっかしいと笑う江火野さん。
笑う姿は、あまりにも可愛くて、タロウも読者も、一瞬言葉を忘れて魅了される。
でも、青春が溢れたのはその直後なのだ。
少し足早に、タロウから離れていく江火野さんの姿が、最高すぎて震えるのだ。
少し乱れた呼吸は、走ったからじゃない。
江火野さんのドキドキが、紙面を超えて伝わってくる。
青春が溢れてくる。
文字にする必要がないほど、圧倒的だった。
何を思ったか、何を感じたかなんて、分かりきっているのだ。
江火野さんの表情が、全てなのだ。読者が感じた眩しさが、全てなのだ。
この圧倒的青春に、祝杯をあげたい……!!
終わりに
いつもは初恋ゾンビの週間感想を書いていたりしますが、今週はサンデーがお休みなので、改めて初恋ゾンビの魅力に迫ってみました。
自分で記事書いてて、その時のシーンを思い出してニヤニヤしたり、少し切なくなったり。どんだけ好きなんだよ(笑)
サンデー(というか初恋ゾンビ)が無い1週間は、いつもよりちょっと長い気がします。早く読みたい。
ラブコメ好きは、間違いなくハマってしまうと思うので、未読の方はこの機会にぜひ!
スロースターターな作品なので、5巻くらいまで一気に読んで欲しい。
その頃には、イブスキーかエビナーのどちらかになっているかもしれませんよ!
※試し読み
今日のおすすめ漫画
※初恋ゾンビ好きは、何かこの作品も好き(笑)